今日MAKIKYUはJR横浜線で夕方発生した人身事故の影響で、他社線(私鉄)への振替輸送を利用する事になり、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中にも、この人身事故の影響を受けたという方もおられるかと思います。
MAKIKYUはJR東日本の輸送障害で他交通機関への振替となったのは今月に入ってから2回目、今月は上旬にも輸送障害の影響を被った事がありました。
こちらは東北本線で大雨により規制値に達したため途中駅で列車運行が抑止、指令から運行打ち切りという事で、輸送障害の性質は異なりますが、横浜線と異なり沿線に振替可能な他公共交通機関が…という所で、運行抑止後に振替輸送が実施されるまで約1時間程度待たされる状況になりました。
運行抑止場所は福島県内北部の藤田駅、駅舎側に1面1線と跨線橋を跨いだ反対側に島式ホームの計2面3線という典型的な国鉄型配線の駅で、MAKIKYUが乗車していた列車は本来福島~白石間の運行でしたが、藤田以北の往復を運休とした上で、藤田から折り返し福島行充当に変更という状況でした。
藤田~貝田~越河~白石間の福島~宮城県境区間は山間部で運行規制となる事も多い区間で、MAKIKYUは以前にも同区間を通る際に徐行運転実施となり、乗車列車が遅延した事がありますが、運転取りやめとなったのは今月が初めてでした。
運転抑止となった藤田駅は何十回も通っているものの、駅を降りたのは今回が初めてで、予想外の事態で藤田駅初利用という事になりました。
列車の始発・福島駅出発時点で藤田以遠の運行取りやめが確定している状況であれば、阿武隈急行線や福島~仙台間高速バスなどへの変更も出来たのですが、藤田駅到着直前に運行指令から乗務員室へ運行抑止の連絡が入る状況では…と感じたもので、一部の他乗客からは「分かっているならもっと早く情報が欲しかった」という声も聞かれる状況でした。
運行抑止確定後は運転士(列車はワンマン運転)が乗車人員をカウント(70名強)、指令に報告して対応を検討という状況でしたが、結局列車が運休となる藤田~白石間でバス代行を行い、白石以北で遅れながらも運行している後続列車への乗車案内となりました。
藤田駅では運行取りやめの案内から40分程度で、JR側が手配した代行バスが1台駅前に到着、そしてその後もう1台のバスが到着してから乗車案内という状況でした。
乗客がバスに乗り換えてからはJR側の係員が途中の貝田・越河両駅利用者がいないかを確認に回り、乗車バスの乗客は全て白石以遠まで行くという事で両駅は通過、白石駅までずっと一般道を走り、バスで30分程度という状況でした。
代行バスは「JR救済バス」と掲げられていたのが印象的で、この名称は見慣れないと感じたものでしたが、振替で充当された2台のバスはどちらも「(有)メール観光」の貸切車で、一般路線運行に関わっている大手事業者ではなく、地場の貸切専業事業者という事もあってか、MAKIKYUは今回のJR救済バス乗車で初乗車、それどころか社名自体も初めて知ったという有様でした。
MAKIKYUが乗車したバスは、最初に藤田駅に現れた三菱製貸切車の典型とも言えるV8エンジンのエアロバスでしたが、車内には他県バス協会名(県名部分のみ塗り消し)が書かれたステッカーが残存していました。
(乗務員氏名札部分は画像加工済です)
車内設備は4列トイレなしの典型的な観光バスといった雰囲気ですが、最後尾座席のシートカバーには「KaNaC」表記が見受けられるなど、他県バス協会名入りステッカーと共に凡その出自が推測できる転籍車でした。
もう1台はスーパーハイデッカー車で、後にネットで同社バスに関して調べると、この2台以外にも2階建てのエアロキングや新鋭エアロエースなど、三菱製他車種で同色のバスが活躍する他、真っ赤な装いではないバスも在籍し、三菱製以外の車両も活躍している様です。
このJR救済バスで白石駅到着後は、白石以北で運行している列車へ乗り換えとなりましたが、こちらも途中駅で数分程度の抑止もあるなど、この日の目的地だった仙台への到着時刻は当初予定より大幅に遅れ、2時間程度のロスも生じてしまいました。
ただこの日は比較的余裕のあるスケジュール設定だった上に、乗ろうと思ってもなかなか乗車機会が巡って来ない「救済バス」に乗車でき、まして日頃首都圏に身を置く立場ではまず利用機会がない「メール観光」のバスに乗車できたのも貴重な機会と感じたものでした。
MAKIKYUは今までにも何度か予告済の代行輸送を利用したり、乗車していないものの代行輸送に駆り出されたバスの姿を見た事などもありますが、今回MAKIKYUが「JR救済バス」で乗車したメール観光に限らず、代行輸送に関しての思い出話などがありましたら、是非コメントもどうぞ。