先日、ちひろ美術館で『ムニャムニャゆきのバス』に出会い、買って帰ることができなかったので、図書館のHPで探しました。その結果その絵本は、ほるぷ出版から出ている「イメージの森」シリーズの中の1冊だということがわかり、そういえば、美術館で手にしたときも、そのことを頭の隅に留めておこうと思ったはずだったのに、すっかり忘れていたことに気が着きました。
イメージの森‥?
どこかでその文字の並びを見たことがあるような、とさらに検索していくと‥ああ、あの本も、え?この本も、と好きな絵本や、気になっている作家さんの名前が出てきて、さらに手元にある同シリーズの奥付を見ると、編集のところにはトムズボックスの文字が‥。私の中では、この結びつきというか繋がりは、かなり、びっくり&感心度の高いできことでした。
表紙カバーの、折り返し部分のコンセプトを読むと‥。
絵本はもう子どもだけのもではなく、大人の感性をも刺激する不可思議な魅力をもっている、とあり、新しい絵本ワールドにチャレンジする本シリーズは、子どもにも大人にも開かれた、多彩なイメージの森への入口です、と締めくくられています。
まさに私は、「この森」の中へ足を踏み入れていたのですね。自分でも知らないうちに。
私が調べた限りではシリーズは15冊 (出版された順に、下記の通りです。)
『ユックリとジョジョニ』のように重版されている作品もありますが、もう図書館でしか見ることができない絵本が多いようです。『サルビルサ』は1996年に架空社から再刊されています。
サルビルサ スズキコージ 作
すごい島 吉田カツ 作
ユックリとジョジョニ 荒井良二 作
海の夏 伊藤秀男 作
ハのハの小天狗 飯野和好 作
大きい川 小さい川 片山健 作
旅 ロバート・ルイス・スティーブンソン 原詩
いとしのロベルタ 佐々木マキ 作
ムニャムニャゆきのバス 長新太 作
白いサーカス 宇野亜喜良 作
ヘンなえほん 井上洋介 作
ダーナ たむらしげる 作
犬のルーカス 山本容子 作
リンゴ 司修 作
ねこのしじみ 和田誠 作
『サルビルサ』から『ヘンなえほん』まではすべて1991年の出版です。15年前の絵本界事情がどんなものだったか知りませんが、素敵で、チャレンジャーな(?)ラインナップですよね。(7冊目にある『旅』は、あの『宝島』を書いたスティーブンソンの詩に、和田誠さんが絵を描いています。)
私は『犬のルーカス』を持っているのですが、それを書店で見つけた時、こういう絵本もあるんだあ(こういうのも「絵本」なんだ)と、しみじみ思ったことを、よーく覚えています。(過去記事はこちらから※)