自生している日本のサクラソウの多くは絶滅の危機に瀕していると聞く。その中にあって、カッコソウは環境省の「種の保存法」によって保護されている。そして、このものは自分達が住んでいる街の山(鳴神山)の固有種である。
今年もカッコソウの花が見られる時季となってきた。この花を前にして、私はいつも感動、疑問、そしてもどかしさを覚える。例えば、この花がなぜ鳴神山の固有種になっているのであろうか。どうして、自分の眼で見ているように、デジカメで花の色を写し撮ることが難しいのか。
日差しを浴びているとき、思わず惹きつけられてしまうほど花の色は美しい。しかし、デジカメのディスプレイには、白飛びが起きている画像が現れる。
カッコソウの花は異花柱花性であり、雌しべが短い短花柱花と長い長花柱花が存在する。そして、異花柱花間でのみ種子繁殖ができる。
短花柱花(雌しべが見えない)。
長花柱花(この花では雌しべが蕾のときから外に出ている)
撮影、4月中旬、「桐生市自然観察の森」などにて。