今から60年以上前、磐田市見付に見付天神があり、その広大な裏山は、山あり、谷ありの松林地になっていました。明るい松林地で、磐田市は、マツを残しながら、いろいろなツツジを1本仕立てでたくさん植えました。密植植込みではありませんでした。造園・維持管理を担当した園芸会社は、庭園学の経験知識が豊富だったのでしょう。かなり大きい池も設けられました。
磐田市は、4月下旬、5月上旬、ここで市民のために園遊会を催しました。池の近くは広場になっていて仮設舞台が設けられ、歌舞などが演じられました。ミス磐田が発表され、池のほとりで撮影会が行なわれました。
父は、季節の行事が大好きで、毎年、弁当をもって家族を連れ、広場にござをしいて、1日、美しいツツジを見ながら園遊会を楽しみました。
非常に楽しかった思い出です。最近は行ったことがありませんが、ツツジ公園は維持されています。当時は、花はツツジだけで、そのほかの花壇はありませんでした。20年ぐらい前も花はツツジだけでした。
西洗公園は、オオムラサキツツジの大きな植込みが大面積を占め、昔は4月下旬、花がよく咲き、見事なツツジ公園になりました。花壇をつくる必要性を感じない美しい公園でした。オオムラサキツツジに満足し、いつしか草花を植えない不文律が成立したのでしょう。
ところが今の西洗公園のオオムラサキツツジは花が咲きません。維持管理が悪いからです。今年の4月の自治会総会で花壇づくりが提案され、承認されたのは、今、公園に花がないからでしょう。しかし提案者は、自分でつくる決心はなく、言ってみただけでした。
草花を植えない不文律は今も生きていると思います。西洗公園ではいかにオオムラサキツツジを復活させるかが重要に思えます。西洗公園愛護会は、植え込みを間引き、1列植栽にすることを提案しています。両側から維持管理がしやすくなります。