ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「ルーシーズ」 すりを稼業にしていた男のラブストーリー

2014-09-20 09:05:31 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

小規模劇場公開

ピーター・ファシネリが製作・脚本・主演の3役を務めた小品。

父親の借金のため、やむなくすりを働いていた男の物語。

3か月前に偶然付き合っていた女に、出くわしたとき、妊娠3か月だと告げられる。

行きずりの出来事だったが、子供ができたことで、二人の関係がーー

一方、警官のメダルを掏ってしまったために、警官に追われる始末に。

だが、こんな、状況で進むラブストーリーが何とも微笑ましい。

88分の短さのため、ちょっと時間つぶしにはいいかも。
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「ランブルフィッシュ」、若かりし頃のミッキーロークがかっこいい

2014-09-19 16:56:01 | アメリカ映画
ツタヤ旧作50円レンタル。

1983年、フランシスフォードコッポラ監督作品。

出演者は、マット・ディロン、ミッキー・ローク、ダイアン・レイン、デニス・ホッパー、ヴィンセント・スパーノ、ダイアナ・スカーウィッド。

それに、まだちょっと出のニコラスケイジとソフィアコッポラが何とも愛らしい。

不良高校生ラスティ(マットヂィロン)、ビリヤードで遊びほうけているが、一応リーダー格。そんな彼にパンク派のギャングリーダーから果たし状が。勝負が終わろうとしたとき、突然姿を消していた兄が帰ってくる。

兄は、弟にとってのあこがれの存在だ。兄(ミッキーローク)のバイクに乗せてもらった弟の至福の顔。

題名の「ランブルフィッシュ」は闘魚。兄がこよなく愛している。兄は色盲で、映画も全編白黒だ。しかし、闘魚だけが赤と青。鮮やか。

兄は、昔は不良で取り仕切っていたが、帰ってくるや闘争心を無くし、弟に別の身とを生きるように諭す。

そしてラストではある事件が、ここでも闘魚は重要な役割を果たす。

まだ若き映画人たちの、かっこいい姿を見るだけで心躍る。そして青春の息吹が。

ミッキーロークのかっこよさにしびれてしまった。

ニコラスケイジは毛がふさふさ、ソフィアに至っては、まったくのお茶目娘。

初見だが、今見ることに意義があるのかも。





マット・ディロン、ミッキー・ローク
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「郊遊 ピクニック」、ツァイ ・ミンリャン監督の引退作品

2014-09-18 17:20:05 | 映画
おススメ度 ☆

芸術映画好き ☆☆☆

ベネチア国際映画祭 審査員特別大賞受賞作品 台湾・フランス共同製作

毎日映画を見ているとこういう映画もあるのだ。

例によって、予備知識皆無。ゆえに、あとで台湾映画だと知る。

これで見ると、台湾もまだまだ、貧しいのだ。

何がまずいって、現代の映画に見慣れている私にとって、この定点長回し。

ラストに至っては、10分以上。勿論、全体で138分、結構な大作だ。でも、ストーリーらしいストーリーはないに等しい。

ラストのそれは、男女のバストアップ、男は、酒を飲んだりするが、女は一点を見つめるだけ、女優も瞬きしないで10分とはと余計なことを思ってしまう。

男は、路上でマンションの広告の看板を掲げ続けるしがない稼業。

兄妹の子供がいる。だが、路上生活、スーパーで試食したり、残り物の弁当をもらったり、でも悲壮感はない。

雨、暗い廃屋。

だが、郊外には、山もあり、海もあり、船もあり。風景は遠景が多いが、綺麗。

毎日がピクニックなのか。

所々で、歌や詩が入るが台湾のこととてよくわからない。

キャベツで作った人形を枕でつぶして、殺してしまい。キャベツをむしゃくしゃ喰う。何の意味が?

おまけに出てくる女性は同じ人なのか(3人の女優が演じている)?

まあ、苦行の2時間余。
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「ジウォンにまかせて」、韓国官能映画

2014-09-17 17:21:23 | 韓国映画
韓国官能映画には、かなり出来不出来がある。

本作品は、ジウォンなる官能女優が売り筋なのだが、ジウォンなる女優さんはほかにもいて、立派な映画女優さんもいる。

実際は、その前に名前がくるのだが、この映画の主人公はそれがない。ただ、官能映画なので有名な女優さんではない。

でも、ほかにも、日本でDVD化されていて、一見「ジウォン」有名俳優に見える。

『お姉さんにまかせて』と『シングル・ウーマンの秘密』を収録、

全部で94分だから、短い作品。

まあ、韓国にはAVがないから、これがその代替か。

でも、見せてはいけない部分があり、日本の成人映画並み。

ジウォンは、一応、人気の女優だ。
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「大人の恋には嘘がある」、離婚経験の男女のほろ苦い恋愛

