ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「シング・ストリート 未来へのうた」、音楽と恋と兄弟愛の80年代、ダブリン。

2016-07-23 17:22:16 | イギリス映画
おすすめ度 ☆☆☆☆

PG12

「はじまりのうた」「ONCE ダブリンの街角で」のジョン・カーニー監督の半自伝的作品。

1980年代のロックが沢山出てくるので、80年代青春を送った人必見。

両親の離婚、失業で、荒れた公立校に転校。いじめにあう。

そんななか、ちょっと年上の女の子に一目ぼれ、勝手にボーカルを頼んで泥縄式にバンド結成。

家ではひきこもりの兄がロック好きだったことから、ロックに囲まれて生活。

にわか作りのバンドだったが、ミュージックビデオが大成功。

その間に主人公の14歳の少年コナー(フェルディア・ウォルシュ=ピーロ)見てる間に大人になっていく。

音楽仲間も実にいい男たちで、音楽で盛り上がる。

アイルランドのダブリンという町は、特に80年代、不況の真っ最中、そんな中、音楽に生きがいを持ち、恋愛にも熱心な青春。

男と女の役者もいい。

「ブルックリン」といい、純朴な青春ものに、癒される。

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「AMY エイミー」、27歳で亡くなったイギリスの歌姫の一生。

2016-07-22 17:46:42 | イギリス映画
満足度 ☆☆☆☆☆☆☆

第88回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞を受賞。

AMYエイミーの名は、日本ではあまり知られていない。

08年にアメリカのグラミー賞を得ているが、もう11年には、27歳で亡くなっている。

私も初めて聞く歌声。

素晴らしい、の一言。

もともと父母に音楽家の素養があったので、自然とジャズに興味を持ち、ベテランたちの歌を聴き、自らも心情を吐露する形で作詞もし、20歳で、アルバムを出し、デビューしている。

歌が好き、だが、こびたくない。

だが、世間が認める。

とんとん拍子に伸びっていった。

若い頃にプライベートビデオを撮影しており、これに、インタビューの音声を重ねて、これを巧みに編集

アメリカに進出し、グラミー賞新人賞を獲得。曲もヒットする。

だが、この映画は、裏の面も丁寧に描いていく。

若いころからの過食症。そして、アルコール依存症。

男好き、結婚した相手は、ドラッグ好き。当然二人でドラッグにはまる。

ついには、警察につかまり、夫は刑務所に。

エイミーは、施設で薬断ちをするが、根絶できない。

セリビアで開かれた演奏会では、歌うことすらできない現状。

彼女の歌う歌詞が、自らの心情を訴えているだけに余計悲痛。

痛々しい姿も、随所で見せられる。

良く撮っていたなと感心。

でも、短かったが、目指した歌の頂点に達し、憧れのトニーベネットとコラボ。

男運は悪かったが、ドラッグを使った愛は最高のものだったろう。

そして、生き急いで、「27クラブ」の仲間入り。

ラストの曲も泣かせる。


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「ブルックリン」、アイルランドとニューヨーク・ブルックリン、彼女はどちらを選ぶのか?

2016-07-21 18:10:03 | ヨーロッパ映画
満足度 ☆☆☆☆☆☆☆

アイルランド・イギリス・カナダ合作

アイルランドで生まれ育った少女エイリシュ、妹の将来を案じた姉の勧めで、アイルランドの小さな町からニューヨークブルックリンへとやってくる。

旅の先々の失敗やら、寮生活でのホームシック。

海を渡った見知らぬ土地。そこはあか抜けた都会だったが。

しかし、簿記を習い始め、ダンスパーティで知り合ったイタリア系の男性と知り合うことに。

ブルックリンは、アイルランド系の人々が多く、そういう意味では、ある程度は、過ごしやすい街なのかも。

日本で言えば、集団就職で、東京へ出てきた田舎娘的な感じ。

だが、映画は、アイリッシュ系アメリカ人なのだから、綺麗。

主役のシアーシャ・ローナンは、自身アイリッシュなので、ぴったりだ。おかげでアカデミー賞にノミネートされている。

映画は、そこでとどまらず、姉が急死し、アイルランドへ帰郷。

そこで、新しい男性と交際。イタリア男とどさくさに結婚しているにもかかわらず、二股交際。

そういう意味ではちゃっかりしてきた。

でも、二つの故郷(男)に揺れ動く心を、決めてくれたのは、昔なじみくそばばあ。

脚本、演出ともに丁寧に小話をつないでエイリッシュの成長物語を描きあげている。

衣装の色遣いなど、小品ながら巧みな映画だ。
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「インデペンデンス・デイ リサージェンス」、更にスケールアップして帰ってきた。

