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成田スカイアクセスの新規開業駅・成田湯川駅~立派な駅も問題点が山積

2010-07-24 | 北総監獄

開業から1週間が経過した成田スカイアクセス(京成成田空港線)ですが、同線の新規開業区間は印旛日本医大~(成田)空港第2ビル間が18.1kmもあるにも関わらず、主たる目的がスカイライナーによる空港への速達輸送である事や、運行地域が首都圏屈指の辺境(空港周辺は当然として、印旛日本医大駅周辺もとんでもない所ですので…)という事もあり、新駅開設は1駅のみとなっており、近年の日本における都市近郊鉄道にしては異例の状況と言えます。

その一つだけの新駅は「成田湯川駅」と呼ばれ、MAKIKYUも開業2日目にこの駅を視察したのですが、建設時の仮称では「成田ニュータウン北」と呼ばれていただけあり、成田ニュータウンの北端に位置しています。

 
駅舎は新駅だけあって非常に綺麗で、真ん中に待避線を配してその両側にホームを設けた配線や、高架上のホーム~地上の改札間は途中フロアを経て3層になっている構造などは、新幹線の新駅を連想させる程です。

 
駅自体はややホームが狭いと感じたものの、新駅だけあってバリアフリー対応は万全で、ホームには空調完備の待合室も設置され、ホーム~改札間を移動する際も、途中フロアなどは結構凝ったデザインになっているなど、結構立派な駅と感じたもので、「成田スカイアクセス」は実質的に「開発を止めた某鉄道」の延伸線でありながらも、駅名標など成田湯川駅の各種標識類は京成様式となっており、この様を見ると「開発を止めた某鉄道」ではなく京成の駅である事を実感させられます。

また成田湯川駅は京成グループのバス事業者・千葉交通がかつて成田営業所(湯川車庫)として車庫を構えていた場所で、新駅開設に伴って立ち退き→成田営業所移転となっている程ですので、成田スカイアクセス開業と同時に行われた千葉交通バスのダイヤ改正では、既存の成田ニュータウン内を走る湯川車庫発着便が、新しく整備された成田湯川駅ロータリーに乗り入れています。

路線バスの便はメインとなる成田駅西口~吾妻~成田湯川駅間の路線だけでも毎時3~4本程度、他系統を合わせるとそれ以上の本数となり、成田駅から成田湯川駅方向へは23時台の深夜バスも設定されている程ですので、東京の都心からは結構離れたエリアとはいえ、路線バスの運行と言う面では、北総監獄(千葉ニュータウン)内の各駅などよりもはるかに充実しており、バスの便は非常に至便です。

ただ肝心の成田スカイアクセス(鉄道)は昼間40分間隔、時間帯によっては運転間隔が1時間程度開く「アクセス特急」だけに限られる上に、終電も22時台と都市鉄道にしては極めて早いだけに、新駅が開設されても鉄道よりバスの方が至便と言う状況になっています。

成田湯川駅を発着するバスの主たる目的地となる成田駅は、成田ニュータウン内を運行するバスは主に西口発着となるものの、JR駅反対側の東口側に出れば京成成田駅も近く、ここからは昼間20分間隔で都心方面へ向かう特急などが出ている事を考えると、いくら成田スカイアクセスを運行する列車が早くても、既存の京成本線利用の方が使い勝手が良いのが現状です。

その上成田スカイアクセスは実質的に「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)の延伸線と言っても過言ではないだけに、運賃体系も極めて高額な運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」の運賃体系とほぼ同レベル(厳密に言えば「開発を止めた某鉄道」区間のみの利用は、成田スカイアクセス開業後に雀の涙程の値下げが行われていますので、「開発を止めた某鉄道」区間より更にタチが悪いです)、その上「成田スカイアクセス」新規開業区間では割引率の高い時差回数券や土休日回数券の設定もありません。


おまけに都市鉄道にしては駅間も長いために、成田湯川駅からの大人1名の最安運賃は440円(印旛日本医大駅まで)と言う大手私鉄では他に類を見ない超高額運賃が特徴となっており、成田空港までは市内にも関わらず500円、空港第2ビルまでであれば千葉交通バス(280円)とJR成田線(190円)を成田駅で乗り継ぐよりも高額なのは呆れる限りで、この駅の運賃表を見ると、やはり特急列車(こちらは要特急料金ですが、普通列車が運行していない区間のみを利用する場合は、特例で乗車券のみでの乗車が可能です)しか停車しない、北の大地にあるJR2駅(こちらも隣駅までの最安運賃は同額の440円です)を連想してしまいます。

しかも定期乗車券の割引率も極めて低く、成田スカイアクセス開業前の「開発を止めた某鉄道」に準ずる極めて高額な運賃設定であるために、隣駅である印旛日本医大駅までの通学定期券ですら1ヶ月1万円を超過し、京成本線経由の通学定期券であれば、京成上野~京成成田間(普通運賃810円)でも1ヶ月5460円ですので、その凄まじさがどの程度か理解頂けると思います。

都心までの通勤定期券ともなれば、これも京成成田駅~都心方面間(京成本線経由)の倍以上という超高額(一例としては、成田湯川~都営日本橋まで1ヶ月52470円)となり、成田湯川駅周辺の住民が都心へ通勤する場合、成田駅までのバス定期+快適に通勤するための「モーニングPASS」(モーニングライナー月間定期券)を買い足したとしても、既存の京成本線を利用した方がずっと安い状況です。


この様に成田スカイアクセス利用は「不便で高い」という状況であるために、成田湯川駅は周辺もそこそこ開けているとはいえ、近隣住民の利用は余り期待できず、実態は列車退避・行き違い箇所に駅を開設し、空港旅客輸送のついでに北総監獄~成田ニュータウン間の旅客輸送も行っている程度と言っても過言ではない状況で、近くに駅が開設されたと喜ぶ地域住民も、余りに高額な定期代故に会社から最寄り駅の利用を却下される事が頻発するのでは…と感じた程です。
(それでも北総監獄から成田北高校への通学などは、定期代が極めて高額ながらも、本数の少ない路線バスや自転車で木下駅など~成田線成田駅から路線バスと言う経路に比べ、成田スカイアクセス開業で随分便利になっているのですが…)

こんな有様ですので、設備的には立派な駅で駅周辺もそこそこ開けているにも関わらず、乗客の利用は余り見込めず、MAKIKYUが訪問した際も開業したばかりの路線と言う事で、様子見に来ている乗客ばかりと言う雰囲気を感じたものです。

先週の成田スカイアクセス開業では新型AE形による最高速度160km/hの「スカイライナー」が注目を集め、こちらは評判も悪くない様ですが、それに比べて一般列車の「アクセス特急」は問題山積で、成田湯川駅の現状はその象徴の様にも感じたものです。


JR成田線(我孫子支線)との交点にも関わらず、成田線に駅が設けられていない事はJR側の事情もあるかと思いますので、様々な所で騒がれている事ですが、この件は将来に期待と言う事で、当面は致し方ない事(京成側としても、充実した運行本数を誇るグループ会社・千葉交通バスのドル箱路線に影響が及びますので、余り歓迎しないかと…)かと思います。

しかし成田湯川駅は構造上下り(成田空港行列車発着ホーム)からの上り列車発着も可能な構造となっており、成田空港を発着しない成田湯川~都心方面の列車設定も可能ですので、その気になれば通勤ラッシュ時間帯に合わせて「開発を止めた某鉄道」の一部列車を印旛日本医大などから延伸する事も可能なはずです。

また成田湯川駅以遠(成田空港方面)も、JR線との並行区間が始まる地点周辺にはAEONをはじめ、様々な店舗(ロードサイド型ばかりですが…)が集中しており、ここには交換設備とホームを設けられる程の空間もありますので、その気になればここにも新駅を設置する事は可能なはずで、都心からの成田空港アクセスには力を入れつつも、一般列車に関しては北総監獄~成田空港間の輸送などに最小限の「アクセス特急」を走らせているだけで、2の次といった印象が否めないものです。

成田スカイアクセスの基盤整備を大々的に行い、10km以上もの新線を開業させた事を考えると、地域還元の意味も兼ねて、経営上の負担にならない範囲でもう少し一般列車を充実させると共に、活用出来るものはもっと生かして利便性の向上に繋げては…と感じたものですが、こんな事を感じてしまったのはMAKIKYUだけでしょうか?


京成電鉄 3050形電車~アクセス特急用に導入された一般車両

2010-07-21 | 北総監獄

首都圏では17日、辺境の地・北総監獄(千葉ニュータウン)を経て成田空港に至る新ルート・成田スカイアクセス(京成成田空港線)が開業し、この新ルートを最高速度160km/hで疾走する新型スカイライナー(AE形)が大きな注目を集めている事は、ご存知の方も多いかと思います。

この成田スカイアクセスの主役は、座席指定制で乗車券の他に別途特急券が必要となるスカイライナーですが、17日の新規開業区間は「特急」と呼ばれる列車のみの運行で普通列車の設定はないものの、「アクセス特急」と呼ばれる一般車両使用による列車も運行され、こちらが実質的に新規開業区間の各駅停車的役割(新ルート内の新駅は成田湯川駅のみですが…)も果たしています。

「アクセス特急」への充当車両は極端に足が遅く、首都圏の地下鉄運行車両では最古参にも関わらず、都心や羽田空港にも平然と出没する事で、「首都圏の恥」と言っても過言ではない醜態を晒している「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)のボロ車両(7260形)などは話になりません。

とはいえ標準軌(軌道幅1435mm)でありながらも、最高速度は線路がつながっている他大手私鉄と同レベルの120km/h(新規開業区間だけでなく、既存の「開発を止めた某鉄道」区間もこの速度です)で、狭軌(線路幅1067mm)のつくばエクスプレスですら最高速度130km/hという事を考えると、標準軌ながらも遅いと言われる京成にしては上等とはいえ、スカイライナーが最高速度160km/hで疾走する新規開業区間だけでも、もう少し早く走れる様に出来なかったものかと感じてしまいます。

この様な状況ですので、地下鉄浅草線直通対応車両の中でも運用車両は限定され、「開発を止めた某鉄道」は論外として、都営地下鉄の車両すら新規開業区間に足を踏み入れる運用は設定されず、「アクセス特急」は基本的に京成を含む大手私鉄2社の車両による運行となっています。

「アクセス特急」の過半数を占める京成車両による運用は、その気になれば既存車両でも運用を融通すれば、ある程度は賄えるのかもしれませんが、「快速特急」などでも比較的足の遅い車両(3500形など)が混在している上に、新列車設定で一般車両の車両数が不足する事もあり、「アクセス特急」用に新造した車両を導入し、17日の成田スカイアクセス開業から新AE車と共に運行を開始しています。


この「アクセス特急」用に新造した車両は3050形と呼ばれ、正式には近年恐ろしい勢いで増殖した3000形電車の一部ですが、番号帯が既存車両の続番ではなく別区分(相互乗り入れを行っている他大手私鉄は、最近の新型車は同形式初期車両と全くの別物にも関わらず、番号だけは継番にしていますので対照的です)となり、外観の装いや内装が大きく変化していますので、実質的に別形式と言っても過言ではありません。

