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ネットワークの課題本でなければ、読まないような小難しい本。
でも無理やり読んでみると、まぁ、色々な示唆があり、面白いです。
うぅ~ん、そうなのかなぁ?とか、そぅよね~等、考えさせられて。
「はじめに」から紹介すると、(3つの世界とは)
p.3 具体的には、お金によって突き動かされるキャピタリズム
(資本主義社会)、世界中を覆うネットワーク上をデータが
駆けめぐって構築されたバーチャリズム(仮想現実社会)、
土地に根ざして自然のリズムで人々が協力して生活する
シェアリズム(共和主義社会)である。
一番分かり易そうなのは、既に現実世界として対峙している
3つめのシェアリズムです。
p.4 あくまで自然と体のリズムに沿った生活が中心になる
(中略)シェアリズムの暮らしを良くするためには、
地域の人々と少しずつ関係性を深めたりささやかな
貢献活動をしたり、地産地消によって安全でおいしい
食生活を送ることである。
p.171 具体的には「富の追求」から「豊かさの追求」への転換
ボーダレスワールドは貿易を通して富を生んだが、
世界を均質化し固有の文化を漂白化してしまった。
全ての土地にマクドナルドとスターバックスを植えつけ、
各土地にあった美しさと豊かさを洗い流してしまったのだ。
バーティカルワールドとは、富を追求するのではなく、
土地の固有性をつぶさに見て、そこに調和する生活・産業・
制度を整えることで豊かさを追求しようというコンセプトである
第3章は、上記①から始まり⑥まであるので項目だけ列記します。
p.175 ②身体性(健康)を回復させる知恵
p.185 ③関係性(つながり)の回復に不可欠なこと
p.192 ④国よりも「コミュニティ」の選択を
p.197 ⑤「絆」から「靭帯」へ
p.206 ⑥「信用」をベースとした経済への変化
私がこのシェアリズムで、一番惹かれた言葉を抜き書きすると、
p.185 新型コロナの流行を背景に2020年くらいから人々の
価値観に大きな変化が起こった。
それは「時間濃度」という概念のあらわれである。
豊かで濃厚な時間、時間の密度の高さこそが人生で最も大切である
という価値観が表出してきた。
時間の豊かさを担保するものは、自然や身近な人との触れ合いや関係である。
確かに生活必需品はお金で買えるし、欲しいものはごく僅か。
じゃあ何が欲しいか?というと、「豊かな時間」そのものでした。
人によって色々かもしれませんが、黄昏時の私にとっては
いえ、共働きでメッチャ忙しかったあの時代も、
全てが「濃密な時間」を求める闘いだったような気がします。
今頃になってそんな分析ができても仕様がない?
いえ、あの修羅場の葛藤・想いの強さを思い出すことで
現在の有難さが分かる気がします。
この感情が、この本を読んだメリットのような気がします。
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