私のペンシルケースには、「肥後の守」が入っている。
この頃は、若い先生方の多くが、「肥後の守」を知らない。
知らなくても当然である。若い先生方を責めることはできない。
「肥後の守」など、使ったことがないのだから。
子どもの頃、「肥後の守」や小刀が遊びの必需の道具であったのは、我々年代が最後なのであろう。
話を本題に進める。
我が日本国民の一番の長所は、勤勉・実直と器用さにあったと思う。
この能力が、中小零細企業の財産であり、日本経済を支えてきたと私は思っている。
ところが、小学校の図工の時間の短縮に象徴されるように、子どもたちが残念ながら不器用なのだ。
例えば、先日も4年生の図工の授業でのこと。
方眼用紙を書かせていたのだが、クラスのほとんどが定規を使って直線を書くことができないのだ。
また、釘打ち。
軍手をして釘打ちをさせたり、ペンチで釘をつまんで釘打ちをさせているのだ。
これなどほんの一例です。
国家戦略の一番の基本は小学校の教育にあると思うのですが、参議院選に向けて新党ができたりと賑やかですが、「教育」を主要課題にした議論が聞こえないのが本当に残念であり、この国の行く先が本当に心配になります。