3050形は3000形の一部と言う事もあり、車両形状や車内設備などはさほど変化がないのですが、専ら「アクセス特急」に用いる車両という事もあって、外観は航空機をイメージしたイラストを多数用いているのが特徴で、行先表示もフルカラーLEDを新造時から装備している点(3000形は3色LEDからの換装車が多数存在しています)も、最新車両らしい点と言えます。


細かい所では形式番号のプレートがステンレス製の京成一般車他形式(3000形など)で用いられている赤色ではなく、青色になっている事も挙げられ、形式番号だけを見ると「開発を止めた某鉄道」の電車と錯覚(京成本線との誤乗を防ぐには、有効かもしれませんが…)してしまう様な雰囲気になっています。

 
車内に入ると、ドア上の車内案内表示装置にLCDモニターを採用し、日本語・英語に加えて中文簡体字(千叶新城中央の表示(千叶新城よりも北総監獄と表示した方が良い気がするのはMAKIKYUだけでしょうか?)などは滑稽ですが…)や한국어による案内を行い、新AE形と共に経由路線の案内表示(様式は異なります)も行う事や、京成一般車では初の自動放送装置を装備した事(音声は新AE形と同一で、東京の地下鉄を連想するものです)等は、3000形よりも進化した所で、外国人利用客の利用も見込まれる国際空港アクセス列車用に新造した車両ならではと言えます。

内装も京成3000形とは別物で、3000形とほぼ同等の「開発を止めた某鉄道」7500形電車では全く同じ内装としたのに対し、3050形では京成グループ新標準型車両の一派でありながらも、わざわざ座席モケットや化粧板、床材などの色彩を3000形とは異なるものに変えています。
(京成グループ新標準型車両の一派では、新京成N800形も独自の内装を採用していますが、こちらはさほど貧相な印象を受けるものではありません)

京成3000形の内装は、近年の首都圏通勤型車両にしてはまずまずと感じていましたので、そのまま踏襲しても…と思ったものですが、3050形の内装は化粧板が車両端部分だけ水色、それ以外は白色で共に柄なしの無地となっており、3000形に比べると随分貧相な印象が否めないものです。


近隣諸国の地下鉄などで用いられる通勤型車両は、この手の内装が多い事もあり、初めて日本に来日した外国人乗客などが、異変を感じる事は少ないかと思いますが、粗製乱造電車と言っても過言ではないJR某社の「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」を連想させられるものがあります。

成田空港~都心間の競合相手が最低レベルの車両と言っても過言ではない「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」の比較的古参に属する車両である事を考えると、この程度の貧相な内装でも極端に見劣りする事はなく、航空機から開放されて陸上に降り立った方々からは、2本のレール上を走行するという地に足の付いた安心感を提供できるだけでも上等かもしれませんが、成田スカイアクセスの新規開業区間や「開発を止めた某鉄道」の超高額運賃を考えると、運賃に見合うだけのサービスを提供している車両とは到底言い難いものです。
(同じ線路幅で似た様な車両規格ながらも、京阪間を走る大手私鉄2社の電車などは大違いで、特別料金不要車両にしては最上級と言っても良い車両を用いながらも、成田スカイアクセスに1駅乗車するよりも安い運賃で40km以上の京阪間を移動できますので、標準軌の大手私鉄でも所変わればサービスレベルも…と言った所でしょうか?)

また車内の座席モケットには、外観と同じく航空機をイメージしたデザインが用いられ、挙句の果てにはLCDモニターにまでこのデザインを用いていますので、至る所に空港アクセス列車である事を意識させるもので、飛行機嫌いのMAKIKYUとしてはウンザリといった感を受けたものです。

しかも「アクセス特急」は都心~成田空港間のアクセスとして使い勝手の良い電車ではなく、京成利用者も高品質な付加価値(速達・快適な車内と着席保障)を求めるのであれば「スカイライナー」、安さを求めるなら頻発する京成本線経由の「特急」などが有力選択肢になるかと思います。

そのため「アクセス特急」は運賃と所要時間などの両面で中途半端な存在となっており、むしろ北総監獄をはじめとする「開発を止めた某鉄道」沿線~都心or成田ニュータウン(成田湯川)・成田空港間のアクセス手段としての性質が強く、通過ばかりで一本も利用できる列車がない「スカイライナー」の運行ばかりでは北総監獄の服役囚(住民)は列車退避など迷惑なだけで、通学定期券以外は雀の涙程の運賃値下げだけで多数の「スカイライナー」通過はさすがにマズイと京成側が判断し、通過列車が多数発生する代償に北総監獄~都心方面への速達列車を、恒常的に運転する見返りを提供したといっても過言ではないと感じたものです。

今回の「アクセス特急」運行開始は、高評価を得ている「スカイライナー」とは対照的に、サービス面では高運賃に見合うだけの価値があるとは言い難く、3050形も所詮「開発を止めた某鉄道」を走る車両と感じたものです。

それでも自動放送やLCDモニターによる車内案内の充実をはじめ、京成3000形をマイナーチェンジした電車だけあって、座席自体の座り心地はまあまあと感じるなど、3050形は「アクセス特急」充当車にしてはマシと思ってしまうものです。

他大手私鉄からの乗り入れ車両では自動放送すらなく、しかも「ブカブカ」した異様な感触の座席はとても頂けない(中には車両端にボックス席を装備した車両もあり、これに当たれば多少は救われるのですが…)と感じるなど、もっと酷い状況になっているのは呆れた限りと感じるのはMAKIKYUだけでしょうか?


新型スカイライナー(新)AE車・車内のLCDモニター表示他~興味深い表示が幾つも…

2010-07-19 | 北総監獄

先日「MAKIKYUのページ」では、17日の成田スカイアクセス(京成成田空港線)開業と共に運転を開始したばかりの新型特急車・(新)AE形電車に関して取り上げましたが、この車両の車内案内表示装置には、今流行のLCDモニターが採用されています。

LCDモニターは最新型の通勤電車ドア上などに設置され、首都圏の様々な鉄道・路線を利用する機会があるならば、良く見かけるものですが、一般的に良く見かけるサイズのLCDモニターに比べると、(新)AE車の車内に設置されているLCDモニターはサイズが大きく、京成では鉄道車両の車内に設置されているLCDモニターとしては、国内最大級のサイズを誇ると謳っている程です。


このLCDモニターでは一般的な行先や停車駅案内、それに有料特急らしく車内設備に関する案内などが行われる他に、成田スカイアクセス開業のお陰で京成電鉄の都心方面~成田空港間は、京成高砂~(成田)空港第2ビル間でルートが京成本線経由(既存ルート)と成田スカイアクセス線経由(新ルート)2通りに分かれる事になったため、乗車列車の運行経路を示す広域路線図が表示されるのも、大きな特徴と言えます。

またスカイライナーなどの成田空港駅を発着する有料特急列車は、列車の性質上日本語を解さない乗客の利用も多く、外国語での案内も必須となるのは言うまでもない事ですが、モーニングライナーの自動放送による案内は日本語以外はEnglishのみで最低限の感があり、最新鋭の国際空港アクセス列車にしては少々残念に感じたものです。
(九州と海を挟んだ隣国の首都にある2空港間を結ぶ空港鉄道では、通勤型電車を用いた一般列車(各駅停車)でも日本語を含む4ヶ国語による自動放送が行われている程ですので、これに比べると外国人対応の面では遅れていると言わざるを得ないものです。
ただMAKIKYUは未確認ですが、スカイライナーでは4ヶ国語放送が行われている様です)

  
これを補う事もあってか、LCDモニターで한국어と中文簡体字での案内表示も行われており、外国人利用客にとっては便利であろうと感じると共に、MAKIKYUとしても한국어や中文では、様々な案内事項をどの様に案内するのか興味深く感じたものです。
(中文は文字で何となく意味は類推できるものの、読み方は殆ど分からない有様ですが…)

ちなみMAKIKYUが(新)AE車に乗車したのは、運行開始初日の17日ながらも、成田スカイアクセス線(新ルート)経由のスカイライナーではなく、京成本線(既存ルート)経由のモーニングライナーで、(新)AE車の充当列車ながらも、本領を発揮する舞台とは程遠い列車でした。


この列車特有の限定乗車口案内などもしっかりと行っていたのは感心したものですが、モーニングライナーでも新型車両である事を強くPRしたいのか、LCDモニターにはスカイライナーの新ロゴがしっかりと表示されていたのは滑稽に感じたものでした。

そして今回MAKIKYUが(新)AE車に乗車し、LCDモニターを見ていて最も感心したのは、モーニングライナーでは降車専用駅となる都内の青砥・日暮里・京成上野の3駅(千葉県内の各停車駅は乗車専用)到着前に地球の表示が現れ、様々な国の所からその国の「ありがとう」を示す言葉が登場して、ライナー列車乗車への感謝を示す演出が行われているシーンで、様々な国からの利用客が想定される列車ならではと感じたものでした。


「Thank you」などアルファベット標記の各言語や、한국어の「감사(感謝)합니다」などはMAKIKYUも解読できるものの、MAKIKYUには文字を書き写す事や、何処までが一つの文字かを判別する事すらままならない言語も幾つかあり、全く読めないものが、「ขอบคุณ」など7つ程ありました。

この様々な国の言語による「ありがとう」を、全て解読できる人物はどの程度京成のライナー列車利用者の中にいるのか気になったもので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様は幾つ位解読できるでしょうか?
(写真は右下に表示される最後の1つが出てきていない状態ですが、ここには東アジアにある某島国  の言語が現れますので、「MAKIKYUのページ」の記事内容を解読できる方であれば、漢字やアルファベットが読めない方でも理解できるかと思います)

あと(新)AE車では、時を同じくして成田スカイアクセス線開業と共に運行開始したアクセス特急用の3050形電車などと同様に、車内LCDモニターだけでなく、車外の行先表示器にフルカラーLEDを用いているのも、最近の新型車らしいものです。

こちらは大サイズの車内LCDモニターとは異なり、(新)AE車自体のインパクトが強く、それだけでも充分過ぎる識別要素になる事もあってか、比較的小型の表示器を採用しています。

 
LED表示機が小型な事もあって、様々な情報を一挙に表示する事は出来ない事もあってか、列車名・行先の日本語・English表示と経由路線の3つを一定時間毎に切り替えて表示しており、MAKIKYUが乗車した列車の場合は「モーニングライナー上 野MORNING LINERUENO京成本線経由(経由案内のみ日本語・English併記)」と表示する形態でしたが、こちらは車内のLCDモニターに比べると随分あっさりとしたものに感じたものでした。

(新)AE車はスカイライナーでは一部区間(印旛日本医大以東の成田スカイアクセス線新規開業区間)で私鉄最高速度160km/h運転を行う事で注目を集めていますが、一方でモーニングライナーなどは既存の京成本線経由で停車駅が多く、やや地味な存在の列車と言えます。

京成沿線外からの(新)AE車乗車を目当てに乗車する乗客は、運転時間帯や運転方向の関係もあり、スカイライナーに比べると随分少ないかと思いますが、運賃・料金の安さ(京成上野~成田空港間の運賃+料金の合計額は、モーニングライナーなどではスカイライナーよりも1000円も安くなります)に加え、所要時間が長い分だけ(新)AE車を存分に堪能できます。

都心~成田空港間の速達性をウリにしているスカイライナーに比べると、車内の様子などをじっくりと視察するにも絶好の列車と感じたものでしたが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も(新)AE車に乗車する機会がありましたら、車内のLCDモニターなどにも注目してみてはいかがでしょうか?

