法音カウンセラー 釋 真聴 《日乗》

カウンセリング研究会《くりのみ》
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主宰者の《日乗》

瀬戸内寂聴さんと安倍晋三さん

2021年11月12日 17時59分49秒 | 日乗

瀬戸内寂聴さんが、9日、京都の病院でお亡くなりになったそうです。
心不全のため享年99歳。

作家として文化人としての活動は言うまでもありませんが、
原発再稼働反対、安保法制反対、辺野古の埋め立て反対等々、
デモやハンガーストライキにも参加して、
安倍政治を批判しました。
我々にお手本をのこしてくれました。

寂聴さんの言葉を、「東京新聞」から拾いました。

*「新しい憲法は敗戦後、米国に押しつけられたと言うけれど、
 負けて勝ち取ったものですよ。
 すごい犠牲の上にできた憲法なんだから。
 もしも、日本が九条を守らないようなことがあれば、
 世界を欺き、うそをついたことになる。
 戦争しません、しませんって言ってきたのだから。
 みっともないことだと思う」

*「政府は民を幸せにしなきゃいけない。
 そのためには民意を、民の心を聞かなきゃいけないでしょ。
 聞くことが政治家なのに、現在の政治家、安倍さんたちはまったく聞かないでしょ。
 (米軍新基地建設中の沖縄県名護市)辺野古だって日本なのよ。
 それなのに、日本じゃないみたいな扱いをしている」

*「生ぜしもひとりなり。死するも独りなり」という一遍の言葉がある。
 お釈迦しゃか様も『さいの角のようにただ独り歩め』と言っている。
 結局、人間はひとり。孤独なんです。たとえ愛し合っていても」

*「これまで生きてきて、
 福島の原発事故のような恐ろしいことは戦争以外に一度もなかった。
 政府は再稼働をどうして焦るのか。

 原発事故は人災であり、同じことを繰り返しては子どもや若い人がかわいそうです」

片や、安倍晋三元総理。
昨日、自民党最大派閥の清和会。
細田派から安倍派に衣替えの由。
その派閥の会合で、「憲法改正は、まさに立党以来の党是でもあります。
その議論の先頭に、皆さん清和会(安倍派)は立とうではありませんか」と。

マア、このお方は、「○○の一つ覚え」の「憲法改正」。
二度も総理の座を病気で放り出した無責任。
モリ・カケ・サクラをはじめとして、説明責任を果たしてもいません。
総理を放り出して、派閥の親分成り下がる。
マアマア、本当にみっともないことでございます。

本日の松野官房長官の発表で分かったことは、
安倍政権の看板政策の、
「一億総活躍」「働き方改革」「人生100年時代」「統計改革」
の四つの部署を廃止したと。
この看板の結果は「如何に?」
説明をしてもらいたいものです。
また、メディアはしっかりと追究をしてもらいたい。

瀬戸内寂聴さんと安倍晋三さん。
お名前を並べるのは、寂聴さんに大変申し訳ないのですが、
安倍・菅長期政権で失ったものは量り知れないですよね。

日本維新の会や国民民主党が、自民党に寄り添ってきて「憲法改正」を言い出しています。
アブナイ! あぶない!

「おおらかに念仏を申す」

2021年11月11日 23時40分40秒 | 日乗

葛飾区中央図書館から借りてきました。

藤本淨彦(キヨヒコ)著
法然 日本人のこころの言葉
創元社 2010年1月10日 第1版第1刷発行

「明遍僧都との問答」より

散れども名を称すれば、

仏願力に乗じて往生すべしとこそ心えて候え、
ただ栓するところ、
おおらかに念仏を申候が第一にて候なり。(略)
散心ながら念仏申すものが往生すればこそ、
めでたき本願にてはあれ。

【現代語訳】
心が散り乱れても、
阿弥陀仏の名前を称えれば、
仏の願力に乗って往生できるのだと心得なさい。
結局のところ、声におおらかに念仏を申すことが何よりも大事です。(略)
散り乱れる心のままに念仏を申す者が往生するというのですから、
ほれぼれとするほどに頼もしく素晴らしい本願ではありませんか。

平生の「おおらかな念仏」が大事ですネ。

南无阿彌陀佛


「憲法改正」・「兵戈用いることなし」

2021年11月09日 22時37分39秒 | zoom法音道場

毎週、月曜日・火曜日・木曜日・金曜日の「zoom法音道場」

前半の15分は、親鸞さまの『三帖和讃』。
後半の15分は、井戸端(楽談タイム)です。

ご参加の皆さん、話題も豊富です。
音楽から、文学、時事、家庭・子育て、教育etc。
楽しい確かな意見交換ができています。

本日は、時事問題。
『憲法改正』についての話題でした。
日本維新の会と国民民主党の幹事長が会談。
一部の政策で連携していくとか???
両党共に「憲法改正」の議論に前向きなので、
今後の国会での展開が心配になります。

