『東京日記4』 不良になりました。
川上弘美さん、好きなのです。
が小説はこのところ読んでいません。東京日記は1,2,3どれか以前に読んだことがあります。
どの月も某日とある1日の日記が短くて楽しくて、そうそうと頷くこと多くひっくり返って読むにはぴったり。
ごめんなさい川上さん。
でもそんな感じで読んでいいですよね。お望みですよね、きっと。
東京日記4は、2010年5月~2013年3月までの日記。
その中で。
12月の副題は 「すべて空白」
何が空白かって1日の予定が手帳に全くないこと。
12月は師走で忙しいはずだからって手帳みて確認。
予定あり、すべて予定通りとりおこなって、昼寝の日。と予定なし、昼寝の日と。
予定ったって回覧板回すとか郵便局行って切手予約とか。ま、どうでもいい些細なこと。
そして、何かといっては昼寝。最短15分最長3時間。いいねえ。
で、12月某日の日記。
今日の予定は「年末募金の回覧板をまわす」
予定通りとりおこなって、満足。
したはずなのに、そこはかとなく、不安。
昼寝15分。仕事ぽっちり。
これ読んで、よくぞ言い当ててくれた川上さん!と肩たたきたくなったわ。
そうよ、そうなのよ、私の気分。「そこはかとなく、不安」ってやつだったのよ。
水道栓閉めたかどうかってのも
快気祝いの場所予約したかどうかってのも
受け取るべきお金を受け取ったかどうかってのも
日常のもろもろなにもかも。
私、小心者だから、
そこはかとなく不安な気分はそこはかとなくからどんどんせりあがってきて高じてきて、
終いには居ても立っても居られない気分になるわけ。
で、不安を鎮めるために確かめに走るのね。つまらん。
そこはかとなくだからちゃんとやってあるのよ、きっちり確実に。いやになっちゃう。
そこで、疲れ切ってソリティアに逃避。
(次の1月某日からは何かというとソリティアに逃げて「激しく後悔」する月の日記ね)
ゆるくて奥深い川上さんは好きです。あとを引きます。
(ちなみにこの「東京日記」はweb平凡連載ですからネットでも読むことができます。知らなかった)