(新)AE車に関する記事は、前回記事と合わせて2回でひとまず完結としますが、今後「アクセス特急」や新規開業区間の様子など、今月中は成田スカイアクセス関連の記事を重点的に取り上げたいと思います。


京成電鉄 (新)AE形電車~成田スカイアクセス開業と共に稼動開始した新鋭特急車両

2010-07-17 | 北総監獄

    

今日は首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)の印西市にあり、高額運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)の印旛日本医大駅から、成田空港へ向けて建設が進められていた空港アクセス新線・成田スカイアクセス(京成成田空港線)が営業開始し、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には既にこの新線に乗車された方や、これから乗車しようと検討している方も多いかと思います。

MAKIKYUも開業初日となった今日、成田スカイアクセスの新規開業区間などに乗車して来ましたが、成田スカイアクセスの目玉的存在と言える車両が、新規開業区間では国内私鉄最高速度となる160km/hで疾走し、有料特急「スカイライナー」などで使用される(新)AE車です。

(新)AE車は成田スカイアクセスの営業開始以前から、「開発を止めた某鉄道」などで試運転を実施しており、MAKIKYUもその姿を何度も目撃していたもので、営業運転を開始して乗車できる日を待ち望んでいましたが、遂にその日が訪れ、MAKIKYUも運行初日となる今日乗車する事が出来ました。

(新)AE車は成田スカイアクセスの目玉的存在だけに、営業開始前から京成自身が盛んに宣伝していた事や、既に試運転中の姿を何度も目撃していた事もあって、何となく車内の雰囲気も想像できるものでしたが、乗車してみると客室内の座席や、特徴的なドーム形となった天井形状などが、最近の小田急ロマンスカーに良く似ているだけでなく、ブラインドの形状まで最近のロマンスカーを連想させられるモノだったのは驚いたものです。

座席は比較的薄型ながらも「バネックス」と呼ばれる素材を用い、底付き感を軽減していると謳っているだけあり、見た目が似た様な印象を受ける最近の小田急ロマンスカーの座席と比べると、さほど硬さを感じなかったもので、今時の新車らしい電源コンセントの設置箇所も、側面ではなく座席台座だったのも印象的でした。

座席に腰掛けると、シートピッチや足元にも余裕あると感じたもので、その後狭い航空機内(エコノミークラス症候群という言葉などがある様に、酷い空間の代表格と言えます)に押し込められ、様々な事情で空の彼方に飛び立ってしまう方々からは、地に足の付いた乗り物の方が…と感じさせ、空の彼方から舞い戻った方々からは、もう地から足の離れた世界には…と感じさせるにも充分かもしれません。

またホームから車両デッキに足を踏み入れた際は、中部地方の大手私鉄が運行する空港アクセス列車を連想させられる雰囲気を感じたもので、自動放送による案内は東京メトロを連想(この事はAE車に限らず、アクセス特急も同様ですが…)させられるなど、何となく○○線を連想させる様な…という事が幾つもありました。

その中でも最も意外に感じたのは、自動放送による案内の冒頭で流れるチャイムが、元第3セクターの軽快気動車を譲受・改造し、車体外板に板を貼り付けるなど、異色の特急列車として知られるJRのワンマン列車(MAKIKYUは2月にこの列車に乗車しており、その際の様子を取り上げた記事はこちらをクリックして下さい)で用いられているチャイムの一つを短くした様なメロディーだったのは、チャイムなどの作成者が幾ら同一人物(他に関西の某私鉄などにも関与しています)とはいえ驚いたもので、首都圏に居ながらも放送冒頭のチャイムが流れた際には、鬼の洗濯板(JR日南線における絶景ポイントの一つとして知られ、特急列車ではこの景観を楽しめる様に一時停車もあります)の情景などが頭に浮かんだものでした。

こんな事を言ってしまうと、他の鉄道で用いられているモノを色々組み合わせて…という印象を受けてしまうかと思いますが、如何にも国内私鉄最高速度を誇る列車といった雰囲気の外観をはじめ、競合路線とは対象的な藍色を、随所に用いた内装などは非常に特徴的です。

飛行機嫌いのMAKIKYUには余り縁がない話ですが、この車両の存在自体が、成田空港アクセスが今までとは劇的に変化した事を印象付けるのに充分過ぎると感じた程で、外部デザイナーを入れて京成が社運を賭けた車両とも言える(新)AE形は、MAKIKYUが今まで乗車した空港アクセス列車の中で飛び抜けていると感じた、関西ミナミの某大手私鉄特急車を西の横綱に例えるならば、(新)AE形は東の横綱的存在と言っても過言ではないと感じたものでした。

ちなみにMAKIKYUが(新)AE車に乗車したのは、今日開業した成田スカイアクセスを疾走する新しい「スカイライナー」ではなく、新型AE車を既存の京成本線経由で運行する「モーニングライナー」でしたので、成田スカイアクセスの新規開業区間自体はアクセス特急で乗車していますが、国内私鉄最高速度となる160km/hの高速走行は堪能していません。

既存の京成本線は線形が悪い事や、京成初のボルスタレス台車を採用した事も影響してか、曲線走行時に通路を歩いていた時は、足元をすくわれそうになる揺れを感じたのは、比較的好印象を受けた(新)AE形の数少ない難点と感じたものでしたが、(新)AE形は線形の良い成田スカイアクセス線を高速走行するのに最適化した車両と言う事を考えると、この事は致し方ないかもしれません。

また「スカイライナー」は付加価値の大きさや利用層、それに余りに高額過ぎる運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」を通過する事などで結構な値段(運賃1200円+特急料金1200円=計2400円:それでも安いと言われる位ですので、競合交通機関の割高さは際立っています)になりますが、「モーニングライナー」は比較的割安な料金(400円)で乗車できます。

MAKIKYUは事前にチケットショップで、京成の株主優待券(「開発を止めた某鉄道」線内で途中下車せずに京成高砂以西~成田空港間を移動する場合、成田スカイアクセス経由もOKの様です)を800円で押さえていましたので、成田空港~京成上野間を「スカイライナー」の半値で乗車できたものでした。

「モーニングライナー」や「イブニングライナー」の運転時間帯で、時間に余裕があるならば、京成上野・日暮里~成田空港間で(新)AE形に乗車する場合、乗り心地を長時間堪能出来て割安なこちらの方が乗り得なのでは…と感じたものでした。

ただ(新)AE形の車両自体は良いとは言え、所用での空港訪問などはともかく、行先故に海外へ足を運ぶ際の手段として乗車する機会が巡ってこない事を願いたいと感じたものですが、こんな事を感じてしまったのはMAKIKYUだけでしょうか?

(お断り)
今回登場した新型スカイライナーは、初代スカイライナー(AE形)と区別するために、記事中では(新)AE形と記しています。
また車内の様子は乗車した際に撮影したものですが、外観写真は営業開始前に試運転中のシーンです。


新線に切り替えられた京成金町線~高砂駅では専用改札も…

2010-07-08 | 北総監獄

今月は成田スカイアクセス(京成成田空港線)の開業を17日に控え、これに伴うダイヤ改正と共に、新型AE車による最高160km/hのスカイライナーが運行開始し、新規開業区間の一般列車も「アクセス特急」として3050形電車が導入されるなど、京成線の成田空港連絡輸送は大変貌を遂げる事になる事は、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中でもご存知の方が多く、17日のダイヤ改正を心待ちにしている方も多いかと思います。

今年の都営浅草線関連各線区は、この成田スカイアクセス開業が余りに大き過ぎる話題のため、他にも色々な話題がありつつも、成田スカイアクセスの影に隠れがちな感がありますが、今月の京成は大ダイヤ改正を前に、5日から金町線の線路切り替えが実施されています。

MAKIKYUも線路切り替えが行われた金町線には、早速乗車する機会がありましたので、その様子などを取り上げたいと思います。

今回の金町線線路切り替えは、京成高砂~柴又~金町の3駅しか存在しない短区間支線の中でも、京成高砂~柴又間のみが対象になっています。

東京23区内では数少ない旅客線区の単線区間として知られる柴又~金町間は、従来通りとなっていますので、一支線の一駅間で線路を切り替えただけの事であれば、さほど注目されない話題かもしれません。

しかし今回の線路切り替えでは、京成高砂駅周辺が高架化されると共に、今まで既存の京成本線と同じホームから発着していた金町線電車が、新設された金町線専用ホーム(5番線)からの発着になった事は、従来との大きな違いです。

新設された5番線ホームは地平にある京成本線ホームとは異なり、橋上駅舎よりもやや高い位置にある頭端式の高架ホームと言う事もあって、構造上既存各線とは直通運転が不可能な構造となっています。

この事もあって、従来は朝夕などに上野方面への直通列車などが多数設定されていた金町線の列車は、線路切り替え後は金町線内のみを折り返し運行する形態に改められており、成田スカイアクセス開業で大変貌を遂げる本線よりも一足早くダイヤ改正を迎えています。

今年の都営浅草線関連線区は既に京急蒲田駅高架化と、「エアポート急行」設定などに関連したダイヤ改正が5月に実施されており、来る17日には成田スカイアクセス開業に関連した大改正、更に10月には羽田空港国際線ターミナル駅開業に伴うダイヤ改正も予定されるなど、一体何度ダイヤを変えれば気が済むのか…と呆れる程のダイヤ改正ラッシュになっています。

こうもダイヤ変更が続くと、利用者として非常に迷惑である上に、ダイヤ改正に伴う経費も馬鹿にならないであろうだけに、もう少し大イベントの時期を調節する事は出来なかったのだろうかと感じてしまい、以前MAKIKYUが都営浅草線直通線区に関連した記事を公開した際にも、この事を言及していますが、こんな事を感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?

