法音カウンセラー 釋 真聴 《日乗》

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里村専精師 浄土真宗へようこそ(No19)

2013年09月22日 10時18分11秒 | 里村専精師の言葉

里村専精師の「浄土真宗にようこそ No19」をお届けいたします。

浄土真宗にようこそ(019)

曇鸞(475-542)大師の67才の生涯は、中国仏教にとって大切なものでした。
が、その活動の中心だった玄中寺という寺は、都から遠く不利なロケーションにありました。
けれども、確かなサンガが形成されていたことが分かります。
その曇鸞大師の仏道は、「同一念仏無別道故」というものでした。
「遠く通ずるに四海のうち兄弟となす」という言葉が続いていますが、大きな世界のことです。
四海とは、須弥山世界に依拠しているのですが、全世界という広がりを意味しています。
須弥山の四方に、延々と広がる四方の海、それが四海です。
その南に、閻浮提と呼ばれる我々の世界があります。
残りの三方を勘定に入れて、四方の世界の衆生がみんなが兄弟になるというのです。
同一の念仏に応じて、みんなが阿弥陀仏のサンガに組み込まれるというものです。
釈尊も龍樹も天親も、そしてブッダの直弟子たちも大きな阿弥陀仏のサンガだというのです。
本願に基づいた大きなサンガ、そのサンガの実例が玄中寺だったのです。
このような大きな救済世界を、中国ではおおかた見落としてきたのです。
他力本願の営むサンガ、このサンガに帰入する人が曇鸞の死後一世紀も後にやって来ます。
それが、涅槃経の研究者として知られていた道綽(562-645)禅師です。
そして、道綽禅師の直弟子になった一人の大切な人、それが善導大師(613-681)です。
玄中寺の仏教は、本願他力の大きなサンガ形成を持続していたのでした。
素晴らしい仏道を、今にいたってもまだ知らないことは実に不幸なことではないでしょうか。
親鸞は、このような大きなスケールの仏道の系譜を語りました。
「正信念仏偈」だけでも、その構想の凄さが見られます。
法然上人が実現されたサンガ仏教、その系譜は「浄土経典」から発して歴史を創っています。 

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ご自身の宗教・宗派、信仰の有無等は関係ありません。

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  皆さまのご参加をお待ちしています。 
 

 

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