ボクは、今、「憲法改正」を急ぐ必要はないと思います。
一番の理由は、政治環境(国会)が劣化しているからです。
現在の国会は、建設的な十分慎重のな議論ができそうにありませんよね。

マア、自民、維新、国民は、憲法96条をいじってくるのでしょう。
国会議員の3分の2以上の賛成による国会発議と国民投票を過半数に緩和する。
絶対反対ですね。
憲法でも一番大事なところですから、ハードルを下げてはいけません。

また、「憲法改正」推進者は、中国・北朝鮮の軍事力の横暴を心配します。
確かに、両国の動向はやっかいです。
だからといって、自衛隊の「戦力」を向上させても、中国と戦争して勝てるとは思いません。
言うまでもないことですが、戦争はどこの国でも、市民は地獄です。

zoomのお仲間は、「平和憲法」を大事にする方々。
戦争に繋がる「憲法改正」は絶対反対でありました。

『仏説無量寿経』には、次の言葉があります。

「仏の遊履したまうところの国邑丘聚、化を蒙らざるはなし。
天下和順し日月清明にして、風雨時をもってし災厲起こらず。
国豊かに民安し。兵戈用いることなし。
徳を崇め仁を興し、務礼譲を修す。


「兵戈用いることなし」が大事です。


「風にふかれて」なら?「仏説無量寿経」でしょう!

2021年11月08日 23時52分16秒 | 日乗

先日の当ブログ(11月04日)で、
11月02日の読売新聞に掲載された
五木寛之さんの記事を紹介しました。

記事の最後は、次の言葉で止めています。

「これまでの作家人生を振り返っても、
計画的にやったことは何一つないんです。
風に抗してでもなく、風に吹かれて、というのは、
ボブ・デュランならずともいい言葉だと思いますね」
時代の息づかいを感じながら、今も書き続けている。

ボブ・デュランの「風にふかれて」は、
ボクが東京生活をはじめた頃に流行した楽曲で、
音楽に疎いながらも耳には残っています。
ピーター・ポール&マリー、スティーブ・ワンダーさんもカバーしていますネ。

それはそれとして、
ボクからのお勧め。
「風にふかれて」を微弱音で流しながら、
次の『仏説無量寿経』を読誦くださいな(笑)

仏、阿難に語りたまわく、
「無量寿仏、もろもろの声聞・菩薩大衆のために法を班宣したまう時、
すべてことごとく七宝講堂に集会して、広く道教を宣べ妙法を演暢したまう。
歓喜せざることなし。
心に解り道を得、すなわちの時に四方より自然に風起ちて、
普く宝樹を吹くに五つの音声を出だす。
無量の妙華を雨らして、風に随いて周遍す。
自然に供養せん。
かくのごとくして絶えずして、
一切の諸天、みな天上の百千の華香・万種の伎楽をもって、
その仏およびもろもろの菩薩・声聞大衆を供養したまう。
普く華香を散じて、もろもろの音楽を奏し、
前後に来往してかわるがわる相開避す。
この時に当りて、熈怡快楽(キキケラク)すること、勝(ア)げて言うべからず。」

*班宣・・・般は分かつ。仏が相手の能力に応じて、法をのべること。
*演暢・・・広く説きのべること
*開避・・・道をゆずること
*熈怡快楽・・・身心ともにやわらかぎよろこぶこと

→読売新聞の記事を教えてくれたのは、zoom法音道場のお仲間の森◇さんです。
 「風にふかれて」なら?『仏説無量寿経』でしょう!
 予備校講師・タレントの林修先生の「いつやるか?今でしょう!」と重ねて、
 遊んでみました。(笑)

→「風にふかれて」なら?「良寛さま」でしょう!
 答えは、「天上大風」かな?(笑)

→遊びですよ!遊び。
 老爺の「遊戯三昧(ユゲザンマイ)」 (笑)