ところで線路切り替えに伴って新設された京成高砂駅5番ホームですが、構造上高砂駅のコンコースを横切る事になる事もあって、京成本線~京成金町線の乗り換え時には、改札を一旦出場する必要が生じており、この手の乗り換えは地下鉄ではよくあるものですが、大手私鉄となると極めて限られたものになります。


京成高砂駅では首都圏の乗換改札としては一般的なオレンジ色ではなく、何故か「みどり色の改札機」と京成が称し、妙な所で独自色を発揮している黄緑色の乗換え専用改札機が設置(これなら「黄緑色の改札機」と案内して欲しいものです)されており、日頃改札一旦出場による乗換えに馴染みがない不慣れな乗客の姿が多い事もあって、係員が周知・案内を行っている姿を何度も見かけたものでした。

今まで京成上野~金町間の直通列車などを利用し、青戸以西~柴又以北を利用していた乗客にとっては、普通乗車券や回数券利用時に京成高砂駅で「一時出場」と称する30分以内の途中下車が出来るメリットはあるのですが、乗換えに随分な手間を要する有様になっています。


そして金町線専用改札を抜けて金町線ホームに向かう際には、5番線ホームが京成高砂駅コンコースよりもやや高い事から、バリアフリー面に配慮してか階段こそないものの、緩やかな上りスロープとなっているのは特徴的で、このスロープの先に4両編成が止まれるだけの短い5番線ホームがあります。


5番線ホームは片面だけが線路に面している事から、線路に面していない側は壁で覆われており、所々に窓が設けられているのですが、この窓は全て曇りガラスで壁の先の様子が伺えないのは残念な所です。


ただ5番線ホーム先端だけは、壁などがなく本線を行き交う電車や車庫の様子が伺える箇所があり、架線などが障害物となって写真撮影には不向きとはいえ、金町線が別改札でなければ京成本線利用の列車好きが集まって車両観察でも…と行った雰囲気すら感じたものです。

金町線列車に乗り込み、新しく高架ホームとなった京成高砂駅を出発すると、程なく単線の高架から地平に下り、一応見た目は複線に見える状況になりますが、ポイントは柴又駅手前までなく、実態は単線並列と言っても良い状況です。

そのため今回の京成高砂~柴又間線路切り替えでは、金町線は従来京成高砂~柴又間は複線だったものの、今回の線路切り替えで交換駅となる柴又駅構内と、その周辺以外が全て単線区間になってしまったと言っても過言ではありません。

 
また新しく切り替えられた高架線から地平に下り、柴又駅近くまで並行する線路は、線路切り替え前までは上り線として利用していた線路で、高架線から下ったばかりの所で並行する部分は、2線で随分と段差があるのも特徴的です。

この並行する線路は既存の京成本線とつながっており、線路切り替えで営業列車の運行こそ独立形態となった金町線も、車両面はこの線路を利用する事で、いつでも入れ替えが出来る様になっている様です。

そのため車両自体は特定編成が封じ込められる訳ではなく、4両の各編成が充当される様ですが、柴又駅での列車行き違いを考えると、車両の出入庫が可能な時間帯は極めて限られ、旧上り線だった線路に列車が走る姿は、地元の人間でもなければなかなか見る機会がなさそうに感じたものでした。

京成では今後成田スカイアクセス開業に伴い、列車本数が増加する事などを考えると、ただでさえダイヤが錯綜し、ダイヤ編成のネックとなっている京成高砂駅の現状を改善する事は必須です。

今後の運行形態を考えると、金町線の列車分断は致し方ない面もありますが、京成高砂駅の改札外出場による乗換えは、今までに比べると随分厄介なもので、普段は東京23区内では閑散線の部類に入る金町線も、正月などの多客時は大丈夫なのか気になるものです。

また今まで昼間20分間隔という、東京23区内の中では不便極まりない路線として有名だった金町線を、金町線内のみの運行で京成本線など他線ダイヤの制約を受けなくて済む事もあり、昼間15分間隔に増発した事は英断と言え、線路切り替えで不便な面が増えただけでなく、運行頻度の面では利便性が向上している事は大いに評価したいものです。

成田スカイアクセス開業が迫る中、京成金町線の新線切り替えは影に隠れがちな話題ですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も機会がありましたら、是非一度新線に切り替えられた金町線に乗車してみては如何でしょうか?

(お断り)京成高砂駅や金町線は葛飾区内で、首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)ではありませんが、北総監獄や彼の地を走り、高額運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)と密接な関連がありますので、当記事は「北総監獄」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。


成田スカイアクセス開業が近づき、様々な情報が…

2010-06-27 | 北総監獄

来月17日には成田スカイアクセス(京成成田空港線)が開業予定となっており、これに伴い直通運転を行う都営浅草線関連各線区で大規模なダイヤ改正が行われる事は、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も、ご存知の方が多いかと思います。

この成田スカイアクセス開業では、最高速度160km/hを誇る新型スカイライナー(AE形)の運行も開始されますので、大きな期待を抱いている方も多いかと思います。

 
成田スカイアクセス開業まで1ヶ月を切った今日では、試運転も最後の山場を迎えており、MAKIKYUもつい先日所用で首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)に出向き、余りに高額過ぎる運賃で悪評名高い彼の地を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)を利用した際にも、試運転列車の姿を幾度も目撃したものでした。

先日「開発を止めた某鉄道」を利用した際、駅に置かれていた「京成らいん」(京成の月刊広報誌)を見ても、今回は新型スカイライナー(AE形)が非常に目立つ形で表紙に用いられ、「始動。」とタイトルが記された表紙を見ると、成田スカイアクセス開業が近づいてきた事を実感させられたものでした。
(ちなみに「開発を止めた某鉄道」が季刊で発行している「ほくそう」の方は、今回は製作に手間取っており、来月になってから出てくる様です)


今回の「京成らいん」は、著名人登場のコーナーにAE形のデザイナーを登場させる辺りも、成田スカイアクセス開業を控えた今日ならでは…という所です。

そして「開発を止めた某鉄道」と共に利用した京成線の駅では「京成らいん」と共に、ダイヤ改正の概要を記した案内が置かれており、こちらにはHPで公開している概要よりも、やや踏み込んだ事も記されていました。

中には失望せざるを得ない内容もあったのは残念な限りで、成田スカイアクセス(京成成田空港線)は余りに高額過ぎる事で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」の運賃体系をほぼ踏襲しているため、大手私鉄にしては際立つ運賃の高さが大きな特徴になっており、「現行の京成本線に有効な定期券・回数券は成田スカイアクセス線ではご利用いただけません」というのは予想通りです。

これに加えて回数券の発売に関して、割引率の高い「時差回数券および土・休日割引回数券の発売はいたしません。」という記述が見られたのは呆れた限りです。

都心方面からの空港利用旅客などは、回数券を利用して恒常的に成田スカイアクセスを利用する事は考え難く、チケットショップなどで回数券をバラ売りされるなら…という事もあるのかも知れません。

しかし成田スカイアクセス開通と共に開業する成田湯川駅は、ただでさえ列車本数の少なさや運転間隔のバラツキ、運賃の高さなどで使い勝手が悪く、駅周辺の成田ニュータウン住民は近くの駅を使わず、成田スカイアクセス開業後も頻発する千葉交通バスで成田駅へ抜け、既存ルート(京成・JR)を使うケースが多くなりそうにも関わらず、沿線利用のテコ入れにはどれだけ関心があるのか?と感じてしまうものです。

開発を止めた某鉄道」では、既存乗車券の発売中止告知はありませんので、北総監獄住民が都心方面へ出向くには、割引率の高い昼間と土休日の回数券は今まで通り使える様で、僅かな運賃値下げや運転本数増加で、北総監獄が公共交通の不毛地帯と言わざるを得ない状況には変わりないとはいえ、余りに酷過ぎる惨状が多少は…という事になりそうですが、北総監獄から成田湯川・空港方面へ月に数度利用見込みの利用客にとっても、成田スカイアクセスにおける高割引回数券の未設定は非常に痛い話なのでは…と感じたものです。

また現行の京成本線を走るスカイライナー(AE100形)は、ダイヤ改正以降「シティライナー」と名前を変え、青砥を停車駅に追加して昼間時間帯などに数本走らせる事が、既にHPなどで発表されていますが、この列車の特急券(シティライナー券)の購入方法を記している項目では「シティライナー券は有人カウンターにてお求めください。改札外のライナー券売機では発売いたしません」とあります。

その気になればスカイライナーと共に、券売機での発売に対応させる位の事はさほど難しくないはずで、敢えてスカイライナーと特急券の発売方法に格差を設け、不便な発売方法とするのかも理解に苦しむ所で、これでは都心~成田空港間旅客のシティライナー利用を歓迎せず、座席指定列車の利用を希望する旅客には、強引に成田スカイアクセス線経由の割高なスカイライナーを利用させようと仕向けている様に感じてなりません。


あと成田スカイアクセスの影に隠れ、やや存在感が薄くなりがちな金町線の高架化による高砂駅ホーム&高砂駅周辺の線路切替も忘れてはならない話題で、この工事により上野方面直通が消滅しますので、写真の様な光景はあえなく見納めとなります。

成田スカイアクセス開業よりも少し早く、来月初頭に行われるこの線路切替後は、都内では極めて不便な路線として知られる金町線の列車本数が、現在より増便されて利便性が強化される事は歓迎すべき点です。

しかしながら高砂駅の構造上、金町線ホームは他路線と直接繋がっておらず、一旦改札口を出場しての乗り換えとなり、この乗り換えは一旦改札口を出場後、30分以内に再入場しなければならない点は、東京メトロの一部乗換駅などと同様のシステムです。

高砂駅では乗換専用改札機が設置される事も発表されていますが、乗換改札機は東京メトロなどでお馴染み、最近ではJR武蔵小杉駅でも見られる「オレンジ色の改札機」ではなく、「みどり色の改札機」が設置される事が発表されています。

京成は妙な所で独自性を発揮する様ですが、京成では一般の改札機がピンク色ですので、間違って色彩がオレンジに近いピンク色の一般改札機を、乗換改札機と認識してしまう旅客が出てこないかも気になる所です。

この他「開発を止めた某鉄道」のHPでは成田スカイアクセス開業後の新ダイヤが、空港発着以外の列車も含めて掲載され、列車番号も記載された詳細な内容は、MAKIKYUも見て驚きを感じるものが幾つかありましたが、この新ダイヤに関しても機会があれば、別記事で触れるかもしれません。


京急ファミリー鉄道フェスタ2010~今年は(旧)1000形尽くしの感が…

2010-05-31 | 北総監獄

昨日MAKIKYUは本来、所用で千葉県内某所へ出向く予定があったものの、諸事情によりこの所用が立ち消えになった事もあり、横須賀市内にある京急ファインテック久里浜事業所で開催された「京急ファミリー鉄道フェスタ2010」に出向いていました。

MAKIKYUのこのイベントへの参加は、昨年に続いて2回目になるのですが、今回は京急の名車とも言うべき存在でありながらも、最近急激に数を減らし、遭遇機会が激減した(旧)1000形電車の終焉が近い事もあってか、同形尽くしのイベントといった感を受けたもので、イベントの告知ポスターにも(旧)1000形のイラストが用いられる程でした。

こんな状況ですので、目玉イベントの一つともいえる車両撮影コーナーでは、(旧)1000形を中央に2編成配し、快特などで用いられる花形車両で、首都圏の通勤型電車にしては豪華な設備もあって人気を誇る2100形すら脇役に追いやられる程でした。

 
今回の目玉と言える(旧)1000形は、車両撮影コーナーに展示された6両2編成の内、1編成には特製マークも付けられており、こちらの編成が今回の目玉といった印象を受けたものでした。

その上今回のイベントでは車両撮影コーナーだけに留まらず、工場内でも(旧)1000形の6両編成を見かけた程で、可能な限りの編成をイベントの為に久里浜へ集結させたのでは?と感じた程でしたので、久里浜のイベント会場では何本もの(旧)1000形が見られた反面、MAKIKYUが会場への足としても用いた京浜急行線の電車に乗車した際は、すれ違う姿すら見かけない程でした。


