こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

ギンランの小さな群れ、2015年5月中旬

2015-05-25 | 

偶然にも、私達は木漏れ日を浴びるギンランの群れに遭遇した。群れは15個体ほどから成るものであった。それでも、せいぜい数個体の群れまでしか見たことがなかった私達は、自分達の目を疑うかのように落ち葉から顔を出している個体を何度か数えてみた。


 

木漏れ日でライトアップされるときを待って。

 

 

 

 

「いぶし銀」とは渋くて味わいのあるものの例えでもある(広辞苑、岩波書店)。ギンランの花はまさに「いぶし銀」を想わせる質感をもっている。

 

ギンラン(銀蘭)はラン科の多年草である。この群れでの個体の草丈は10-20 cm程度(推定)であった。このものは、他の植物(樹木など)が得た養分をバクテリア(菌根菌)を介して取り込み生育する。移植操作や群れへの踏み込みはバクテリアを減少もしくは死滅させる。その結果、ギンランは枯れる。事実、緊急避難として試みられた移植の結果は不良であったとの学術的報告がある。

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昨年、私達は生えているとは思わないような場所でオノエラン(絶滅危惧種)に遭遇した。このものと同様に絶滅危惧種となっているギンランの群れは、小さなものであったが、私達に大きなインパクトを与えた。


 

撮影、5月10日頃、群馬県桐生市近郊にて。EOS 6D、EF 100 mm F2.8L、RAW、Lightroom 5。

 



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