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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

刺繍でつづる母の愛~少数民族の刺繍工芸@日中友好会館美術館

2009-01-27 15:34:13 | 好きなもの・美術館や展覧会

少し前の夕刊に載っていた案内を見て、行きたいかもと思っていたところ、
こちらのブログの紹介に背中を押され‥日曜日に出かけてきました。


↑のような衣装がたくさんあるのかなと思っていたら、
こういう「ひとそろい」の展示はほとんどなくって‥

でも、帽子や、靴や、ベストなどなど、とても人の手によって
作られたとは思えない出来栄えのものばかりで‥
中でも、とても手が込んでいて、気持ちを惹かれたのが「子守帯」の
数々でした。

子守帯とは、子どもをおぶってくるむ帯のこと で、
おんぶしたときに、昔おばあちゃんがよく上から着ていた「ねんねこ」と
「おんぶひも」が一体化したみたいなものに、私には思えました。

ただの帯よりは、幅が広くて、それだけで十分支えられるし、
防寒の役目も果たすし、装飾性もあり、おまけに邪悪なものから
こどもを守ってくれるという、意味合いも備えている、すごいものです。

幼いころより、女の子は針仕事を覚え、14,5歳になるころには、
お嫁入りのために、この子守帯を縫い始めるという説明もありました。
技術を駆使し、より美しいものを作れる女の子が、よいお嫁さん候補と
いうパターンです。


子守帯は受け継がれてもいくそうです。
母の背中で、その帯の中で、大きくなった子供が、今度は自分の
子供を同じ帯でおんぶする‥

社会的な背景や、日々の労働のことなどを思い合わせれば、
手放しで、素敵などと言える類のことではないのはよくわかっていますが
それでも、ひと針ひと針の思いをこめたものを次の世代が使って
くれるというのは、素直にいいなあと思ってしまいました。


この展示は、飯田橋の日中友好会館にて、2月22日(日)までです。
なかなか見ごたえありますよ。


☆おまけ☆

会場の奥には、中国に少数民族についての説明パネルがあり‥
そこを見ていたら、「少数」といっても、(たしか)ミャオ族だったら
その支族もいれて、300万人も居るのですって!
びっくりでした。
一番すくないところでも、7万人と書いてありました。
中国って、すごく大きいということを、あらためて実感したしだいです。




コメント (6)
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