まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第22回四国八十八所めぐり~日帰り瀬戸内クルーズ

2018年11月25日 | 四国八十八ヶ所
四国八十八所めぐりも第82番の根香寺まで終えて、残り6ヶ所となった。このうち5ヶ所はことでん沿いにあり、最後に奥まった大窪寺に行くということで、そろそろ終わりの形が見えてきた。

今回、このうちの第83番一宮寺を訪ねることにする。11月の連休だし、2泊3日あれば6ヶ所全て回ることができると思うが、ここは少しずつということで1ヶ所だけ日帰りで回ることにする。6つの寺を結ぶラインの中で、高松駅から唯一逆の方向にある一宮寺を押さえておけば日帰りでもちょうどいいかなと思う。

これまでもそうだったが、四国への行き帰りにさまざまなパターンを試してきた。その中でフェリーを使ったこともあったが(和歌山~徳島、柳井~三津浜、大阪南港~今治)、もう一つ、関西から四国へのメインルートの航路がある。それが神戸から小豆島を経由して高松に向かうジャンボフェリーである。これまで旅行で乗ったことはあるが、せっかくの八十八所めぐりのどこかで組み込んでみたいと思った。

ジャンボフェリーは夜行便もあるが、海の景色も楽しみたいので昼行便とする。行きと帰りのどちらに乗るかということだが、神戸からだと土曜休日ダイヤで8時、11時20分の出航、高松からだと6時、14時、16時30分となる。この中で、昼間の景色を見たいのと、四国滞在の時間が長くなるということで、神戸発8時の便に乗船して12時45分に高松東港に到着、帰りは夕方の高速バスで大阪に戻るというものである。

この帰りのバスだがフットバスを選択する。というのも、ジャンボフェリーとフットバスが同じ加藤汽船のグループ会社ということで、ジャンボフェリーとフットバスを片道ずつ利用できる「瀬戸内クルーズ&バスセット」というセット券があるため。これだと往復で4300円(フェリーの夜行便や土曜休日便を利用する場合は300円プラス)と、バスの片道運賃に数百円プラスしただけの価格で往復移動できる。これはフェリーの利用促進という意味合いがあるのかなと思う。

このセット券は窓口での購入となるが、バスの指定席はどうするのか。通常のネット予約ではなく、あらかじめ電話でセット券の利用であると告げて席だけ確保し、予約番号をもらうことになっている。

11月24日、3連休の真ん中、まずはフェリーターミナルに向かう。今回は阪神電車で神戸三宮に向かう。フェリーターミナルまでは有料の送迎バスも出ているが、特に大きな荷物を持っているわけでもなく、また時間にも余裕があるのでそのまま歩いて行く。東遊園地はバスツアーの集合場所になっているようで、ツアーの紙を持つ添乗員が何人も立っていて、中高年の方々が寒そうに立って集まっている。

神戸税関の横を通り、三宮から15分ほどでフェリーターミナルに到着。最近新しくなったそうだ。右手にはこれから乗船する「りつりん2号」が出航の準備中である。

乗船名簿に記入し、窓口で瀬戸内クルーズ利用であることを告げると紙の綴りが出て来て、フェリーの券片にスタンプが押される。バスの券片には電話予約したフットバスの予約番号、座席番号などを自分で記入し、帰りのバスの運転手に提示する。ちなみに、このセット券は別に日帰りで利用しなければならないわけではなく、有効期間は14日あるので使い方は結構自由である。

7時半頃に徒歩客の乗船案内があり、船内に入る。出迎えるのは小豆島出身の関取・琴勇輝。「神戸から小豆島へ」と書かれたジャンボフェリーの懸賞幕も見られる。

座席は椅子席とカーペットの桟敷席とに分かれており、桟敷席のほうに向かう。この日は乗客数にも余裕があったようで、全員が横になることができる感じである。また座席の至るところにコンセントがあるのもうれしい。スマホやタブレットを持つ人が多く、船内でのひまつぶしの手助けにもなっているようだ(椅子席は座席1席ずつにコンセントがある)。

一つ上の階はスカイラウンジ座席という、板張りの床にカーペットを敷いた一角もある。小ぶりなスペースのため、グループ客が陣取るのにはちょうどいい感じである。また他にも空いたスペースにはゴザが敷かれている。本当に客が多い時はここも「座席」ということになるようで、この日はそうした客はほとんどいなかったが、他の方の乗船記など拝見すると、盆や正月の多客期はゴザに腰かけるのもやっとということもあるようだ。

桟敷席を確保した後、出航の様子を見ようと最上階のデッキに上がる。これまでジャンボフェリーに乗った時はいずれも高松からだったので、こういう形で神戸港を離れるのを見るのは初めてだ。雲もほとんどない晴天で、神戸の街並み、六甲の山々もくっきりと見える。

さてこれから小豆島を経由して高松までは4時間45分、半日をこのフェリーの中で過ごすことに・・・。
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