里村専精師「浄土真宗にようこそ」No129

2021年11月07日 23時40分13秒 | 里村専精師の言葉

里村専精師の
「浄土真宗にようこそ」をお届けします。

「有為の奥山けふこえて」と、いろは歌は言います。
有為とは、我々が現実と呼ぶ一切を言います。
対するに、無為は思いを超えた真実のことです。
ということは、有為を宛てに生きてはいますが…、
有為とは宛てに成らないということです。
我々が現実と呼ぶ一切は、我々の勝手な想像だというのです。
世間もその物事も、自分自身すら宛にはなりません。
唯識の学問は、世親(4~5世紀)菩薩のたどられた足跡です。
我々の意識は、現代までを構築しました。
が、それは人間の勝手というものです。
意識といいましたが、理性も含めて深い感覚を秘めています。
しかし意識こそ、すべてを人間の論理で勝手に構築します。
が、その意識だけは実際に働いて存在しています。
世界は勝手につくられたものですが、それを構築した意識は実在しているのです。
その意識自身に深く、鋭い分析をした人が世親菩薩です。
その世親が最終的に述べた仏道が、願生道です。

11月のカウンセリング研究会【くりのみ】

◇11月20日(土)午前10時~12時
 親鸞とカウンセリングコース 『教行信証』音読&井戸端

◇11月26日(金) 午後6時30分~8時30分
 道元とカウンセリングコース 『正法眼蔵』講義&坐禅
 講師:駒澤大学教授 石井清純先生

★ぜひ、お立ち寄り下さい。

 


「身心柔軟」「身意柔軟」

2021年11月06日 23時01分47秒 | 日乗

午前中、所用で流山方面に出かけました。
この数日、好天が続きます。
前景のススキ、青空が気持ち良いです。

『仏説無量寿経』から

設我得佛、十方無量 不可思議 諸佛世界 衆生之類、蒙我光明、觸其身者、
身心柔輭、超過人天。若不爾者、不取正覺。(三十三願)

(読み下し)たとい我、仏を得んに、十方無量不可思議の諸仏世界の衆生の類、
我が光明を蒙りてその身に触れん者、身心柔軟にして、人天に超過せん。
もし爾らずんば、正覚を取らじ。

其有衆生、遇斯光者、三垢消滅、身意柔輭、歡喜踊躍、善心生焉。
若在三塗 勤苦之處、見此光明、皆得休息、無復苦惱。壽終之後、皆蒙解脱。

(読み下し)それ衆生ありて、この光に遇えば、三垢消滅し、身意柔軟にして、
歓喜踊躍し善心を焉に生ず。
もし三塗・勤苦の処にありてこの光明を見たてまつれば、
みな休息することを得て、また苦悩なけん。
寿終わりて後、みな解脱を蒙る。

若い頃からロジャーズのカウンセリングに関心をもってきました。
「身心柔軟」「身意柔軟」の一句を見つけたときは本当に感動しました。
昨今、「身」と「心」に関する出版物が氾濫していますが、
ボクからのメッセージ。
『仏説無量寿経』一冊で十分です。

南无阿彌陀佛


野党の敗北。そして「与党メディアの敗北」

2021年11月05日 22時02分51秒 | 日乗

衆議院議員選挙が終わりました。

先程、文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」に出演の青木理さんの話を録音で聞きました。

青木さんは、
今回の日本の投票率が55.93%。
先日のドイツでの投票率が77%。
マア、両国の選挙のテーマは別にしても、この投票率の低さ。

野党の敗北は結果が示していますが、
「与党もメディアも重大な敗北だった」と
危機感の欠如を指摘していました。。

今回の選挙の結果で、
安倍・菅・長期政権での数々の不祥事も禊ぎが終わったということになるのでしょうか?

また、この15年~20年の給料の伸びがない、少子高齢化問題、財政赤字問題、
原発・エネルギー問題、辺野古の埋め立て、自殺の増加・格差・・・等々。
きびしい建設的な議論を期待したのですが、
メディア(TV)など静かな進行でした。
自民党総裁選のTV報道と衆議院議員選挙とを比べると、
どうもTVは政権与党寄りだと感じます。

選挙後のzoom法音道場の井戸端で、
お仲間の岡◇さんが、ご自分の子ども家族の話を紹介してくれました。
長男さんは、弁護士さん。
長女さんは、薬剤師さん。
お二人とも結婚をしており、子どもは三人。
岡◇さん曰く、
「孫が成人する頃は、日本の若者が世界各地に出稼ぎにいく時代がくるのでは?」と。
今、東南アジアの若者が日本のコンビニや農業等々で日雇いレベルの労働をしているように、
日本の若者が世界中で日雇い労働に出国する。

国力が低下して、国内で産業が発展しないことには、
想像できる図ですよね。

どうも、このお国の政治・メディア報道の劣化は確かです。

民主党の代表選挙も近々予定されていますが、
きちっと議論できる国会と真っ当なメディアの実現には、
次の参議院議員選挙での「投票率」の向上が重大事です。

会計検査院が、「2020年度の決算報告」が報告されました。
明日のTV&マスコミは、どれくらい切り込めますかね???

