昨日のお白州では、
一人の子どもに、二人の母親が出てきて、双方が「私の子どもでございます」と涙ながらにお奉行様に訴えた・・・。
さて、大岡越前守のお裁きは・・・?
で、その前に、皆さんが大岡様になりかわってお裁きくださいのことでありました。
お裁き
「よく分かった。で、その子を両方から引っ張ってとった方が本当の親だから、その者にその子を遣わそう」と言った。
二人の母親は力まかせに引っ張った。子どもは、痛いのでわっと泣き出した。この鳴き声にびっくりして一人の母親は手を離した。大岡さんは、びっくりして離した者に「お前の子だ」といってその子を渡された。
理由は、簡単であります。
両方の母親は、子どもが欲しいので両方から手を引っ張ります。
一人の母親は、欲しい欲しいの一念で手を引っ張る。
もう一人の母親は、子どもの痛みが分かるので手を離す。
本当の母親だったら、子どもの痛みが我が痛みということであります。
これにて一件、落~着。