2016-07-20 19:33:52 | アメリカ映画

満足度 ☆☆☆☆☆☆☆

1996年に製作・公開され、世界中で大ヒットを記録したSFパニック超大作「インデペンデンス・デイ」

20年後に、その続編が作られた。

監督は、同じローランド・エメリッヒ。

ウィルスミスは、残念ながらギャラの関係で出演できなかったが、その他は同じメンバーや新しいメンバー。

20年後、地球防衛軍は進化したが、敵も進化していた。

まず巨大宇宙船、前作をはるかにしのぐ巨大さで、技術の進歩がうかがえる。

重力を利用した、大都市の壊滅作戦はすさまじいものがあり、地球を壊滅させていく。

登場人物も豊富で、それぞれの役割を果たすが、いささか複雑でやや説得力に欠ける。

前作を再見して置くに越したことはない。

だが、地球崩壊迫力はすごく、ディザスターの王と呼ばれる監督の腕前はさすが。

後半は、一転モンスターの登場。

それも女王様。

女王様をやっつければと地球軍も必死。

巨大モンスターたちのたたずまいは滑稽。

2時間の大作だが、舌足らずな面もあり、ちょっと複雑。

インデペンデンス・デイあくまでアメリカの独立記念日。

中国の力を借りる独立記念日も微妙。

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「山河ノスタルジア」、三つの愛の物語!

2016-07-19 18:14:21 | 中国映画
満足度 ☆☆☆☆☆☆☆☆

京都ではいま公開。

中国映画は、人気薄。

カンヌ常連のジャジャンク作品でも。

だがこの映画、最初はスタンダードサイズで、1999年の山西省汾陽<フェンヤン>を描き、一人の女を二人の男が争う構図。

監督自身の故郷フェンヤンを舞台に、自らの青春をだぶらせる。

おまけに、主演のタオは監督の夫人(山西省出身)だからなおさらの思い入れが。

当時のディスコダンスを交えながら、情熱的に盛り上がる。

タオは、商売人のジンシェンと結婚、男の子を授かるが離婚、故郷へ帰ってくる。

そして父の死を契機に息子を上海から呼び寄せ、「ま」と呼ばせる。

二人っきりの列車の旅。

男の子の将来を考え手放す。

そして、2025年、オーストリアに移住した息子は19歳に。

父に反発して自由を求める。

銃を持って脅す父親に自由をという息子。今の共産中国を揶揄。

中国語を教える、香港出身の教師に恋愛感情を。年の差など問題ではない。

そして、母の情を思い出し、切ない。

幼くして母と生き別れた経験を持つ筆者には痛烈だ。

変わりゆく社会、だが、人の情は変わらない。

恋人や家族は、つながりを求める。

ラスト、故郷で、懐かしいディスコダンスに興じる母は、いつまでも若い。



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「ファインディング・ドリー」、「ファインディング・ニモ」の13年ぶりとなる続編

2016-07-18 17:47:21 | アメリカ映画

満足度 ☆☆☆☆☆☆

今日は、海の日とあって子供たちで超満員。

でも「ドリー」の映画、吹き替え版しかやっていない。予告編は字幕版だったのに。

ただ、八代亜紀がでてきてびっくり。もちろん字幕版は、アメリカ人だ。

前作から13年もたっている。忘れるはねえ。DVDで見直してから出かけるのもいいかも。

今回は、前作の脇役だった「ドリー」が主役。

お父さんお母さん探しだ。そりゃ泣けるはね。

でもかなりコミカル。タコが車運転するんだもの。

舞台は、カリフォルニアの海洋科学研究所。

と言っても水族館だけどね。

忘れん坊のドリーが突然父母の話を思い出し、ニモ達を連れて父母探しに。

カリフォルニアだから、結構遠いんだけど、カメさんに乗せてもらって急行で。

だが、ドリーちゃん人間につかまり、標識をつけられる。

これが幸いして、標識を欲しがっていたタコちゃんと仲良しに。

途中八方ふさがりになるが、願えば叶うとばかり、最後は大団円。

おまけまでついて、満足。

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「アフガン・レポート」、次々に地雷に触れて重症、炎天下。助は来るのか?