「決算報告」を公表して選挙に入る。
そんな政治環境を期待したいものです。


『私の親鸞 孤独に寄りそうひと』

2021年11月04日 23時42分19秒 | 日乗

zoom法音道場のお仲間が、11月2日読売新聞の五木寛之さんの記事を紹介してくれました。

作家の五木寛之さんの新刊。

「私の親鸞 孤独に寄りそうひと」(新潮選書)を刊行の由。

 記事からの引文。

90歳まで生きた親鸞は、晩年に和讃を多く手がけた。
「今様という流行歌に乗せた、作詞ですよね」。
自らもその年に近づき、今はエスプリやユーモアを利かせて、
現代をとらえる作品を書いてみたいと考えているという。
「これまでの作家人生を振り返っても、
計画的にやったことは何一つないんです。
風に抗してでもなく、風に吹かれて、というのは、
ボブデュランならずともいい言葉だと思いますね」
時代の息づかいを感じながら、今も書き続けている。

実は、ボクは「孤独」という言葉が好きではありません。
『仏説無量寿経』には、次のような言葉があります。
「身独度脱」
「独来独去 無一随者」
「独生独死 独去独来」

「孤独」ではなく、「独(ヒトリ)」を大事にしあいたい。


一法句

2021年11月03日 23時27分00秒 | 日乗

zoom法音道場&くりのみ会(親鸞コース)で、

親鸞さまの『顕浄土真実教行証文類』の読誦、
また、『三帖和讃』をうたっています。

なにせ晩学の輩。
細字の読解に目はショボショボ(笑)、
仏教の基礎的素養もなくのヨチヨチ歩きです。(冷汗)
そのうちに、ヨチヨチからヨタヨタになるのかな?

マア、それはそれとして、
予習復習で、親鸞さま七祖さまの著作は難解ではありますが、
後期高齢者の道楽だと考えれば、ルンルン気分で有り難いことでございます。

学習の仕方は、できるだけ解説書等は使わず、
直(ジカ)に原典の音読中心です。

曇鸞さまの『往生論註』から。

一法句といふはいはく、清浄句なり。
清浄句といふはいはく、真実智慧無為法身なるがゆゑなり。
この三句展転(テンデン)して相入す。

三句・・・一法句、清浄句、真実智慧無為法身のこと。
展転・・・順次に。

*学習会のお仲間は一般の方ですから、「難しい むずかしい」と言います。
 ボクからは、
「音読ならできますでしょう。心にとまった一法句なら拾えるでしょう」と励まします。「一歩 一歩」ですよね、

*ご一緒に、zoomで学び合いませんか!


『三帖和讃』の出典

2021年11月03日 00時44分39秒 | 日乗

午後、国会図書館に出かけました。

実は、ボクは、本当に晩学で仏教の勉強をはじめました。
特に、親鸞声明に関心をもち、13年程前から東京大谷声明学園に通っています。
特に、『三帖和讃』をうたうことに集中でした。

マアマア、それなりにうたえるようにもなり、
節符の理解もすすみ、
出版されている『三帖和讃』の解説書も読んできたところです。

昨年5月から、新型コロナの流行で、zoomで初心の方々にも和讃を教える程度になりました。

いま、一つの転機の時のよな思いを覚えています。

ご承知のように、
『親鸞和讃』は、産卵さまの時代に流行の今様(イマヨウ)の形式をとりいれています。
ただし、各各の和讃には、【出典】があるのです。

例えば、上記の「龍樹讃」の一首。
この和讃は、龍樹の『智度論』のことばを、道綽禅師が『安楽集』に引かれ、
そして親鸞さまが和讃に制作された次第。

『親鸞和讃』をうたい、解説は読むことをしてきましたが、
親鸞さまが参考にした【原典】を直に見ていないことに気づきました。

で、国会図書館で、
「浄土真宗聖典全書」
「真宗聖教全書」
を閲覧してきたところです。

「浄土真宗聖典全書」は、製本で閲覧できました。
「真宗聖教全書」は、昭和15年出版でデジタル図書でした。
デジタル図書は、読むのが厄介です。

これからのボクの課題ですが、
『三帖和讃』の各各の原典(漢文)を集めていこうと思います。

また、経過をblogで報告させてもらいます。