音楽の喜び フルートとともに

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ラフマニノフと絵画との関係

2021-10-25 23:41:16 | 近代
多田有里さんの個展「さをり織り」に行きました。

ののはなカフェで、

カモミールティーとシフォンケーキを頂きながら素敵な織物を鑑賞。
色合い豊かな織物の世界に浸りました。
10/30までなので欲しい方はお急ぎ下さい。

絵画と音楽は強い結びつきがあります。
時代の空気と言うものがあってお互いに影響を与えあっています。

いろいろありますが、よく知られている1つに
セルゲイ ヴァシリエヴィチ ラフマニノフ(1873-1943年)ロシア帝国ノブゴロド州セミョノヴァ生まれ アメリカ合衆国ビバリーヒルズ没

1909年32歳の時に書いた
交響詩「死の島」

アルノルト ベックリンの絵画「死の島」の

銅版画からインスピレーションを得て書かれた曲です。

12歳でモスクワ音楽院に入り、在学中にチャイコフスキーに認められたり、同級生のスクリャービンとピアノ科金賞を分かち合うなど輝かしい成績を納め卒業。

しかし卒業後の初演作品は記録的な失敗。
また2年後の作品も批判にあい挫折から神経衰弱を患います。

シャリアピンやチェーホフと親交を深め、徐々に回復。

トルストイに会いますが、国民楽派を気に入っていた彼には不興を買い、さらに落ち込みますが、精神科医の治療を受け回復へ向かいます。

作品で賞をもらい、1902年には従姉のナターリヤ サーチナと結婚して指揮者の職も得て、さらに作曲も邁進するようになっていた頃の作品です。

「島全体が墓地となっている孤島」
「その島に、死体を乗せたらしき小舟が向かっていく」
「小舟には、人型に見える白い棺桶が立像のように乗せられ、手前の漕ぎ手は亡霊のように暈されている」

なぜ、このような陰鬱な曲を、書いたのか?
悩んでいる最中には、混乱して、表現出来なかったことが、後になって落ち着いてやっと言葉になったり、表現することができるようになる。

そうすることで、考えが整理できたり、癒されたりすることがあります。そんなことかもしれません。