2016-07-17 17:33:02 | イギリス映画
満足度 ☆☆☆☆☆☆

劇場公開はされず、WOWOWで公開。

アフガニスタンの地雷地帯に入り込んでしまったイギリス人兵士たちの戦いを、実話に基づいて描いた戦争ドラマ。

最後に、出演者とそれに対応する兵士。戦後の状況が写真とテロップで流される。改めて本当だったんだ。

タリバンらしき敵兵が遠くに散見されるが、通常の戦争映画のようなバトルは出てこない。

そんな、戦争アクションバトルを期待したら全くの期待外れ。

その代わり、地雷の恐怖をじりじりと味わされます。

この映画を見たら、海外派兵に二の足を踏むでしょう。

草木の緑のない、裸の山岳地帯。

だだっ広く、いつ敵に襲われても不思議はない。

3人グループで、パトロールに出かける。

お気軽に出かけた一人が地雷を踏んで大けが。

すぐ助けを呼ぶが、来たのは大型ヘリ、砂埃ばかり巻き上げ、地雷を巻き上げ爆発。

ソ連が埋めた地雷で、山にあった地雷が谷に移動、そこら中に地雷が。

水を欲しがったので、ペットボトルを放ったら、それが地雷に当たってまた負傷。

負傷者続出。

手や足がもげ、痛みで震えがくる。モルヒネで抑えるがそのモルヒネも、在庫うす。

そしてヘリを待つ時間の長いこと。(心理的なもの)

痛みが激しいが、寝込んでしまえば、終わりなので、必死で覚醒する。

炎天下、裸の肌が真っ赤に焼ける。

まあ、こちらが、地雷被害者の立場になっていらいら、ひやひや。

まさに体験型戦争映画。

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「猫なんかよんでもこない。」、猫好きのための猫の映画。

2016-07-17 09:51:24 | 日本映画
満足度 ☆☆☆☆★★★★★★

冴えないボクサーと2匹の猫が織り成す可笑しくも切ない日常をつづった杉作による実話コミック「猫なんかよんでもこない。」を実写映画化。

著者の杉作がモデルで、デビューまでの、猫との格闘劇。

猫好きには、たまらない映画だろうが、猫好きではない私には、それほどの感動は呼ばない。

だが、昔は、ネズミでグロテスクだったが、映画ではトカゲ。

もともと、漫画家の兄が拾ってきた2匹の猫。オスとメス。

飼育係を押し付けられ、おまけに、兄はさっさと故郷へ帰ってしまう。

残されたミツオ。不幸なことに、ボクシングで目を悪くし、試合は続けられなくなる。

全編猫との交流なので、様々な猫の生きざまが描かれる。

猫好きばかりで、映画を撮ったようで、その意味では猫映画。

主演は、風間俊介。まあ、好き嫌いのわかれるところ。

女性も絡んで、ほのかな恋愛模様。

ただ、それだけなので、何かを期待すると、期待外れに。
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「江南ブルース」、主演のイ・ミンホ、大鐘賞新人男優賞に

2016-07-16 19:15:42 | 韓国映画
満足度 ☆☆☆☆☆☆

R+15 かなりきわどいセックスシーンがあります。

2時間15分の大作。

1970年代の江南。ソウルの郊外にあり、当時は農村地帯。ここが開発され、現在はソウル市に併合され立派な都会になっている。

その江南の地を巡って、政治と金が渦巻いた時代。当然、やくざ組織すなわち暴力による開発が行われた。

その陰で、希望と欲望に燃え滾った青年がいた。

孤児院で義兄弟となった二人、一時は、離れ離れになったが、それぞれが、組織の幹部役に昇進。だが、抗争の果てに、つぶされていく青春の物語だけに息苦しい。

前半は、のし上がっていく二人。かっこよさが目立つのだが。

主演のイ・ミンホは、「花より団子」などテレビで有名となり、今回映画初主演。

一方のキム・レオンは、15キロダイエットし、ムキムキの体を作っている。

アクションシーンも結構あり、いずれも多人数の競り合いで迫力がある。

邦題の「ブルース」、映画の中の音楽だが、やくざの哀愁は、ブルースによって表され、死の美学でもある。

しいたげられた人たちの挽歌とでも言おうか。

ラストは、なんとも切ない。


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「パリ3区の遺産相続人」、パリ、粋だがちょっとほろ苦い恋の物語。

2016-07-16 14:32:11 | 映画
満足度 ☆☆☆☆☆★★★★★

イギリス・フランス・アメリカ合作

ニューヨークに住む一文無しのマティアス、父の遺産を相続すべくパリにやってくる。

だが、その邸宅は、「ヴィアジェ」という独特な制度で、前の持ち主である老婆が住んでいる。

仕方なく、家を売る算段をするが、老婆の娘も住んでいた。

そして過去が明らかになるにつれ、不倫の付けが渦巻いていていた。

パリ3区は、パリらしいパリで、美しい風景は背景として最高。

だが、もともと演劇の映画化なので、盛り上がりには欠ける。

マティアス役にケビン・クライン、マティルド役にはマギー・スミス。マティルドの娘・クロエ役にクリスティン・スコット・トーマスとアカデミー賞級の役者は、演技は素晴らしく、渋みを放つ。

かなり重い過去だが、未来への布石は打たれた。

軽くはないが、フランスの香りはする。

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