翌日の日曜日は、丸の内丸善で行われた、ささめやゆきさんの
新作絵本原画展示と、トーク&サイン会に、娘と出かけていきました。
こちらがその新作。
ものがたりはなく、椅子や椅子のある風景、椅子とともに居る人が
短い詩のような文とともに、描かれています。
原画は一枚づつ額におさめられ、タイトルがつけられていました。
私が一番好きだったのはこの絵。
この世〈夜〉の始まり
人はみな、自分の座るべき椅子があってこの世に生まれてくると
いうことでしょうか。
コンサートが始まる前のわくわく感とあいまって、とても好きだなと
思いました。
ささめやゆきさんの絵や絵本は好きで、読んだり買ったりしてきましたが、
原画をみるのも、ご本人にお会いするのもその日が初めて。
おれ、ここに居ていいのかなあと申し訳なさそうに、自信なさそうに
お話する様子にとても好感を持ちました。
「絵は、自分が思って描けるものじゃない。自分はただ手を動かし続けるだけ。
そのうちになんか線が紙の上に現れ出して、それに気が付いて
自分はその線をなぞっているだけだから。」
「この絵は何を表していますか?とよく訊かれるけれど、そんなこと自分にも
わからない。
絵は、絵を見た人が、何かを感じるものだから。」
こんなささめやさんの言葉に、昨日の「白い時間」ここまで続いていた!と思い、
ゆったりと満ちてくるものをこの日曜日も感じたのでした。