先日「MAKIKYUのページ」では、3月にMAKIKYUが阪急宝塚線で乗車した最新型車両・1000系電車に関して取り上げましたが、MAKIKYUがこの車両に阪急宝塚線の終点・宝塚まで乗車した後は、JRに乗り換えて北摂ニュータウンの玄関口・新三田へ足を運んだものでした。
同駅でJR列車を降りた後には、同駅を発着する路線バスに乗り換えたのですが、現在新三田駅をはじめ、三田市内を運行する一般路線バスの大半は兵庫県内に拠点を置く民営バス事業者としては最大手の神姫バスが運行しています。
北摂ニュータウン内各地から新三田駅など各鉄道へのアクセスや、北摂ニュータウン内~神戸三宮への高速バス路線などは、専ら同社による運行となっています。
北摂ニュータウン内を走る神姫バスの一般路線に関しては、MAKIKYUは以前にも乗車した事がありましたが、昨年から関西では初の輸入連接バス運行も行っています。
このバスは公募により「オレンジアロー 連 SANDA」号と言う随分長い名称が付けられ、これは多数の名称応募があった中で、複数の名称案を組み合わせた事に起因していますが、バス自体の長さが2車体で全長18mというだけでなく、名称が長い事も大きな特徴と言えます。
車両自体はドイツから輸入したベンツ・CITAROで、既にMAKIKYUが身を置く首都圏では神奈川中央交通(神奈中)と京成バスで同種車両が活躍しており、MAKIKYUもこの両者には乗車した事がある他、岐阜乗合自動車(岐阜バス)でも同型車が活躍しています。
(MAKIKYUは岐阜バスの連接車にはまだ乗車しておらず、手元に同社ICカード(Ayuca)もありますので、機会があれば是非一度乗車したいと思っています)
既に導入実績のある3社では、車両自体だけでなく、装いも他の一般路線車とは大きく異なる単色塗装となっており、神奈中や京成バスの連接車は、運行エリアでは非常に目立つ存在となっています。
神姫バスでもこれらと同様に単色の装いとなっており、他の一般路線車とは大きく異なる車両だけに、非常に目を引く存在となっていますが、単色でもオレンジ色となっている辺りは、神姫バス一般路線車のイメージを踏襲しており、神姫バスらしさを感じる所です。
車内に足を踏み入れると、こちらもオレンジや黄色を組み合わせた座席モケットは華やかな印象を受けるもので、神奈中や京成バスで活躍する同型車に比べると、やや派手な雰囲気と感じたものでした。
日本の国産バスとは大きく異なる座席や、非常口を設置する代わりにハンマー(非常時にガラスを割って避難)を設置している辺りも、神奈中や京成バスの同型車と同様ですが、車両前方に前向き2人がけ座席を多数設置しているなど、車内の座席数を多く確保している辺りは、国産の大型路線車を可能な限り走らせてもまだ多客を捌く事ができず、輸送力に目をつけて連接バス導入に至った、幕張新都心の京成バスなどとは異なる路線特性も影響していると感じたものでした。
また「オレンジアロー 連 SANDA」号は、車内運賃表示器(LCDモニター)や案内放送(音声読み上げソフト使用?)などのワンマン関連装備も、他の三田地区を走る神姫バスとは異なるモノを用いており、「オレンジアロー 連 SANDA」号乗車を目当てに三田地区へ足を運ぶ場合、他の一般路線と乗り比べるのも面白いのでは…と感じたものでした。
輸入連接バス運行は、今後他地域でも幾つかの導入・運行予定もある様で、その際にはCITAROやNEOPLAN(神奈中の茅ヶ崎営業所が運行する湘南台駅~慶応大学間で運行)とは異なる車両が導入されるのでは…という話も聞くものの、まだ日本国内では限られたものとなっており、今後どれだけ連接バス運行が増えるのかも気になる所です。
この手のバス運行は、車長がかなり長くなる上に、連接部で車体が右左折時に屈折するなど、車両感覚が大きく異なり、実際に車庫内で連接バスのハンドルを握ったことがある知人も「グネグネして恐ろしい」と話していた程です。
安全確認にも一層の注意を要するなど、現場側の負担は大きくなると思いますので、運行事業者によっては連接バス運行に対する手当支給なども行っている状況で、MAKIKYUも大型2種免許持ちの身ながら、この手のバスを乗りこなすのは容易ではないと感じるのですが…