大でまり小でまり佐渡は美しき 高濱虚子
『草木花 歳時記』のページをめくっていたら。あっ、写真見るだけです。
俳句などという凝縮された世界は私には全く分からないので・・・
でも、この句だけはスッと分かる、感じる、もうその通りで。
この季節の佐渡は、ほんとうにうつくしいです。
で、父は退院後初のディサービス。実は父がディサービスの日は、私のディサービスの日なんで。温泉行こうか迷ったけれど、そんな美しい日に服脱ぐのも面倒だなと、今日は大慶寺、中央図書館に出かけました。お昼までに帰らなくてもいいのでのんびり・・
バスを待っていると先客の老女が話しかけてきました。
「10時15分だのう。どこまで行くのかや?」
佐渡病院の方までですが、というような具合で話が弾んで。
老女さんが主に話しているので、内容は以下箇条書きにします。
台北出身でご主人と35年前に佐渡のために渡って来たそう。あっ、85歳だそう。
ご主人はお医者さんで16年前に亡くなった。
台北はうるさくて嫌なので、今は佐渡で一人暮らし。佐渡はいいところだって!
子どもは4人、孫が8人いるそう。
一人はソウル、後は台北らしい。孫は北京、上海に住んでいて。すごいことになっている。
「私は子供のことは心配しない。遠く離れているんだから心配しても仕方ないね。だから自分のことだけ心配しているわ。自分の身は自分で守らんにゃのう。」
そうか自分の身は自分で守るのか。私はいたく感心したね、見習わねば。
「体のつぼは全部自分で勉強したから、自分でみーんな治せるよ。」
その言葉に私は激しく反応したわ。
「肩が凝ってしょうがないけど、どこを押したらいいのかしら?」
その方(もう老女なんて言ってられない)、私の腕を取るや否や、こぶしで肩から手首に向かってグイッとこすり下げる。いや痛いのなんの、ものすごい力でした。
「こうやって、櫛で10分やりなさい、下から上は駄目だよ。」 はい!
「腰が痛い時は、おんなじように足を腿から足首までやりなさい。」 ハイ!
調子に乗って私はまたもや聞きました。
「目も凝るんですけれど・・・」
その方、親指で私の目の周りをぐいぐい押す。痛いっと悲鳴を上げても、
「我慢しなさいよ。」と手をゆるめません。はい。
で、「おなかの具合が悪い時はここを(手の甲、親指と人差し指の間)1,2,3押してすぐ離す。ずっと押したら駄目だよ、内出血するから。」 ハイ!
ってなことをバス停でやっておりました、バスが来るまでわずか6,7分の間。
バスの座席も前後ろでご一緒しました。
私が一足先に降車ボタンを押したら、後ろのその方、
「ここで降りるのか?元気での。」と励ましてくれて。
85歳の老女に「元気で」と言われると、こちらが言わなければいけない年なのにと、ちょっと切ない気分に・・・
いいディサービスを受けました。(この後も違う人から、ちょこっとサービスを受けたのですが、長くなったので)