少し前の京急では嫌でも姿を見る事が出来た(旧)1000形も、風前の灯となっている事を痛感したものでしたが、展示ばかりと言うのは評価が分かれる所で、MAKIKYUとしては出来る事なら1編成を会場→京急久里浜駅間で特別に運行される「お帰り電車」にでも充当し、多くのイベント参加者に(旧)1000形電車の乗り心地を体験できるような試みがあっても…と感じたものでした。
(ちなみに今年はエアポート急行の運行開始で、2000形8両編成の平日ラッシュ時間帯以外の稼働率低迷が解消された事もあり、「お帰り電車」には600形8両編成が充当されました)

また(旧)1000形といえば、比較的近年に一部編成が特別塗装(ラッピング)となった事も記憶に新しく、昨年の京急ファミリー鉄道フェスタでは、この特別塗装となった2編成が工場内に残留していた事に驚いた方も多いかと思いますが、今年はこの内「京急110年の歴史ギャラリー号」の車内に展示されていた広告類(ギャラリー作品)が、京浜急行電鉄の物販コーナーで多数販売され、1枚100円とこの手の商品にしては随分格安な価格で発売された事も注目点と感じたもので、MAKIKYUも何枚かを入手して来ました。


(旧)1000形電車に関しては、四国の私鉄に譲渡された車両の中に、まだ初期の分散型クーラーを搭載した編成すら含まれる事や、彼の地では(旧)1000形初期車より更に古く、走行距離も相当なものと推測される(旧)600形すら現役である事などを考えると、今回のイベントで主役となった(旧)1000形後期車は、まだ四国の地では暫くの活躍が見込まれるとは言え、真っ赤な装いで活躍する第一線からの引退は時間の問題で、いつまで走り続けるのか気になるものです。

京急やその直通運転線区では、今後成田スカイアクセス(京成成田空港線)開業や羽田空港国際線ターミナル駅開業など、久々に大きな動きが続く事になりますが、(旧)1000形の最後の餞に成田スカイアクセスや、国際線ターミナル駅への入線が実現するのかも気になる所です。

特に前者に関しては、性能面での制約などで厳しいとは思いますが、成田スカイアクセスの新規開業区間まで足を伸ばす事はなくとも、編成組替或いは4両2編成併結で8両編成を構成し、全盛期を思わせる8両で地下鉄に乗り入れ、更に江戸川の東側まで足を伸ばす姿ももう一度…と思うのは、MAKIKYUだけではないと思います。

(旧)1000形電車は京急にとって非常に大きな役割を果たした車両でもあるだけに、今回のイベントが最後の餞で、後はひっそりと第一線から引退ともなれば寂しいもので、最後に驚くような企画が催される事にも期待したいと感じたものです。

(お断り)今回の記事ではイベントの主役となった(旧)1000形電車が、首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)にも乗り入れ、「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)にも一時期盛んに乗り入れていた事もありますので、「北総監獄」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。


成田スカイアクセスのダイヤが発表に~成田空港~羽田空港間直通列車の種別は…

2010-05-28 | 北総監獄
 
来る7月17日(土)に、首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)に位置する「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)の終点・印旛日本医大駅~(成田)空港第2ビル駅間において、京成成田空港線(通称成田スカイアクセス)が開業予定となっている事は、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中でも、ご存知の方が多いかと思います。

この成田スカイアクセスは、単に辺境の地に新たな路線が敷設されるだけに留まらず、複数の事業者に跨った相互直通運転を行う事もあり、成田スカイアクセスと直通する各線区でも大規模なダイヤ改正が行われる事は、ある程度予測できるものでした。

ただ成田スカイアクセスの開業が迫る今月になって、都営浅草線と相互直通運転を行う各線区でダイヤ変更を実施し、しかもその内の大手私鉄1社は一部駅での停車列車大幅減便などの大規模な改悪を行うにも関わらず、直前になってようやく新ダイヤを公開する様は余りにお粗末で、この事は様々な場面で批評されていますが、呆れた限りという他ありません。

また今月のお粗末なダイヤ改悪の後、7月にまたもダイヤの大幅変更ともなれば、利用者側としても非常に迷惑な話で、鉄道側の諸事情もあるにしても、こんな形で利用者を振り回すのはもう今回限りにして欲しいものです。

ところで本題となる成田スカイアクセス開業に伴う7月のダイヤ改正の概要は、各者HPなどで続々と公開されましたが、今回の大目玉は京成電鉄の新ルート・新型車両によるスカイライナー運行開始と既存スカイライナーの名称変更(シティライナー)による一部列車残存といった有料特急体系の変化と、成田空港~羽田空港間直通運転を主体とする料金不要の速達列車設定の2つが挙げられます。

前者は通勤時間帯に運転している「モーニングライナー」「イブニングライナー」が既存線(京成本線)経由で継続運転ながらも、新型車両(AE形)での運転となるのは意外でした。

「イブニングライナー」などは、車両のグレード向上に伴う料金の改定などが行われるか否かは気になる所で、現行運行形態・運賃のままで新型AE形に乗車できるともなれば、日本国内の私鉄界最高速度を誇る高速運転こそ体験できないとはいえ、余りに高過ぎる運賃で知られる「開発を止めた某鉄道」の運賃に、更に特急料金まで加えた非常に高い出費を強いられずとも、新型AE形に乗車できる絶好の機会なのでは…と感じたものです。

既存スカイライナーは「シティライナー」と名称を改め、青砥を新たに停車駅に加える以外は、ほぼ現行スカイライナー形態の列車が細々と走る状況になりますが、MAKIKYUにとっては余り関係のない事でもある空港アクセスの役目は、ほぼ新スカイライナーへ譲り渡す事になりますので、「イブニングライナー」などの様にもっと停車駅を増やして乗客の取り込みを狙うなり、上野・日暮里~成田間の利用では割高な印象が否めない特急料金を下げるなどの施策があっても良かったのでは…と感じたものでした。

また今後AE100形が「シティライナー」のみでの活躍となるのであれば、編成数や運行時間帯などを考えると随分持て余す事になりますので、今後の動きも気になる所です。

ちなみにAE100形は前面に非常用貫通路を備えており、新AE形と異なり物理的には地下鉄直通も可能な構造のはずですので、成田空港や京成沿線から都心や羽田空港へ向けた座席定員制列車が存在しても…と感じるもので、既に東京メトロでは座席指定制特急列車を運行している事も踏まえると、都営地下鉄もそろそろ座席定員制列車の運行を検討しても良い段階なのでは…と感じます。

そして今度のダイヤ改正では有料特急の改編と共に、成田スカイアクセス線を経由する料金不要の速達列車設定も大きな目玉となっていますが、座席指定制特急列車が専ら京成線内(成田空港線を含む)のみの運行形態となっており、使用車両の新AE形自体も地下鉄直通対応でない事を考えると、成田空港~羽田空港間の直通を主体とする運行形態自体は妥当な所なのでは…と感じたものです。

しかしながらこの列車は京成線内(成田空港線を含む)では新種別「アクセス特急」を名乗るものの、他線では「エアポート快特」を名乗り、途中で種別名が変わる分かり難い種別設定となっています。

首都圏の鉄道に関する予備知識を持たず、成田~羽田空港間を移動する他地域からの航空旅客の利用も大いに想定される状況では、戸惑いや誤乗などが発生しないか気になる所で、ましてや日本語や漢字を解しない外国人ともなれば…と感じるもので、こんなお粗末な話は、大規模なダイヤ改悪を直前になって発表する会社が絡む話ならではという気もしますが、成田空港~羽田空港間の直通列車の種別を分かりやすく一本化できなかったものか?と感じてなりません。

また「開発を止めた某鉄道」のHPで公開しているダイヤ改正の概要には、「アクセス特急への需要シフトにより混雑緩和が図られ、殊に夜間については着席機会が増えます。」という売り文句が記されているのですが、「アクセス特急」は成田スカイアクセス開業用に導入された新型車両・京成3050形だけでは車両数が不足し、他形式車両による運行も恒常的に見られる様になると思います。

着席機会が増えるのも、京成3000形とほぼ同等の3050形であれば悪くない話ですが、いくら着席機会が増えても「ブカブカ」した異様な感触の座席では、少なくともMAKIKYUはまともに座り続ける事は困難と感じますので、この「ブカブカ」した座席を装備した車両の充当が行われない、もしくは極めて限られたものになる事を願いたいものです。

あと「開発を止めた某鉄道」のHPにあるダイヤ改正概要では、様々な売り文句と共に、下の方に余り目立たない様に「スカイライナー等の通過待ちにより、所要時分が増大し、お客様にはご不便をおかけしますが、何卒ご理解くださいますようお願いいたします。」という断りが記され、都心などへの通勤・通学だけは鉄道を利用しても、昼間の地域内移動には自家用車が重用され、余り鉄道などの公共交通機関が利用されない公共交通不毛の地・北総監獄の土地柄では…という雰囲気が漂っているのは感心できない限りです。

来る7月のダイヤ改正では、成田空港への利便性向上は飛行機嫌いのMAKIKYUにとって特に有り難味を感じるものではなく、むしろ航空利用の利便性向上に伴う陸上交通・航路→航空へのシフトが進む事にでもなれば、逆に有難くない結果になるかもしれないと感じる程(現状でも日本の首都圏からは、海外ともなれば隣国でも航空利用の方が主流を占めている様なのは寂しい限りです)ですが、成田スカイアクセス開業に伴って営業開始する新型AE車の稼動は楽しみで、この車両へは何らかの形で一度乗車して見たいものです。

また成田空港には殆ど用がないMAKIKYUも、成田スカイアクセス沿線地域の北総監獄には時折所用で出向く事があり、不本意ながらも高過ぎる運賃を支払い、「「開発を止めた某鉄道」を利用する機会もある身としては、僅かながらも運賃が値下がりする事(それでも高過ぎる事に変わりないですが…)に加え、「アクセス特急」運行開始に伴い、北総監獄中央駅などの利用可能列車が大幅増便になり、所要時間も短縮される事は歓迎すべき点です。

到底運賃に見合うサービスを提供しているとは言い難い「開発を止めた某鉄道」も、少しはマシになりそうな事は評価できる事ですが、7月以降に成田スカイアクセスや新型AE形に乗車する機会があれば、またこの事について触れたいと思います。

写真は7月17日以降「アクセス特急」としての活躍が見込まれる京成3050形と、「シティライナー」に転進し、去就が注目される現スカイライナー運用車両のAE100形です。
(写真は既公開記事でも用いたものです)


成田スカイアクセス・試運転を視察

2010-04-30 | 北総監獄

数日前MAKIKYUは所用で首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)へ出向く機会があったのですが、その際には所用ついでに7月開業予定の成田スカイアクセス(京成成田空港線)の試運転を視察してきました。

成田スカイアクセスの試運転は、7月開業予定の印旛日本医大~(成田)空港第2ビル間だけでなく、既存の「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)区間にも跨って行われています。

そのためMAKIKYUが利用した北総監獄内の「開発を止めた某鉄道」の駅においても、試運転列車の運行を行っている旨を伝える案内放送が時折流れる状況で、実際にホームで列車を待っている間にも、試運転列車の姿を見かける程でした。

