すこし前に、ラジオでのお薦めを聞いて以来、観に行きたいと
思いつつも、その上映時間の長さと上映場所との折り合いがつかず、
迷っているうちに、岩波ホールでは終わってしまい、ま、縁がなかったと
いうことなのかもね、と諦めてたところ、恵比寿ガーデンシネマ他でも
上映されることを知り、今度は迷わずきっぱり予約しました。
恵比寿ガーデンシネマはいいですよね~なんたって、鑑賞後に
おいしいビールがすぐに飲めますもの。
こういう映画は娘も好きかも、と思い、一応告知してみたところ、
「3人で映画に行くっていうのもねえ」といったんは渋っていましたが、
(ついこの間まで、どこへでもついて行きたがったくせに、こんなことを
この頃言うのです笑)
「やっぱり行く」ということになり、21日日曜日に3人で観てきました。
ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリ
金曜日の夜くらいから、私は急に楽しみになってきて‥なんでこんなに
わくわくしてるのかなーと自分でも不思議でした。
5番街の本館には、25年くらい前に行ったことがあって、エントランスだけでしたが、
私は鮮明に覚えていて‥映画が始まってすぐにまたそのことを思い出し、
縁がなかったと諦めようと思っていたことに、自分であきれるような気持に
なりました。だって、この映画は私が観るべき映画だと、すぐにわかったからです。
図書館の成り立ちや、しくみ、取り組み方など、おそらく私が住んでいる場所とは
かけ離れている点がたくさんあると思うし、その視点からは図書館そのものに
詳しくない私が色々意見を書いていくのは違うなと感じています。
ニューヨークという大きな街で、「図書館」が果たしている役割の大きさや、
スタッフ(ボランティア含む)の心意気の高さには、素直に感動を覚えるし、
また、実際に行われている講座や、新刊本に関する著者の講演会や、スタッフの
勉強会などを実際に「見学」させてもらえるのは、ドキュメンタリーならではだなと
とても面白く見入りました。
ニューヨークの問題点は、すなわちアメリカの問題点でもあり、ひいては
私たち皆が考えていかなければならないことでもあるとわかります。
たとえば、ホームレスの館内利用。たとえば、大手の教科書会社が奴隷制をどう
扱っているかなど。
観ているうちに、この映画は、ドキュメンタリーの手法を使った、とてもよく
できている、オリジナルのストーリーなのではないか、という気持ちになりました。
うまく言えないけど、どんなうまい俳優がどんなにうまく演じるよりも、
深い感動を与えてくれたのではないかと思えてきて‥それが優れたドキュメンタリー
映画なんだよ、と言われれば、ああそうなのですね納得する次第です。
もしも、観ようかどうか迷っている方がいたら、ぜひおでかけください。
(上映館はこちらに→)
百考は一行にしかず です。