またもやしつこく杉の巨木を見に行った時の話。
満足満足しての帰りの車中でのこと。
会長号には、会長さん、会長さんご近所のご夫妻、私。
山道を下ってきた途中にもブナの大木。会長さんが、
「この木の横を登っていくと滝があるんだや」と教えてくれる。と、奥様、
「マムシが出えせん?」と聞かれた。
さあ、大変、車内ががぜん盛り上がった!ご主人独壇場。
そういう話になるので、どうぞこの手の話がだめな方はここで退散なさってください。
だって、
会長さん「ああああ、俺は勘弁してもらうわ」と言いつつ、
おっ、そうか、おっ、おっ、と合いの手入れるんですもの。
私も、
「もう駄目だ、気持ち悪い、ああぞがぞがする」と言いつつ、
それでどうしたのン、そういうときはどうするのん、とどんどん盛り上がる方向へ。
勇気のある方はどうぞ。多々ある話のうち1エピソードにとどめますから。
行く!
マムシはね、頭を棒でたたくといちころで死ぬんだって。でも死んでも歯ががぶっとくると毒は回るそうよ。
で、マムシ酒作成についてのみにするね。簡単にするね。
ほんとは微に入り際にわたって聞き出したのだけれど。
生きたマムシを何とか一升瓶に入れる、苦労するんだってこれが。
水を入れてマムシのいろんなものが自然排泄されるようにする。
2,3日に1回は水を取り換えるんだって。ああ、いやだ。
2週間くらいその作業をする。その間中マムシは生きているんだって。いやだいやだ。
それからやおら焼酎を注ぎ込むそう。そこでやっとお陀仏になるんだって。保管。
多いときは7本も保管。
奥様は見えないところに置いてくれ、と懇願するそう。それゆえ、蔵にずらっと並べて。ああ気持ち悪。そんな瓶が蔵の暗がりに潜んでいるなんて。
「奥さん、私なら離婚ものです」と忠告したけれど、うふふと笑われて終わり。
飲むんだって、そのマムシ酒を。ご主人、
「2,3日はの、口がぬらぬらしてそりゃあ気持ち悪いが」
会長さん、
「勘弁してくれや、どんなに効き目があっても俺は要らん」
私もいらん。夫がそんなもん飲んだら顔を見たくない。
ということです。
あまりに脳裏に焼き付いていたので、あっという間に書き終わりました。
我慢して読んでくださった方、脳内映像がくっきり浮かんだ方、なんともはやで。
ありがとうございました。
ささ、お口直しにまだまだみずみずしい蕗の写真をどうぞ!