おすすめ度 ☆☆☆
ダイアンキートン、70歳での作品。おしゃれでキュートなばあさんの雰囲気が素敵。
ロンドン郊外の美しいヒースが広がるハムステッドの住宅街。
高級マンションで暮らすアメリカ人の未亡人エミリー(ダイアン・キートン)は、悠々自適の一人暮らしとはいかず、夫亡きあと発覚した浮気や借金のこと、減っていく貯金のこと、老朽化したマンションの修繕費用のこと、上辺ばかりのご近所づきあいなどお金や生活の様々な問題に直面していた。
屋根裏部屋からヒースを眺めていたある日、髭もじゃの男が暴漢に襲われるのを目撃するエミリー。翌日、森の中を訪れた彼女は、手作りの小屋で17年間暮らしているというドナルド(ブレンダン・グリーソン)と出会う。
庭でのディナー、気ままな読書、森でのピクニックなど、高級住宅地で暮らすエミリーとは間逆の環境で幸せに暮らすドナルド。頑固だけど温かいドナルドにエミリーは次第に惹かれていくが、ドナルドに降りかかったある事件から2人を取り巻く状況は一変する。
イギリスの法律で、17年以上住居を構えたら、自分のものになる。一躍富豪になったホームレスの実話の映画化。
だが、映画は、二人のやり取りを通して、老後のラブストーリーを紡いでいく。
ダイアンキートンとブレンダン・グリーソンの息の合った演技で、コミカルで明るい仕上がりになっている。