2014-09-17 14:01:41 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

離婚して恋をしたい人 ☆☆☆☆

2013年に急逝したジェームズ・ガンドルフィーニが最後に主演した映画。

ちょっと太めだが、憎めない男性。そんな雰囲気の出せる名優といおうか。

相手は、ジュリア・ルイス=ドレイファス。美人なんだけど、ちょっと老けた感じのある彼女。これまたうってつけの役どころ。

離婚後、娘と一緒に住み、ボディセラピストをして、それなりに充実した生活を送っていたエヴァ。そんな彼女がパーティでアルバートと知り合い、どこか心惹かれていく。

そんな、ある日、新しく知り合い、お客になってくれた女性も、離婚経験者、おしゃべりを続けるうちに、別れた夫の愚痴を一杯聞かされる。(ネタバレ)
















































愚痴を聞かされた元夫は、実は彼女の新しい恋人だった。何とも皮肉、その愚痴に相槌を打っていたのは何だったのか。

離婚の多いアメリカでは、離婚後もそれなりの付き合いをしている人が多いようだ。

特に、子供がいる場合、子供を媒介として。

それにしても、大人の恋。

若いようには燃え上がらない、じっくりと相手のよさを満喫するがよい。

もう大人なんだから、悪いところも乗り越えよう。

主演二人のキャラが映画を高めている。
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「るろうに剣心 伝説の最後編」、これぞ時代劇に新しいアクションを吹き込んだ

2014-09-16 19:15:39 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆

時代アクション映画好き ☆☆☆☆

緩急を交えながらのアクションシーンの連続。

「柘榴坂」でのアクションシーンの物足りなさ吹っ飛ばしてくれた。

基本週刊少年ジャンプに連載された劇画の映画化だが、かなり脚色されているらしい。

船から飛び降り、命からがら海辺にたどり着いた剣心。

師匠の比古清十郎に助けられていた。もともと彼に鍛えられて今日がある剣心だったが、日本全国の驚異となっている志々雄に勝つためには、さらなる修業が必要と、清十郎に指南を頼むのだった。前半、この二人の息を飲む格闘シーンの連続に圧倒される。

結局は、心の持ちよう(生きようとせよ)と諭され、師匠の下を去るのだった。

まあ、ちょっと精神訓話めいて肩すかしだが、アクションシーンは見もの。

カメラ技術といおうか、そのカット割りのうまさといおうか、ぶれない真剣勝負はさすが、

比古清十郎に扮する福山雅治は、竜馬伝で大西監督と組んでおり、息もよくあっている。京都大火編で顔見世もしている。(ネタバレ)
































後半は、志々雄が、剣心をおびき寄せるため、政府に剣心を捕えることを要求し、要所に剣心のお尋ね者の触書が。

その前に、翁を巡っての蒼紫との剣心とのバトルがあり飽きさせない。


志々雄は、黒船ばりの鉄船で防備、幕府に揺さぶりをかける。

最後は、警察の策略で、剣心らが船に乗り込み、ここでは、ピストルや機関銃も使われるが、志々雄との対戦は、あくまで剣術。

その前に宗次郎(神木隆之介)とのスピード感あふれる立ち回りがある。

それにしても、志々雄は強い。四人がかりでかかっても、倒れない強さ。

結局、やけどの後遺症で、自ら滅びることに。

この映画では、ヒロインは、伝説のといわれるほど強くはない。それが、敵を際立たせ面白くしている。

原作との違いで、失敗作とする向きもあるが、原作を知らない身にとっては、斬新なアクション時代劇と受け止められる。

まあ、今回は恋物語はそっちのけだが。








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「柘榴坂の仇討」、桜田門の変の後日談

2014-09-15 17:51:58 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆

浅田文学好き、歴史もの好き ☆☆☆☆

彦根藩の物語であり、ロケ地も多いことで、滋賀県先行公開。

浅田次郎さんの短編小説の映画化。

歴史的に有名な桜田門外の変、彦根の殿様井伊直弼が、桜田門外で水戸浪士たちに殺された事件、この事件をテーマに描いたフィクションです。

志村金吾(中井貴一)は井伊大老の護衛を務めながら、目の前の敵を追っていて、大老を守れなかった罪。その罪は切腹すら許されず、事件にかかわった浪士たちを打ち取ることを命じられる。

刺客の生き残りの一人・佐橋十兵衛(阿部寛)、追っ手の危機を感じながら、妻もめとらずひっそりと人力車夫をして生きている。

映画は、志村金吾の生きざまを実に丁寧に描いている。そのため、前半はすご~くゆったりした展開で、最近の活劇にならされているむきには、じれったいかもしれない。

仇討とあるから剣劇場面を多く想像するが、実際のガチンコ勝負のシーンはいたって少なく、血もほとんど見ない。

それよりむしろ、妻との細やかなやり取りや、大老の生き方に対する憧憬など、人生哲学的要素が強い。

中井貴一は、この時代に翻弄されながらも、自らの生き方を貫こうとする苦悩を的確に表現している。

これを、支える妻を広末涼子が演じているが、控えめな、それでいてしっかりものを演じ、映画に花を添える。実際広末のシーンに涙を催す。

時代劇も、様々な工夫で、傑作が生まれているが、本作も重要な役どころにある。
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「17歳」、オゾンが描く少女の危ない17歳

