まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第17回四国八十八所めぐり~伊予西条で景気づけ

2018年05月13日 | 四国八十八ヶ所
5月3日から伊予西条のエクストールインホテルで3泊する。一つの町に3連泊というのは、八十八所めぐりに限らず私の旅ではめったにないことである。乗り鉄の旅だと次々移動するので泊まるところも都度異なる。四国めぐりでもこれまで2泊3日が最長だった。それだけに、滞在型というのがかえって新鮮に感じられる。

さて夕食、「夜の八十八所」をどうするか。ホテルには手書きの飲食店マップがあり、別紙ではご丁寧に紹介店ごとの大型連休中の営業カレンダーがあった。事前に電話で訊いたのだろうが、この気配りはうれしい。

そのマップと実際の店構えを見ながら駅前を歩き、入ったのは「五味鳥」。ご夫婦が切り盛りする焼鳥店だ。結構年季が入った店に見えるが、西条まつりの神輿のポスターや、有名人のサインもさりげなくかけられている。ホテルのマップ持参で一部の店ではサービスがあり、ここ五味鳥ではつき出しが無料だった。

前回の川之江では「揚げ足鶏」をいただいたが、こちらでは「今治焼鳥」を味わう。焼鳥を炭火の七輪や網ではなく、鉄板でこしらえるものだ。その今治では鯛や来島サザエをメインに味わい、焼鳥は食べなかったのだが、伊予西条で出会うとは。

代表的なのが皮焼き。鉄板でギュッと圧し焼きにしたのを、アルミの給食皿に盛る。皮と言いつつ身もついていて食べ応えがある。

今治で焼鳥が串でも鉄板焼きなのは、漁師町ということでサッと焼けて手早く食べられるのがウケたことに始まるそうだ。この調理は今治だけでなく周辺でも行われているのだろう。カウンターで、地元のおっちゃんたちの会話を聞きながら、テレビでは地元局のニュースを見ながらビールをやるのは心地よい。翌日から横峰寺、石鎚山と連日山登りだが、まずは気持ちを高める。

他には、これは四国中央から香川にかけての鶏となるだろうが、骨付きの親鶏をいただく。親鶏は挟みで切る必要があるほど硬いのだが、その分歯ごたえ、旨味が濃い。

本日の一品料理、おすすめということで他にはホゴ(カサゴ)の煮付けなど味わい、満足して店を出る。

駅まで歩く中で、このような看板を見つける。そういうことだったのか・・・と、突然納得する。いや、突然何に納得したんや?・・というところだが。

伊予西条駅で列車の接近を知らせるメロディーが、「千の風になって」なのである。また、先に訪ねた四国鉄道文化館の向かいにある物産館にも、「千の風になって」をテーマとした詩集が置かれていた。なぜなのかと思っていた。

作詞作曲はここでは置くとして、歌として世間に広まったのは、テノール歌手の秋川雅史さんによるところが大きい。秋川さんが西条の出身ということで駅のメロディーになったのだろう。それも含めると、駅の南にそびえる石鎚の山々とよく合う一曲だなと思う。

ホテルに戻り、1階の大浴場に向かう。浴槽は4~5人が脚を伸ばせるくらいのものだが、湯は西条のうちぬき水を使っている。温泉ではないにしても、そうした水を大風呂に使うとは豊かさを感じる。この浴場の効果もあり、この後ぐっすり眠ることができた。

・・・さて5月4日、愛媛の天気は1日良い予報である。この日は横峰寺に行き、愛媛の札所が完結する予定である。

通常は6時45分からの朝食だが、大型連休中は宿泊者が多いので6時15分には開けると言われていた。その時間にロビー兼朝食会場に下りると、すでに何組か食事の最中だった。中には遍路の白衣姿の人もいて、リュックや杖もあるから食事が済んだらすぐに出るのだろう。向かうのはどの札所だろうか。あるいは、川之江の三角寺を目指すとか。

朝食が早かったので早く出ることもできたが、バスの時間が決まっているので部屋でゆっくりする。結局出たのは7時半を回ってから・・・。
コメント