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富山地方鉄道 9000形電車~環状線で活躍する低床電車

2011-12-04 | 鉄道[北陸]

10月にMAKIKYUが富山へ足を運んだ際には、2年程前に開業した富山地鉄市内電車の富山都心線(環状線)にも乗車機会があり、今まで未乗となっていた同線にもようやく乗車できたものでした。

この環状線は短い距離ながらも、国内では久々の路面電車新線として注目され、JR富山駅高架化工事終了後には富山ライトレールとの接続予定もあるなど、今後の展開にも注目の路線ですが、この路線で活躍する電車は9000形と呼ばれ、現在3編成が活躍しています。

この車両は「CENTRAM」という愛称も付けられ、編成毎に異なる単色を纏った姿も特徴的ですが、車両自体は今後富山ライトレールとの直通運転を行う事も考慮してか、装いを除くと富山ライトレールで活躍する車両(TLR0600形)とほぼ同等で、近隣の高岡市~射水市を走る万葉線の新型車両(MLRV1000形・アイトラム)などともほぼ同種の車両の、アドトランツ→ボンバルディア標準仕様低床車となっています。

環状線では通常、昼間時間帯に2編成の車両が運用され、MAKIKYUが環状線に乗車した日には、白色と黒色の2編成が稼動しており、一日乗車券(地鉄バスや鉄道線の一部区間も通用範囲に含み600円、更に富山ライトレール込みでも800円ですので、通用範囲や普通運賃の設定金額を考えるとかなり割安です)で富山市内を動き回っていましたので、稼動していた2編成双方に乗車機会がありました。


その内白色の方は、LRTサミットが迫っていた時期だった事もあって、この告知が掲出された期間限定仕様となっており、今度環状線を利用する機会があれば、今回遭遇しなかったメタリック色の編成と共に、真っ白な姿も見てみたいと感じたものでした。


黒色の方は活躍する3編成の中で、個人的には最もインパクトのある装いでは…と感じていますが、この様な色彩の車両は写真が撮り難い事が多く、SLや九州の一般型気動車改造ワンマン特急車などは、色飛びに泣かされるものですが、CENTRAMの黒色編成は光沢の強い塗装ではない事もあってか、意外と撮影しやすいと感じたものでした。

また最近鉄道車両ではフルカラーLEDに普及が進み、路線バスでも韓国に足を運んだ際には、フルカラーLEDを用いた車両を多数見かける反面、日本国内の道路上を走る公共交通機関では、3色LEDばかりという中、珍しくフルカラーLEDを採用しているのが特徴です。


日本の路面電車でフルカラーLEDは初採用の様ですが、今後他路線での普及にも期待したいもので、車外のLED表示だけでなく、車内の次停留所案内もLCDモニターが採用され、これに加えて文字案内によるニュースも流されるなど、案内サービスの面では最新鋭の路面電車ならでは…といった雰囲気を受けたものでした。


車内に足を踏み入れると、元々がアドトランツ→ボンバルディア標準仕様車だけあって、車内の構造も富山ライトレールの車両とは大差なく、運転席などを見ると、純粋な日本の国産電車とは異なる雰囲気が感じられます。
(この車両もノックダウン製造で、一応日本国内のメーカー製ですが…)


おまけにJR某社などでよく見られる特徴的な形状の黒いつり革が多数見受けられる点まで、富山ライトレールと共通していますが、座席モケットの色彩などに違いが見受けられ、CENTRAMの方が温かみを感じる装いと感じたものでした。

CENTRAMに関しては、近日中に新規開業の環状線区間の様子なども別記事で取り上げたいと思います。