試運転列車の運行は、主に営業列車の運転本数が少ない昼間に行われる事もあって、この時間帯は試運転列車の姿が非常に目立ったものです。

特に既存営業区間の末端1駅間は、営業列車の運転本数が限られる事(時間によっては40分程運転間隔が開きます)もあって、もしかしたら試運転列車の運転本数の方が多いのでは…と感じた程で、「余りに高過ぎる運賃を取りながらこの程度のサービス」と思われる方も多いかと思いますが、これだけ試運転列車を走らせる余裕があるのなら、もう少し営業列車の本数を増やして欲しいといった意見・要望が出てこないのか気になったものです。

 
ちなみに先日成田スカイアクセスの試運転を目撃した際には、成田スカイアクセスの大目玉と言える新型AE車(座席指定制の有料特急で使用)の姿は目撃できず、既存の京成電鉄新型通勤電車・3000形を少し手直しした程度の空港アクセス用車両・3050形の姿ばかりが目に付きました。

試運転列車はLEDによる試運転表示以外に、「試運転」と書かれた紙を何枚もガラスに貼り付けていたのが印象的で、3050形の他に3000形6両編成の稼動も目撃していますが、こちらは成田スカイアクセスの新規開業区間営業運転開始後にも出番があるのか気になる所です。

先日の試運転における主役ともいえる3050形は、外観や座席モケットなどに多数の飛行機のイラストが描かれ、飛行機が好きでない人間にとっては余り有難くない雰囲気を放っているのが特徴ですが、フルカラーLEDによる行先表示や車内LCDモニターなどは、新型AE車と共に京成電鉄初登場(他社からの乗り入れ車両を除く)になります。

とはいえフルカラーLEDによる行先表示や、車内LCDモニターなどは他の大手私鉄などでは既に数年前から導入されているものですので、京成ではようやく…といったところで、それ以外は3000形と大差ない車両ですので、余り新鮮味を感じる車両ではないと感じたものです。

またMAKIKYUが成田スカイアクセスの試運転を視察した日は丁度休日で、「「開発を止めた某鉄道」では発売期間・発売日を限定した1日乗車券(さわやかきっぷ)が発売されていたことから、辺境を走る鉄道の末端駅で「村」から「市」になったばかり、大した見所もない上に運賃が高過ぎて容易に近づけない印旛日本医大駅も、久々に視察して来ました。

 
この駅は成田空港方に新線が敷設されると共に、引き上げ線も2線出来るなど、特徴的な駅舎が特徴の駅自体はさほど変化がないものの、成田空港方を見渡すと随分変わったものと感じたものです。

そして印旛日本医大駅以東の新線は、軌道や架線の構造が素人目にも「開発を止めた某鉄道」の既存区間とは大きく異なる事が一目で分かる程違うものとなっており、駅にある制限速度標識と共に、新型AE車が160km/hで走行予定の区間である事を強く感じたものです。

  
しかしながらこの区間でも、通勤型車両は120km/hでの運行予定となっており、標準軌(軌道幅1435mm)にも関わらず、通勤型車両による一般列車は「つくばエクスプレスより遅いのに運賃は高い」という状況が不可避の様ですが、京成電鉄や「開発を止めた某鉄道」の通勤型車両の中には、標準軌の大手私鉄車両にしては高速域での性能が芳しくない車両が混在していますので、120km/hでの運転すらまともに出来るのだろうかと気になったものです。

成田スカイアクセスは7月の開業を前に、もう間もなくダイヤの発表なども行われ、大手私鉄一の俊足を誇る新型AE車の営業開始などは期待したいものですが、一方で余りに高過ぎる「開発を止めた某鉄道」の運賃は、通学定期を除くと僅かに値下げされる程度に留まりますので、公共交通不毛の地と言える北総監獄の惨状は相変わらずという事になります。

そのためMAKIKYUには余り縁のない話とはいえ、首都圏各地~成田空港間を成田スカイアクセス経由で移動し、航空機で海外へ飛び立つ方々からは、こんな所は足早に通り過ぎたいという衝動に駆られ、途中下車して寄り道する気は起きないでしょうし、ましてや北総監獄に身を置く事など以ての外と感じてしまうのは、成田スカイアクセスが開業しても相変わらずだろうと感じてしまったものでした。

それにしてもつい数年前は気配すらなかった成田スカイアクセスも、あっという間にその姿を現すとは、辺境の地と言える北総監獄とその周辺地域らしいもので、一部で提唱されている都営浅草線の別線建設による空港間速達化などは、もし実現するとしても成田スカイアクセスとは比べ物にならない労力を要するだろうと感じたものです。

また成田スカイアクセス開業によって、趣味的な楽しみは増えますが、空を飛ぶ(航空機に搭乗する)のが駄目なMAKIKYUとしては、実用面では使い物にならない路線が一つ増えるだけと感じる面もあり、同感と感じる方も居られるかと思います。

日本から海外へのアクセス強化も航空利用者向けばかりでなく、船便利用者向けにもっと良いアクセス(日本国内で船舶利用者の出入国者数が最も多く、MAKIKYUが海外旅行の際に出入国で最もよく利用している博多港ですら、公共交通の便は西鉄の路線バスのみです)が出来ないのかとも感じてしまったものですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様は如何お考えでしょうか?


京成3300形「青電」塗装~100周年を記念して登場した特別塗装車

2009-07-26 | 北総監獄

  

MAKIKYUは数日前首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)へ出向く機会があったのですが、その帰りに京成線を利用した際には、最近走り始めた「青電」に遭遇する機会がありましたので、取り上げたいと思います。

「青電」とは濃淡緑色の装いを纏った昔の京成電車の事で、この塗装の電車は戦後間もなくといった時期に製造された電車ですので、当然ながら過去にこの装いを経験した車両は、随分前に営業線からは姿を消しています。

保存車両として現存する車両は今でも存在するものの、MAKIKYUは往時の「青電」はおろか、この塗装を纏って第一線で活躍した車両へ乗車した事もなく、京成電鉄100周年を記念して、最近走り始めた3300形電車のリバイバル塗装車両で「青電」の姿を初めて目にしたものです。

その姿自体は今月初めに所用で幕張へ出向く際にも目撃しており、この時は幕張本郷駅で発車間際の連接バス車中から…という事で、その姿をカメラに捉える事は叶わず、先日ようやくその姿を捉える事が出来た次第です。

「青電」となった3300形電車は、近年各地で登場している各種リバイバル塗装の中でも、随分渋い装いという印象を受けたものです。

3300形はこの装いこそ経験していないものの、そこそこ古い印象を受ける鋼製塗装車だけあり、雰囲気を出すには適任と感じたものですが、地下駅(京成上野)でその姿を見た際には、その場の雰囲気が随分暗く感じると共に、今日の京成電車ならではとも言える青地の行先表示幕は、違和感が否めないと感じたものでした。

ちなみにこのリバイバル塗装は4両1編成のみに施され、4両編成は金町線と千葉線~千原線系統での運行が主体となっていますが、ある程度運用本数は限られるとはいえ、狙って容易に捕獲できる存在ではありません。

京成電鉄ではHP等でも「青電」運行情報の公開はありませんので、なかなか捕まえ難いのですが、3300形自体は廃車も進行しているものの、同形式自体はそこそこの頻度で遭遇する事ができます。

MAKIKYUとしては個人的にさほど乗りたい車両でもありませんので、今回京成高砂駅で遭遇した際は反対側ホームでの撮影のみで、撮影を優先して乗車はしていません。

ただ後続列車で上野へ向かった際には、折り返し列車(金町行)でこのリバイバル塗装編成が停車していましたので、車内の様子を視察する事も出来たのですが、車内は以前の「開運号」リバイバル塗装編成程ではないとは言え、100周年記念に関連した中吊りなどが幾つも見受けられ、乗車もそこそこ楽しめるかと思います。

また京成では今後も3300形の一部編成に、過去の装いを纏った車両を登場させる事を告知しており、今後が楽しみですが、3300形は2両単位での編成構成が可能となっており、4両編成に別の4両編成の片側2両を加えた6両といった編成も容易に組めます。
(最近この様な組替は主に3500形の更新車両で行われており、3300形では余り見かけなくなっています)

最近は運用の関係もあって、3300形が他社線へ乗り入れる姿を見る機会も減少していますが、物理的には相互直通各線への乗り入れも可能な車両です。

3種類のリバイバル塗装が出揃った暁には、「3種類のリバイバル塗装車が2両ずつ+現行塗装2両の8両編成」といったスペシャル編成を実現させ、4社直通運転の特別列車でも走らせれば…とも思いますが、こんな事を期待してしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?

写真は京成高砂駅に停車中の3300形「青電」と、車内に掲示された京成電鉄100周年に関連した掲示の一部です。


千葉県内乗合バス・ルートあんないを入手~これで1都3県がようやく勢揃い

2009-06-01 | 北総監獄

 

一昨日都内に出向いていたMAKIKYUは、とある書店に立ち寄った際に「千葉県内乗合バス・ルートあんない」が発売されているのを発見し、1冊入手して来ました。
(この手の路線図は各エリアではさほど規模の大きくない書店でも置かれ、既に千葉県内の方などはご存知の方も多いかと思います)

「千葉県内乗合バス・ルートあんない」とは、千葉県内各地の路線バスルートを詳細に記した地図で、人文社が刊行このバス路線案内は、既に埼玉県を皮切りに東京都の路線図も刊行されています。

また発行先は国土地理協会と異なるものの、神奈川県版もほぼ同種の路線図が刊行されており、それなら千葉県版も出てこないものか…と思っていましたので、これで1都3県全ての詳細なバス路線図が、ようやく勢揃いした事になります。

大型2種免許を所持していながらも、自家用車等は持っておらず、また日頃各地を出歩く事が多いだけに、首都圏各地の路線バスを利用する機会も多いMAKIKYUとしては、今回の千葉県版刊行は非常に有り難いものですが、このバス路線図シリーズは1都3県のみで完結するのか、それとも更に他都道府県(日頃首都圏に身を置く立場としては、他都道府県の路線バス利用頻度は、1都3県に比べると格段に低いのですが…)版も刊行予定があるのかも気になる所です。

ちなみにこの路線図の刊行日は、第1版第1刷発行日が3月31日と記されており、「MKIKYUのページ」でも取り上げた首都圏の辺境・北総監獄を走っていたちばレインボーバス木下線の廃止(3月限りで運行終了)なども反映されており、内容は最新のものになっています。

そのため千葉県の路線バスを利用する機会があるのであれば、利用価値の大きい路線図と言えますが、千葉県内を運行していても茨城県から乗り入れている関東鉄道などのバス路線が反映されていないのは少々難点で、今後No.2以降が刊行される機会があるならば、この点は改善される事を期待したいと感じたものでした。

写真は一昨日入手した「千葉県内乗合バス・ルートあんない」と、1都3県のバス路線図が勢揃いした様子です。


木下線・今月限りで路線廃止に~公共交通不毛の地として知られる北総監獄が更に…

2009-03-31 | 北総監獄

   

東京都心から30km程度の場所に位置し、都心から電車で約1時間と言う距離でありながらも、公共交通機関の不便さで知られる北総監獄(千葉ニュータウン)は、MAKIKYUも不本意ながらこの地に幽閉されていた時期があり、この事もあってその惨状などは、既に「MAKIKYUのページ」でも幾度か取り上げています。

