法音カウンセラー 釋 真聴 《日乗》

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里村専精の「浄土真宗にようこそ」(No36)

2015年03月11日 23時37分46秒 | 里村専精師の言葉

里村専精先生の「浄土真宗にようこそ」(No36)をお届けします。

釈尊の時代には、覚りを開くことは当たり前の出来事だったはずです。
それはブッダの威徳に促されて、確実に人々に受け継がれました。
つまりブッダの大行によって、凡夫や外道が大きく真実者に転ぜられたのです。
その時、比丘や比丘尼そして優婆塞や優婆夷たちも、三つの明かりを得たと言いました。
三明と呼ばれるのですが、それは六神通の中の三つを言います。
サンガは、このようにして人から人へと大きな展開を見せたものでした。
神通という言葉から、この大切な根源的な宗教体験は神秘体験だと誤解されています。
実際には神通とは、智慧のさらなる展開なのです。
智慧が「ジュニャーナ」ですが、神通は「アビジュニャーナ」とちょっと違っています。
“アビ”はよく“阿鼻”と書かれていますが、更に深いものを指さしています。
たとえばそれは、「叫喚地獄」より深く重い地獄が「阿鼻叫喚地獄」であるというようにです。
大方は1~2週間で覚りを開くのですが、人それぞれでした。
即座に悟った人もいましたが、アーナンダのように20年以上かかった人もいました。
面白いのは、舎利弗と目連の二人です。
目連が一週間で覚ったのに対して、舎利弗は二週間かかったと言われています。
それも舎利弗の場合は、彼の甥がブッダの教えをうけているのを横で聞いて覚ったとあります。
覚りの最初は預流果と呼ばれます。三つの明かりを得たというのが、その確証でした。
預流は真実のブッダの道(流れ)に参加できたという意味なのです。
その時彼らは、一様にその生命存在のはるかな歴史的な深みを知らされます。
それが宿命智通とよばれる、第一の神通でした。
そして第二の神通で、彼らは天眼を得たと言います。
この二つの神通こそ、神秘体験ではなくて、存在の持つ尊厳の大きさを見つめているのです。
一つは歴史的時間的ですが、第二の神通は宇宙的空間的です。
親鸞の場合歴史的には「遠く宿縁を慶ぶ」と言い、周辺に広く善き人々が見えてきていました。
宿命が開けて、ついで天眼が見開かれているのです。
この二つによって、仏道を学ぶ人々は世に迷わない大道を確信しました。
それが第三の明かり(神通)である「漏尽智通」だったのです。
漏尽とは、もはや煩悩を主体に生きないということではないでしょうか。
サンガの学びは、ブッダの行(生活)に促されての、真実を見誤らない生き方だったはずです。

カウンセリング研究会【くりのみ】親鸞とカウンセリングコースは、
『教行信証』の音読&『正信偈』読誦&楽談をしています。
小さな学習会ですが、内容充実・楽しい“時空”です。
ぜひ、お出かけください。

3月の学習会のご案内。

3月14日(月) 親鸞とカウンセリングコース(『教行信証』音読&楽談他


会場:タワーホール船堀  午前10時~12時

*9時~10時、自由参加の自主学習タイムもあります。
 写経・声明等、各自の課題に取り組んでいます。

 

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カウンセリング研究会【くりのみ】学習会・最新版を更新しました。

2015年03月11日 14時39分05秒 | 日乗

楽しい学習会です。
ぜひ、お出かけください。

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