音楽の喜び フルートとともに

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「空」の境地

2008-07-12 01:38:17 | Weblog

真っ赤なダリアが咲いていました。天竺牡丹という和名がついています。洋花の中でも、早くから輸入されて一般的になっていたんじゃないかな?私はこの花を見ると「真っ赤に燃える太陽だーけど~」という歌が、頭の中にながれます。時代の花?

S先生のレッスン、「真夏の夜の夢」を出すと、先生が若かりし頃、モイーズさんのマスターコースで息子さんのルイ・モイーズさんと吉田雅夫先生が休憩時間にデュエットをされたことを話してくださいました。
「簡単に見えるけれどむずかしいんだよね。みんな、おっ!すごいぞ。と言う感じで集まってきて。」
「ルイさんはよく間違っていたけれど、吉田先生はノ-ミスで、でも、ミスしてもなんていうか、音楽に勢いがあって、いい演奏だったよ。」最近先生とのデュオはいい感じ…らしい。私も気持ちいい。

曲はドボルジャークの「ソナチネ」を初めて持っていきましたが、32小節目から3回同じ形で繰り返されるA#の音をAisレバーを使ったり、Fキーを使ったりして、音色を変えるなど、もっと音の研究をすること、とにかく自分の音を聴くこと。

おもしろかったのは、「頭の中に空間を作ること、何にも考えない。考えないとAHA体験のようにひらめきがあるよ。それが「無」の境地、「空」の境地って言うもんだと僕は思う。」

…おもしろい、おもしろいけど、よくわからない。よくわからないけれど、私流に解釈すると、「こう吹こう、ああ吹こうと悩みながら吹くと、自分で出した結論の方向に無理矢理音を引っ張っていこうとする。そうなると、押し付けられたような演奏になる。子どものように、ただ、楽しみながら吹くと、自由にその場その時の一瞬一瞬を生きた演奏になる。」そんなことなんだろうか?

「ギリシャ、ローマ時代は哲学や、数学と同じくらい、音楽が大切にされていたんだよ。しかも、言論や他の学問はごまかすことができるけれど、音楽を演奏すると、人となりや、勉強したものが全て出てくるので、どれだけ学んでいるかをチェックするもの。として使われていたんだよ。」

いい演奏をするためには、技術の他に、人としてまだまだ学ぶことがあるようです。たかが音楽、されど音楽。学ぶのに不足はないがんばれ私