また「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中にも、実際に北総監獄へ足を運ばれ、その惨状に驚いている方や、驚きを通り越して呆れている方も居られるかと思いますが、今日限りでこの公共交通不毛の地である北総監獄を走る路線バスの一つで、このエリアを基盤としており、「北総監獄から拡がる虹色網」をモットーとしているバス事業者の「木下(Kioroshi)線」と呼ばれる路線が廃止となります。

この路線はJR木下駅~白井車庫[~白井駅]を結び、大半の区間は木下街道を走るこの路線は、同社の運行する白井線(西船橋駅~船橋法典駅~馬込沢駅~鎌ヶ谷大仏駅~白井駅[~白井車庫])と乗り継ぐ事で、西船橋から木下までバスのみで移動できる事でも知られ、北総監獄を構成する自治体の中では比較的規模の大きい印西・白井両市を結ぶ役割も果たしています。
(運行区間の[ ]内は一部便のみの運行区間を示しています)

とはいえ元々公共交通不毛の地で自家用車利用が多い上に、近年では印西・白井両市共に木下線とかなりの区間で並行するコミュニティバス(これも印西市のバスは「北総監獄から拡がる虹色網」をモットーとしているバス事業者が運行受託しており、白井市のバスも一部は同社が運行受託しています)が運行されており、コミュニティバスの割安運賃(印西市の場合は100円均一)に対して初乗り160円~の対キロ運賃(整理券方式)は割高な事(木下駅~清戸道(印西・白井市境:北口循環線木刈4丁目停留所とも至近距離)間で380円など)もあり、運行本数も決して多いとは言えないにも関わらず、近年は利用が非常に少ない状況が続いていました。

そのため千葉県内で強大な影響力を持つ大手私鉄がこの路線を運行していた頃や、「北総監獄から拡がる虹色網」をモットーとしているバス事業者が発足した頃には、主に専属の中型車(現在は廃車)が充当(随分前には大型車が充当された便に乗車した事もありますが、近年では西船橋駅を発着する白井線ですら大型車を見かけない状況です)されていたこの路線も、近年では小型車やマイクロバスを見かける事が多くなり、それも昼間は運行間隔が2時間程度開くにも関わらずバスの様子を見るとガラガラという有様でした。

こんな状況では廃止の報を聞いた時も特に驚かず、遂にその時が来たか…と感じたもので、木下線廃止で印西市内の木下街道沿い(永治地区など)は、今後公共交通機関がコミュニティバスのみに限られる事になりますが、木下街道を走るコミュニティバスは朝の木下方向へ向かう便と、夕方の木下方向からの便が増便され、辛うじて永治地区などから近隣の高校へ通う学生の足などは確保される状況です。

とはいえ木下駅から電車に乗り換えて少々遠方の学校へ通う木下線沿線の学生や、白井市内から木下及び成田線沿線の学校へ通う学生の交通手段確保といった観点では課題が残り、コミュニティバスのみとなる事での運行本数の大幅減便や、運行時間帯の大幅縮小などは大問題です。

その上木下線と白井線の両便が運行している白井駅~白井車庫間では、今後白井線の便のみが既存ダイヤで運行されますが、木下線廃止に伴う白井線のダイヤ改正などはありませんので、同区間では今後バスの運行時刻が入出庫時間帯に偏り、時間帯によっては何時間もバスが来ない事態が生じる事も大問題です。

それに自治体跨ぎとなる白井駅周辺から木下へ向かうには、木下線利用以外では他自治体を経由してかなりの大回り&2回以上の乗り継ぎを強いられる鉄道乗り継ぎや、北総監獄中央駅での鉄道・バス乗り継ぎのいづれも不便極まりない上に、コミュニティバスは印西・白井両市内のみの移動ならまだしも、両市のバス間での乗り継ぎは考慮されていないだけに、こちらも大問題です。

こんな事態が過疎化の深刻な地方の山村などではなく、東京都心から30km圏エリアで生じる事は異常で、ただでさえ公共交通不毛の地として知られる北総監獄の公共交通事情が、更に悪化する事になりますが、北総監獄の服役囚(住民)ですら木下線廃止を知らず、地域の公共交通が置かれている実情を把握していない人物が多く、北総監獄服役囚の公共交通に対する意識の低さも、非常に困ったものだと感じたものです。

写真は木下線で「北総監獄から拡がる虹色網」をモットーとしているバス事業者が発足した頃に活躍した中型車(現在は廃車)と廃止の告知、木下線運行時刻表(清戸道バス停:木下駅方向)と4月1日からの増便が書き加えられた印西市コミュニティバス運行時刻表(木刈4丁目:西ルート)です。


イブニングライナーに乗車して~料金設定などを考えるとまずまずですが…

2008-08-09 | 北総監獄

昨日「MAKIKYUのページ」では、京成電鉄AE100形電車に関して取り上げましたが、この車両を用いる列車はメインの空港連絡特急「スカイライナー」の他に、朝の上りに運転される「モーニングライナー」、夕方の下りに運転される「イブニングライナー」があります。

「スカイライナー」は920円もの特急料金が必要(途中の船橋乗降でも500円)なのに対し、残りの2列車は停車駅などが異なるものの、同じ車両で400円の特急料金で乗車出来ますし、「モーニングライナー」は時間的に乗車も…という状況ながら、「イブニングライナー」は時間的にも丁度良いという事で、昨日MAKIKYUは「イブニングライナー」でAE100形に乗車してきました。

「モーニングライナー」「イブニングライナー」は特急料金や停車駅以外に、座席指定ではなく座席定員制となっている事も、「スカイライナー」との大きな違いといえるのですが、MAKIKYUが「イブニングライナー」に乗車した始発の京成上野駅では、列車入線前(発車の15分以上前)から乗車口に列が出来る状況で、未だに限られた乗車口からの乗車時に入鋏を行っている状況ですので、座席数自体は確保されているものの、指定号車の乗車位置(京成上野駅乗車の場合は1~3号車)に早く並ばないと、任意の座席にありつけないのは難点です。

  

特急券も「スカイライナー」と異なり、スカイライナー特急券の自動発売機では取り扱っておらず、それどころか京成上野駅では「イブニングライナー特急券は改札を入り、ホームにある特急券売機でお買い求め下さい」という案内まで出ている有様で、乗車前に事前に特急券を…と思っても、随分不便なのは気になったもので、その特急券も普通乗車券サイズ(それでも京成独自の地紋が用いられているのは注目です)の小柄なモノ(スカイライナーは定期券サイズ)になっているなど、スカイライナーとは同じ車両を用いながらも、様々な点で扱いが異なっています。

そしてAE100形に初めて乗車した感想としては、有料特急では標準的な回転式リクライニングシートが並ぶ車内は、座席の間隔等はまあまあといった所で、リクライニングの角度もそこそこですので、居住性は決して悪くない気がしましたが、座席下部は比較的古いタイプの座席を装備した特急車両の典型ともいえる、足を伸ばせない構造となっているのは難点といえます。

これは欧米などからやって来た大柄な外国人などが乗車したら、余り芳しくない評価を受けそうで、欧米人などは逆向きも割合平気な様ですので、日本や韓国で評判が思わしくない固定式座席を装備した車両の方が、足元が広くて良いと捉える向きもありそうです。
(MAKIKYUとしては大半の車両が固定式座席で、非常に高い特急料金がかかるAE100形の競合列車には、とても乗車する気にはなれないのですが…)

 

座席上の荷棚以外に各車両端に設けられた荷物棚などは、如何にも空港連絡特急らしいと感じたものですが、車内のデザインは全体的に機能本位に出来ており、有料特急車としての華やかさには欠けるのでは…と感じたもので、これは西の私鉄空港特急(南海ラピート)の内外共に強烈過ぎる個性的なイメージと比べてしまうからなのかもしれません。

また8両もの編成にも関わらず、トイレが中程の4号車のみにしか設けられていない事(この号車内に幾つかが集約された構造になっています)は不便に感じたと共に、未だに喫煙車を2両(1・8号車と両車端で通り抜ける事がないのは幸いですが…)も連結していますので、この様な問題点は、既に車両デザインが発表されている新AE車で改善される事に期待すると共に、時代の趨勢や、現状ではせいぜい1時間程度と比較的短い乗車時間などを考えると、喫煙車は直ぐにでも止めて欲しいと感じたものです。

この様に今後の改善に期待したい部分や、特急券発売方法などで「イブニングライナー」は「スカイライナー」との格差を感じた面もありますが、運行時間帯の関係で車窓を楽しむのは厳しいものの、AE100形へのお試し乗車目的であれば充分過ぎるもので、イブニングライナーの運賃+特急料金の合計は、MAKIKYUが昨日乗車した京成上野~京成成田間61.2kmでは、運賃810円+特急料金400円(合計1210円)となります。
(スカイライナーの場合は特急料金920円ですので、運賃+特急料金の合計は1730円)

ちなみに他私鉄の同程度の距離で、運賃+特急料金(名鉄は特別車料金)の合計を比較すると… 

小田急・新宿~秦野 61.7km 650+600=1250円 
東武・北千住~館林 67.5km 780+1000=1780円
名鉄・神宮前~豊橋 62.2km 1020+350=1370円
近鉄・鶴橋~名張 66.1km 980+870=1850円

といった具合で、イブニングライナーでは比較的運賃の安い小田急や、運賃は高いものの実質的な特急料金といえる特別車料金が、長距離乗車では比較的割安になる名鉄とほぼ同水準と言えますので、この程度の料金であれば悪くないものと感じましたが、スカイライナーの特急料金は海外へ飛ぶ人間をターゲットにしているだけあって、私鉄特急の中でも割高な部類に入る東武や近鉄に匹敵し、決して安いとは言えない状況です。
(それでも成田空港~東京都心で競合する特急列車やリムジンバスなどに比べれば、まだ割安な部類に入るのですが…)

今後高額運賃で知られ、北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)を走る様になれば、高速運転による所要時間短縮や、新型車導入によるサービス向上が行われるにしても、現在のスカイライナー以上の運賃+特急料金を要する事になるのはほぼ確実かと思いますので、どの程度の運賃設定になるのか気になるものです。
 
それと余談ながら、現在「開発を止めた某鉄道」で走っている特急列車は、京成を含む複数社局に跨って運転される要因もあるにしろ、印旛日本医大~西馬込間57.5kmで1270円を要していますので、これは特急料金不要とはいえ、車両の質を考えると論外(特に「開発を止めた某鉄道」の車両の場合は尚更)と感じていますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様は、如何感じているでしょうか?


