一昨日までは、主人公いわく「三流音楽高校」の男子、チェロ専攻の子が、
恋や音楽や自分自身についての悩み多き日々を描いた本を読んでいました。
Ⅰ は、なかなか感情移入ができず、前半部分は時間がかかってしまいましたが
オーケストラの練習が始まる頃からはおもしろくなってきてー。
Ⅱ は、その続きだし、主人公の恋の行方も気になって、どんどん読み進み、
すぐにでも、Ⅲに行きたいところでしたが、Ⅲは、rがまだ途中までしか読んでいないため
しばらくはお預けだなと思い、図書館からちょうど順番がまわってきた本を
読み始めました。
たしか「ほぼ日」でこの本のことを知って、図書館へ予約をしたのだと思いますが。ニュースキャスターも務める松原耕二さんの
書き下ろし小説です。
音楽を学ぶ高校生の話から、一転して、NGOの最前線の地で働く男女の
物語です。
コソボや、エルサレムや、キンシャサといった、その時々の緊張状態が続く
場所での、緊迫した場面に胸が締め付けられるようでした。
「ここを出ろ、そして生きろ」
この印象的なタイトルは、だれが、だれにむかって語った(放った)
言葉なのだろうと、ずっと気になりながら読みました。
最後の最後になって、ああそういうことか、とわかるようになっています。
前出の「船に乗れ!」
じゃあ、この言葉は何を意味をしているのでしょう?
あるいは、だれかから、誰かへの強い働きかけなのでしょうか?
残念ながら、Ⅱまででは、ほんとうのところは何もわかりません。
主人公たちは、高校2年の学年を終え、Ⅲで、高校を卒業するところまで
描かれているようなんです。
作者の藤谷治さんは、私とほぼ同じ年で、なんと同じ学部の卒業生です。
(学科は違いますが‥)
その人が、自分の高校時代の苦い思い出にやっと向き合えるようになったと
書いてあれば、描かれているその時代は、私の高校時代と同じ「時」でもあるわけで‥
置かれていた境遇はまるで違いますが、そうかそういう時代だったよね、と
共感できることも、また、ありました。
船の乗れ! は、娘から薦めれた本なので、彼女がⅢを読み終わるまでは
私は読むことができません。
あー早く、読んでくれ・笑