おすすめ度 ☆☆☆☆ (劇場鑑賞)
沖縄の基地問題は、日本のくびきだ。
監督の三上千恵さんは、元毎日放送のアナウンサー。阪神大震災で活躍したらしい。
その後、琉球朝日放送へ移り、ドキュメンタリーを手掛け、それが発展し、映画を作り続けている。
沖縄に腰を落ち着け、じっくりとした作品に仕上がっている。
当然、基地闘争が前面に描かれるが、その攻防はまるでドラマのようだ。
内地では、ここまでの映像は流されていないので貴重だ。
沖縄は、第二次世界大戦で、唯一本土決戦を強いられた過去を持ち、それがまず根本にある。
ただ、この映画の素晴らしいのは、沖縄の文化を描いているところだ。
その文化が、映画の嘆きに反映され、相乗効果で盛り上がる。
たくさんの人に見てもらいたいが、残念ながら、観客の多くが年配者だ。
一方で、最近の若者たちの感覚では、この映画は素直に受け取れないかも。
安全保障といっても、こうやって沖縄に基地負担を強いながら、日本の防衛のためにはと考えるのだろう。