京成電鉄 AE100形電車~今後の去就が注目される空港特急用車両

2008-08-08 | 北総監獄

今日MAKIKYUは所用で千葉県方面へ出向き、上野から京成電鉄を利用したのですが、今までその姿を幾度も見ていながらも、主たる用途が空港連絡用というMAKIKYUとは無縁の世界という事(それでも南海ラピートには2回程乗車していますが…)や、その気になれば近場でいつでも乗車する事が…という事で、なかなか乗車する機会がなかった有料特急用車両・AE100形電車に乗車する機会がありましたので、少々取り上げたいと思います。

この車両は90年代前半に、スカイライナーの輸送力増強や、初代スカイライナー(AE形)の代替で導入された有料特急用車両で、京成電鉄では初めて本格的にVVVFインバーター制御を取り入れた車両(それ以前にも試行的に改造した車両があり、この車両は近年退役しています)にもなっています。

その後通勤型車両・3700形や、高額運賃で有名な北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)の一部車両でも、ほぼ同等の下回りを用いた車両が導入されていますので、性能的には通勤車両と大差なく、走行音もMAKIKYUにとって初めて乗車する車両でありながらも、聞き慣れた音が聞こえて来ますので、何となく奇妙な感じがしたものです。

AE100形より後に導入開始された3700形などは、地下鉄直通にも用いられている車両ですし、AE100形自体も前面に非常用貫通路が設けられている事もあって、車両自体は地下鉄浅草線直通も可能な設計となっており、浅草線を介して成田空港~羽田空港間の京成・都営・京急3社に跨る有料特急でも走らせれば、それなりに需要もありそうな気がしますが、地下鉄直通の有料特急が小田急~東京メトロ千代田線の間で運行される様になった今日でも、未だに浅草線直通有料特急が登場する話は出ておらず、登場以来ずっと京成線内のみで活躍し続ける状況になっています。

それどころか現在「開発を止めた某鉄道」を延伸し、成田空港へのバイパスルートを建設する工事が現在行われており、この新ルートが完成・開業した暁には、高速運転に対応した空港連絡用新型特急車両の導入が公式に発表されており、AE100形は空港連絡輸送の主力から外れる事は、ほぼ確実な情勢となっています。

新ルート開業後も京成線内の有料特急として用いられるのか、それとも先代AE形の様に下回りを通勤車両に譲って退役してしまうのかも気になる所で、今後の去就が非常に気になる車両ですが、車齢を考えればまだ使える車両ですし、比較的近年になって客室リニューアルなども行われていますので、出来る事であれば車両スペックを生かして、地下鉄直通有料特急として活躍する事を願いたいもので、それが叶わないとしても、京成線内での活躍に期待したいものです。

あと近日中に別記事で、AE100形使用列車に乗車した際の感想などを記したいと思います。


辺境の地・北総監獄を走り始めた深夜急行バス~設備や運賃を考えるとかなりの利用価値が…

2008-06-28 | 北総監獄

  
  
(写真は左上から順に、有楽町駅発車待ちの北総監獄中央駅行深夜急行バス、北総監獄中央駅到着時の様子、有楽町駅マリオン前乗り場の北総監獄中央駅行案内が標記されたポール、北総監獄中央駅方面と表示された深夜急行バスの字幕、深夜急行バス使用車両の同形車両[写真は昼間に成田空港~柏駅系統に充当されたもの]、北総監獄中央駅にある深夜急行バスの魅力を宣伝する写真付きポールです。深夜急行バスの特性上、写真撮影も深夜帯に及んでいますので、一部見苦しい写真もありますがご了承下さい)

今日MAKIKYUは首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)へ出向く所用があったのですが、その際には横浜市内を日が変わる頃に出発した事から、当然ながらこんな時間では終電でも北総監獄まで辿り着く事は出来ず、都心を抜けられれば上等といった状況でした。

ただ16日から辺境の地・北総監獄にも深夜急行バスが走り始めましたので、急用ではなく夜が明けてからの出発でも良かったものの、せっかくの機会という事で、まだ辺境の地を走り始めたばかりの深夜急行バスに乗車してみましたので、今日取り上げたいと思います。

このバスは有楽町駅を1時(朝)に発車し、その後経由する京成上野駅も1時20分発と運行時刻は極めて遅く、京浜東北線の北行上野行終電でも間に合う程の時間帯を走っているのですが、今まで平日夜に有楽町駅・上野駅~松戸・五香(ごこう)駅間を運行していた深夜急行バス(土休日や年末年始などは運休となります)を、16日から北総監獄まで延長運行したもので、今までの終点であった五香駅以降、新たに六実駅・新鎌ヶ谷駅・白井駅に停車し、北総監獄中央駅が新たな終点となっています。

これは五香行深夜急行バスの運行会社が2月に、京成バスから京成グループの成田空港交通に移管となっており、移管後は五香駅到着後に北総監獄を通り抜け、延々と成田方面まで回送していた様ですので、それなら回送区間の一部を実車運行として延長して、少しでも新たな顧客の確保を…と考えた様で、そうでなければさほど大きな需要が存在するとは考えられない辺境の地・北総監獄への深夜急行バス運行は実現していなかった可能性が大きそうです。

北総監獄まで乗車する人間はさほどいないにしろ、乗車日は給料日後の金曜日という事もあり、途中の松戸市内までの乗客で定員超過になってしまうと…という万一の事も考え、MAKIKYUは未明に始発の有楽町駅から乗車したのですが、やはり金曜日(正確には土曜未明ですが…)だけあって普段より乗客は多かった様で、座席も有楽町始発時点で半数強が埋まりましたが、MAKIKYUを含め27名の乗車があった模様です。

他方面への深夜急行バスもほぼ同時刻に発着する有楽町駅では、同じ乗り場に京成バスの千葉行きも発着しており、こちらは北総監獄中央駅行の後ろに着車していましたが、この行先名は千葉市内の千葉中央駅と紛らく(鉄道でも実際に千葉中央駅と間違って「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)に乗車してしまう乗客や、その逆に北総監獄を目指す乗客が千葉中央に行ってしまう事がある様です)、また成田空港交通のバスも京成バスと同じKanac塗装という事もあって、千葉方面の乗客が何人も千葉方面へ行くのか訪ねている状況でした。

北総監獄中央駅行深夜急行バスの使用車両は、昼間北総監獄を発着する成田空港・京成成田駅~北総監獄中央駅・柏駅(一部便は更に松戸まで)や、成田空港~千葉市内などを走るリムジンバスなどで使用される車両で、座席は一般的な横4列のリクライニングシートながらも、トイレ付き(少々狭いですが…)となっている点は有難いものです。

これは発車後に有楽町駅の少々離れた乗り場からほぼ同時刻に発車し、やはり京成上野駅を経由する事から、今日は北総監獄中央駅行の前を走っていた東武バスイーストの柏行(ミッドナイトアロー柏号)で使用していた路線タイプ車両(いすゞERGA・観光バス塗装の深夜高速バス仕様)と比べると、結構見栄えのするものでした。

また有楽町駅を発車すると、本来であれば最初に京成上野駅に停車(乗車のみ)するのですが、金曜日で多数の乗客が見込まれる事があって、上野駅に臨時の増便が出ており、こちらもパッと見た印象は有楽町駅発と同程度の乗車率という感じでしたが、上野からの乗客は増便だけで足りる事もあって、有楽町発の便は京成上野駅を通過し、最初の停車は京成金町駅でした。

金町駅と松戸本町(松戸駅から徒歩3~4分程度)は、五香行深夜急行バスが北総監獄中央駅まで延伸になると共に、降車だけでなく乗車も可能になった停留所で、双方共に降車客の姿が散見される状況でしたが、この2停留所から乗車する乗客の姿は見られませんでした。

その後の各停留所では降車のみの扱いとなり北松戸駅入口・新松戸駅・八柱駅入口・常盤平駅などを経由し、パラパラと降車する乗客の姿が散見されましたが、既存区間の終点である五香駅では4名が下車、新たに延伸となった区間への乗客はMAKIKYUを含め6名でしたが、六実駅での降車客はいなかったものの、新鎌ヶ谷駅でまず1名、そしてよくこんな辺境に深夜急行バスが…と感じてしまう「開発を止めた某鉄道」に沿う国道464号を走り、北総監獄に入った白井駅でも1名が降車、そして3時過ぎに到着となる辺境の終点・北総監獄中央駅まで乗り通す乗客も、MAKIKYU以外に3名もいたのは意外(他に上野発の増便利用客も居たかもしれません)でした。

乗車した感想としては、北総監獄中央駅まで乗車する場合に有楽町駅から2500円、京成上野駅から2200円という運賃設定は、鉄道利用の2倍強ですので、頻繁に使う交通機関とは言えませんが、タクシー利用(MAKIKYUはJR発行のタクシー伝票で、東松戸~北総監獄中央駅間をタクシーで深夜帯に移動した事がありますが、この程度の区間でもメーターは深夜割増で7000円を越えており、都心からでは20000円程度になる様です)などに比べれば遥かに安価で、知っていると夜遅くなった時などは随分便利なものでは…と感じました。

ただ各停留所のポールで乗車場所の写真・発車時刻を大きく掲載し、深夜急行バスの魅力を宣伝しているにも関わらず、まだ北総監獄へ延伸されて間もない事もあってか、今日会った北総監獄服役囚(千葉ニュータウン住民)も、横浜から訪れたMAKIKYUがこの深夜急行バスに乗車した話を聞いた事で、初めてこのバスの存在を知った有様でした。

また松戸本町からは北総監獄中央駅まで1000円で乗車でき、特に松戸~北総監獄中央駅間は普通に電車で移動した場合でも、「開発を止めた某鉄道」が法外に高い事もあって760円(新鎌ヶ谷乗り換え)を要する事を考えると、運行時間や車両グレードの割には随分乗り得な印象があり、松戸本町の発車時刻も1時57分とかなり遅く、都心方面からの終電が結構遅い松戸行のJR終電からでも充分に余裕を持って乗り換えできて利用価値は相当ありそうです(MAKIKYUは時折北総監獄へ出向く所用がありますので、機会があれば今後松戸本町からの深夜急行バス利用も…と考えています)が、松戸本町からの乗客が見られなかった事も、北総監獄が車社会で、公共交通への関心度が低い地域である事も影響しているとはいえ、知名度はまだまだなのでは…と感じたものです。

それにしても印西という辺境の町では、既にJR成田線終電後に我孫子駅~竜角寺台間で、ニュー東豊による深夜バス(MAKIKYUはこれも一度乗車した事がありますが…)が運行されており、これも市役所に近い木下駅まで我孫子から1000円で乗車でき、JR常磐線我孫子行終電接続という極めて遅い時間に運行(最終便は印西市内を2時台に走行します)していますので、これだけでも土地柄を考えると上等過ぎると言えますが、北総監獄にも深夜バスが運行される事で、印西市内に極めて遅い時間帯の深夜バスが2系統も走る事になります。

果たしてこんな辺境の町に、複数の深夜バス系統が必要なのか?という疑問もありますが、今回の深夜急行バスは回送の有効活用と言う事も考えると、北総監獄延伸はなかなかの英断であると言え、土地柄や運行時間帯を考えると満員御礼とは行かないと思いますが、今後知名度が向上して乗客が増加する事にも期待したいもので、現在横浜にいる身とは言え、時折所用で北総監獄を訪れる機会がある人間の一人としては、今後この形態での運行が継続される事に期待したいと感じたものです。

追記:印西市内では一時期2系統もの深夜バスが走り回る状況になっていましたが、さすがに辺境の地に2系統の深夜バスは過剰だったのか、2008年後半にニュー東豊によるJR成田線終電後の深夜バスは運行取り止めとなり、印西市内を走る深夜バスは北総監獄中央駅行の成田空港交通による深夜急行バスのみとなっています。