タムラソウ(田村草、キク科タムラソウ属の多年草)。花名は面白いが、その由来ははっきりとしていない。
アザミ類とは異なって葉にとげ(刺)がないために、このものは見る者に穏やかな印象を与える。なお、ここでは保護色を帯びた昆虫が写っている。
シジミチョウが吸蜜している。蜜腺はどこにあるのだろうか。
とびだしている雄しべ(濃い色)が花にアクセントを与えている。
タムラソウの花は小さな花の集まりである。細長い花びら(5枚)、雄しべ、雌しべ(雄しべの中心)。
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自然園では、シキンカラマツ(紫錦唐松、キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草)が花を開いていた。このものの分布域は限られていると言われている(長野、群馬、福島など)。残花の状態になっていたが、独特の美しさは残っていた。レンズを向けながら、花びらに見える萼の色合いと質感に魅せられてしまった。
蕾の色と質感も印象的である。
淡い桃紫色の萼花びらと黄色の葯との対比が美しく、風に揺れて咲く姿には風情がある(NHK出版、みんなの趣味の園芸)。
この時季にしか見られないシキンカラマツの姿。これから最高調に達しようとしている花とドライフラワー化したものが混在している。
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他の花々など。
マツムシソウ。
ツリガネニンジン
オミナエシ
吸蜜しているハチでのだんご状の花粉「花粉荷」。
見かけたチョウから、サカハチチョウ。
キンミズヒキ
林内の暗い場所で一際目立つヤマシャクヤクの実。不稔(未受粉)のものである。受粉したものは黒色の実になる。
撮影、8月2日。EF 100 mm F2.8。