ひろの映画見たまま

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「ソウォン/願い」、少女強姦致傷事件をめぐる被害者家族の葛藤

2015-01-10 19:03:51 | 韓国映画
おススメ度 ☆☆☆☆

韓国映画好き、家族愛物語好き ☆☆☆☆☆

韓国で実際あった8歳の少女強姦致傷事件を描いた傑作です。

前半は、事件が起こる前の、この家族のぐうだらな生活ぶりと、子供たちの赤裸々なふざけぶりが淡々と描かれます。

ソウォン一家、父は町工場で働き、母はささやかな文具店を営んでいた。でも決して裕福ではなく、母は、第二子を身ごもっていた。

ソウォンは、おしゃまで、男の子にも負けない達者な子だ。工場長の息子とは、けんか相手でもあった。

それが、ある雨の日、一人はぐれて登校途中に男にさらわれ強姦されたのだった。

小腸、大腸、肛門が破壊され、手術で切除されてしまった。ために人工肛門を装着。大変なショックに見舞われた。

父親がその処理をしようとしたとき、忌まわしい事故が脳内を駆け巡り、ついに父親恐怖症に。

一方、犯人は簡単に見つかったが、酒を飲んで覚えていないの主張で、決定的な証拠がなく、被害者の証言が必要となり、ソウォンは窮地に。

マスコミは、事件をかぎつけ病院にまで押しかけてくるは、

そして裁判が始まる。

再び、ソウォンの証言が求められ、けなげにこたえるソウォン。

判決は、懲役12年、これに怒り狂った父親。だが、ソウォンはそんな父親を求めていなかった。

みんなが平和に暮らすことが一番だと。

ソウォンを慰めるために、心理療法士に心のケアをお願いしたり、父親がソウォンの好きなここもんにふんしてなぐさめたり、工場長は金銭面のバックアップをしてくれたり、工場長の息子とは仲直りしたりと、周りの心温まる心遣いがソウォンを励ましてくれた。

傷ついたソウォンを必死に慰める父親役のオム・ジウォン、8歳の少女を見事に演じあげたイ・レらの熱演に涙があふれる。

難しい題材をくじけることなく明るく描いたイ・ジュンイク監督の演出も光っていた。

文句なしにおススメしたい。
コメント
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