今は、雲一つ浮かんでいない青空が広がり風もほとんど吹いていない、静かな午前中になっている。しかし、周囲の山並みは幾分か霞んでいる。このようなときはカメラを上空に向ける気分にならないが、先日は夕暮れの青空に数本の飛行機雲が長く漂うことがあった。何か面白いことが起こると期待して、たびたび上空にレンズを向けた。昨年12月、飛行機雲が朝日で虹色に染まるとの珍しい場面があったからだ。
数本の飛行機雲は、風にゆっくりと流されながら次第に波状に変形して、夕日に染まった。
変形過程を眺めながら、自然がつくりだした美しい造形に、わたくしは目を奪われた。そのため、通りがかりに人からこのような雲は珍しいのですねと声をかけられたが、思わず、そうですね程度で終わるそっけない返答を、わたくしはしてしまった。
雲がつくりだした造形は、アングルを変えると、大きな滝を想わせるものでもあった。
他の位置では。
線状雲と波状雲とのコラボ(どちらも飛行機雲によるものだ)。
電柱と電線の多さ、これもわたくしたちの街の原風景である(苦笑)。
2月14日午後5時過ぎ、桐生市にて。