まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第21番「中山寺」~近畿三十六不動めぐり・25(清荒神清澄寺)

2018年11月18日 | 近畿三十六不動
中山寺の奥の院を訪ねた後は、清荒神に下りることにする。阪急沿線のハイキングコースにもなっているところだ。しばらくは幅の広い砂利道を歩く。奥の院の本堂は最近建て替えられたが、その時の工事用の道路なのだろう。

ハイキングコースとは言っても別にマップを持っているわけでもなく、コースとしては途中で「やすらぎ広場」というのを通るそうだが、途中で清荒神への矢印があったのでそちらの山道に向かう。単純に比べられないが、車道と遍路道があれば遍路道を選ぶという条件反射のようなものだ。

この道を歩く人がどのくらいあるかわからないが、細いながらも道は維持されている。下りということで慎重に歩く。

途中、住宅地のすぐ上を通ったり、切り開く形で歩道を整備したところもある。木々の間から大阪平野の方向をチラリと見ることもできる。

奥の院から40分ほど歩いて下りてきたのは清荒神の駐車場。ここから出店が並ぶ参道を歩いて到着する。ここには以前に阪急宝塚沿線の七福神めぐりで一度来たことがある。その受け持ちは中山寺が寿老人で、清荒神は布袋さんである。

改めて清荒神に触れると、平安前期に宇多天皇の勅願により静観僧正により開かれた寺院である。現在は真言三宝宗の大本山として、神仏習合を守っている。本尊は三宝荒神に大日如来ということだが、それが同一視されているということである。現在の荒神信仰は火と竈の神ということで、台所にお札を祀ることが行われる。

参詣も順路が決まっており、山門をくぐり、参道を左に曲がってまずは三宝荒神が祀られる天堂(拝殿)にお参りする。ここは神社方式で柏手を打って手を合わせる。その後は神社エリアの諸堂をめぐる。役行者を祀る岩屋もある。

そして奥にある寺院エリア。こちらの本堂には大日如来を中心に、弘法大師、不動明王が祀られている。せっかくなのでこちらでも般若心経のお勤めをモゴモゴとやる。

境内の奥には鉄斎美術館があが、ここはいいかなと素通りして、その奥にある龍王滝に出る。その手前の岩には小さいながらも不動明王の石像がある。ここで滝行をすることもあったのだろうか。こうして見ると、先ほど訪ねた中山寺よりも清荒神のほうが近畿三十六不動の札所らしい雰囲気があるのではないかと感じる。

こちらでは朱印はいただかず(札所めぐり、あるいはそれに準ずるところでなければ朱印はいただかないようにしている)、そろそろ帰ることにする。駅までは1キロほどで、道沿いには土産物店や飲食店も並ぶ。商店街にある店の数は200軒ほど。昼の時間もとっくに過ぎているが食事はまだなので、この中のどこかに入ればよいのだが、今一つ食指を動かすようなところが見つからなかった。

結局は駅まで戻り、そのまま宝塚線に乗って梅田まで出る。やはり札所めぐりの後の一杯ができるのは都心ならではである。行楽に適した11月、またあちこち訪ねてみたいものである・・・。
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