2014-09-14 17:17:37 | フランス映画
おススメ度 ☆☆☆

少女映画好き、フランス映画好き ☆☆☆☆

新作を発表するたびに、まったく違うジャンルの新しいテーマを打ち出し、世界を驚きと興奮で包み続けてきたフランソワオゾン。そんなオゾンの待望の最新作が完成した。

いかにもフランス映画らしい青春映画。

だが、ひと夏をリゾート地で過ごしたイザベル(マリーヌ・ヴァクト)。そこで知り合ったドイツ人男性と初めての夜を過ごす。だが、二人の仲はそこまで。

パリに帰ったイザベルは、SNSで知り合った男性と付き合う。いわゆる援交だ。平たく言えば売春。

いろんな男性がいる中、危ない目にも合って、やがて、心許せる相手が常連となっていく。ある日、家族と演劇を鑑賞に行ったそこで、売春相手と出くわす。早速男からメールが入り、ホテルへ。

男性は初老でバイアグラを使っていた。そして、行為の最中、気を失い、そのまま帰らぬ人に。ショックを受けたイザベルはそのまま立ち去る。

だが、後日、母親の元へ警察が、監視カメラから彼女が割り出される。

謹慎の生活が、

メールの誘いにホテルへ行ってみると、そこには、腹上死した男性の妻が(シャーロットランブリング)。二人は、並んでベッドに横たわる。

売春という危ない行為を、淡々と描き、17歳といううつろいやすい青春を暴き出す。といっても、行為について、肯定も否定もしない。そこには詩があるだけっだ。

マリーヌ・ヴァクトはみずみずしい裸身をさらし、これも一つのこの映画の魅力だろう。

シャーロットランブリングの好演がこの映画を引き締めている。
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「舞妓はレディ」、地方出身娘が舞妓デビュー

2014-09-13 17:43:12 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆

周防監督好き、京都好き ☆☆☆☆

「マイフェアレディ」を、もじったシンデレラストーリー。

おまけに、ミュージカル仕立てとあるから斬新。

京都にあこがれを持った周防監督が、長年温めていた映画というから、年季が入っている。

おかみさんに富治純子、先輩に田畑智子ら芸達者がそろっているだけに京都情緒たっぷり。

下八軒という架空の花街、上七軒とも、祇園ともちがうでも、芸者、芸子の世界。

今でも、伝統を重んじる世界を、かなり現代風にアレンジ。

おまけに、マイフェアレディのヘンリーヒギンス教授の向こうを張って、日本の言語学者が登場。(長谷川博己が好演)

音声のグラフで、方言の特徴を解析。

鹿児島弁と青森弁の両刀遣いというヒロインを仕立て上げ、京都弁の素晴らしさを紹介。

一方で、行儀見習い、唄踊りと舞妓に必須の稽古三昧。それを加味しての和風ミュージカル。

ラストでは、母親の出自が明かされ、大団円のミュージカルは宝塚風で盛り上がる。

添え物は、周防夫人の草刈民代の和服姿と踊りのあでやかさ。

まあこれだけでも、周防監督してやったり。

京都育ちの私にとっては、懐かしい京都の真髄が楽しめました。


おかみさんの若かりし頃のラブストーリーは楽しいファンタジー。
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「大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院」、修道院の半年です

2014-09-12 17:43:16 | ヨーロッパ映画
おススメ度 ☆☆

修道院好き、ドキュメンタリー好き ☆☆☆☆

フランス・スイス・ドイツ合作

169分の長さと、静かな映画と見知って鑑賞したが、隣の人は見事睡魔に襲われていました。

京都シネマ、10時10分の開映にもかかわらず、10時10分前ですでに満員。

そんなに、眠い映画なのになぜ見たがるのか。

シーンとした映画館で、あたりを見渡す不思議。

これは何の魅力なんだろうか?

フランスアルプス山脈に建つグランド・シャルトルーズ修道院は、カトリック教会の中でも厳しい戒律で知られるカルトジオ会の男子修道院である。修道士たちは、毎日を祈りに捧げ、一生を清貧のうちに生きる。自給自足、藁のベッドとストーブのある小さな房で毎日を過ごし、小さなブリキの箱が唯一の持ちものだ。会話は日曜の昼食後、散歩の時間にだけ許され、俗世間から完全に隔絶された孤独のなか、何世紀にもわたって変わらない決められた生活を送る

撮影許可を取るのに16年、あしかけ21年かけて撮影された貴重な作品。

題名どおり、祈りの時間以外は、ほとんど一人で暮らす生活。

音楽なし、会話なし。

当然映画は、ナレーションも、会話もない。

ときおり、キリスト者の言葉の字幕が現れる。

それでも、外は四季の移ろいを示す。

散髪、靴の修理など、わずかな生活の一端。

一方で、畑を耕し、薪を割る原始的な生活。

週に一度許される、ピックニックとでもいおうか、ここでは修道士たちの語らいが。

自然の光だけで写される室内風景と、雨や雪、霧などアルプスの自然の美しさ。

それに花も美しい。

少し変わっているところは、修道士たち個人のバストアップの映像。

何も語らないが、それまでの映像からそのたたずまいがうかがわれる。

いずれにせよ、この稀有な映像を楽しまないわけにはいかない。
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