ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「ディストラクション・ベイビーズ」、殴り続ける男の物語!

2016-06-02 17:32:04 | 日本映画
おすすめ度 ☆☆

若者たちの欲望と狂気に興味ある方 ☆☆☆☆

R15+ 「刺激の強い出血を伴う過度の暴力行為及び、性描写」

基本、決して進められる映画ではありません。

ほとんどが主人公のあくなき暴力シーン。殴り殴られ、でもかっこよく相手をなぎ倒すわけではありません。

しかし、その暴力に、青春の欲求が秘められています。

殴り合いのシーンも、映画が進むにつれて、上達していきます。

そして殴る相手も、それなりに臭覚を利かして選んでいます。

舞台は、松山市、その商店街で繰り広げられる暴力は、やや遠めからのアングルで、、見るものは、あくまで観覧者です。松山市のご当地映画でもあります。

そして、喧嘩祭りが舞台に。喧嘩祭りの暴力と主人公の暴力との対比。

この映画のすごいのは、青春映画として描かれる凡庸な日本映画とは、一線を画す、殴られても殴られてもさらに暴力に食らいつくすごさがあるからです。

それは、柳楽優弥の演技力と真利子哲也の演出力に負っているようです。

題名の「ディストラクション・ベイビーズ」は、村上龍の「コインロッカー・ベイビーズ」をもじっているようで、ただ、ディストラクションには、Distraction(気晴らし、動揺)とDestruction(破壊)の意味があり、それがかけられているようです。

いずれにせよ、決して暴力賛歌の映画ではありませんが、青春の暴力を描いていることには、変わりありません。



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「サム・ペキンパー 情熱と美学」、バイオレンスの監督として知られるペキンパーの伝記映画

2016-06-02 11:25:41 | ドイツ映画
おすすめ度 ☆☆

サムペキンパーは、1955年から1983年にかけて、映画を作ってきた監督だ。

1984年、心不全のため59歳の若さで亡くなっている。

西部劇全盛期に、バイオレンスを売りにした映画で注目されている。

代表作は、「ワイルドパンチ」、「わらの犬」「ゲッタウェイ」「ガルシアの首」「戦争のはらわた」である。

独特の作風は、好評だったが、金銭の面で会社やプロデューサーとの対立があった。

本映画は、2005年に制作されている。

ドイツの映画史家マイク・シーゲルが演出。

俳優たちの証言と、フィルムとで、構成され、年代順で、ペキンパーの来し方が振り返れる。

酒と麻薬に溺れた状況も語られ、女との伝記もすごい。

ただ、特に目新しいこともなく、古い映画を見る参考になるだろうか。

日本の現代の映画監督も影響を受けたようだ。

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「1001グラム ハカリしれない愛のこと」、2014年アカデミー賞ノルウェー代表作品

2016-06-01 19:14:44 | ヨーロッパ映画
おすすめ度 ☆☆☆

ノルウェー・ドイツ・フランス合作  PG12

はかりの話である。

実在する「ノルウェー国立計量研究所」とパリ郊外にある「国際度量衡局」での撮影が許され、まさにこれが、計量の世界だ。当然、日本も参加している。国立研究開発法人 産業技術総合研究所 計量標準総合センターがその任に当たる。

参考:質量の単位「キログラム」の定義として120年以上使われてきた「国際キログラム原器」を廃止し、新しい定義へ切り替える方針が、パリ近郊で開かれた国際度量衡総会で決議された。長さや時間が現代的な定義に置き換えられる中、最後の「原器」が歴史的使命を終える。

従って、これはそういう意味でも貴重な映画だ。

話は、ノルウェーの計量研究所の研究員マリエ。離婚調停中だ。

父は、研究所の重鎮だが、病に倒れる。

パリでの国際大会に父の代わりに参加することに。

キログラム原器をパリまで運び、国際原器と照らせ合わせる。

そんな貴重な原器を、あろうことか、自動車事故で壊してしまう。

だが、それが縁でパリの庭師といい関係になる。

はかりが取り持つ縁だ。

理系の映画だけに、青が基調で、全体に清楚な感じ。

笑顔を見せなかったマリエが、ラストは全裸で男性とバスタブに。

良くも悪くも、ノルウェー、ベント・ハーメルの世界だ。
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「餌食 ~堕ちていく女子高生」、はかない恋物語だが

2016-06-01 09:52:46 | 韓国映画
おすすめ度 ☆☆

劇場未公開 R+18

韓国産官能映画なのだが、

ボストン国際映画祭最優秀作品賞/タルサ国際映画祭最優秀外国語作品賞/タルサ国際映画祭最優秀主演女優賞

タルサは、アメリカオクラホマ州にある。この映画は、第一回の受賞だ。

ちなみに、原題は"清雅"。

昔話"沈清伝"を映画化したものだという。

足の不自由な父と暮らす高校生チョンア。バイト先の社長に純潔を奪われ、自暴自棄で、売春行為を。

だが、孤独な男性サンと交際することに。

だが、彼は、求めてこない。なぜなのか?(そこには悲しい物語があった)

官能映画なのでそれなりに、描写はあるが、いささか暗い映画だ。

キム・セインが、チョンアに扮している。
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