おすすめ度 ☆☆
夫を殺しばらばらにして遺棄した事件、ホラー映画好き ☆☆☆
アメリカの批評サイト「Hollywood Investigator」が主催するホラー映画賞「Tabloid Witch Awards」で、最優秀作品賞と最優秀女優賞をダブル受賞。
憶えておいででしょうか、2006年、渋谷区富ヶ谷のデザイナーズマンションにおいてワインのビンで夫・祐輔さんをめった打ちにして殺害した。彼の頭には8ヵ所の挫創と亀裂骨折が刻まれていたという。
被告三橋歌織、懲役15年の判決が確定している。
この事件をヒントに舞台劇を主宰していた坂牧良太さんが、脚本(共同)・監督した映画。
夫からのDVがあり、狂った男女関係の成れの果て。
加害者の妹と友人の巧をたくみに絡ませて、男女の機微を描いている。
夫をワイン瓶で殴って殺し、倒したクローゼットに土を詰め、のこぎりで解体する、まさに狂気とホラーの極致。
演出も、ホラー度を狙っており、心理的な怖さを狙っている。
そして、主演女優の派谷恵美さんが、実にいい演技をしている。
殴られて笑っていられる主人公を、素か演技か、その笑顔が怖い。
DVと殺人という暗い映画だけに、苦手な人もいるのでは。