今年は遠くへの移動が叶わない年なので、せめて気持ちだけでも
どこか遠くへ、と思い、外国の街の本屋さんや図書館が載っている
本をなんとなく探していて見つけました。
他にも似たようなタイトルの本が数冊見つかったのですが、
試しにこちらを読んでみようと思ったのは、画像が写真ではなく、
(時間がたっても古びた印象にならないようにと)イラストにした
と書いてあったことと、作者が6次元のナカムラクニオさんだったから。
ナカムラさん。6次元の店主になる前は、テレビのディテクターとして
世界中を取材で旅していて、その際に、本屋さんを訪れていたことが
元になって出来上がった本とのことでした。
アジアの本屋さん
ヨーロッパの本屋さん
アメリカの本屋さん
の3章からなっていて、本屋情報だけでなく、現地でお勧めの本とか、
本屋さんのオリジナルバッグとか、各地域で有名な作家とか、
図書館も本屋さんの「仲間」として紹介されていて、読みどころ満載
でした。
全世界的な傾向としては、電子ブックの台頭と、書店と
他業種との融合‥書店+カフェとか、書店+レストランとか、
書店+ホテルのような‥新しい形態の誕生でしょうか。
紙の本から電子書籍へ移行することで、書店の倒産は
どの国どの地域でも免れないことですが、なかには、広大な領土を有する
ロシアのように、電子書籍が広まることで、今まで本や書店というもの
が身近になく縁がなかった人も、手に取りやすくなったということも
あるようで、紙の本を愛する自分としては、つい電子書籍を疎んじて
しまうのですが、よい側面も十分にあることを認識しました。
読んでいて、いいなあと思ったのは、台湾の無人図書館。
地下街、公園、空港など、どこでも気軽に本の返却や貸し出しが
行えるシステムができているそう。
デンマークでは、実際の図書館を利用して、性的マイノリティの方などを
「生きている本」として、貸し出し、立体的な「読書」を通じて偏見を
乗り越えようという試みがあるそうです。
驚いたのは、パプアニューギニア。先住民が暮らす村に電話会社が
アンテナをたてたことで、急速にスマートフォンが広まり、それまで
先祖代々の物語を口伝えで語り継いでいたような人々が、フェイスブックに
夢中になっているという話。
世界最古の本屋さんとか、美しい本屋さんとか、世界で一番高い場所に
ある図書館とか‥。
本屋さんや図書館にまつわるはなしは本当にどれも面白かったです。
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