まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第16番「清水寺」~西国三十三所めぐり2巡目・30(平成の大修理)

2018年11月23日 | 西国三十三所
清水寺の仁王門をくぐる。京都を代表する観光スポットの玄関口ということで大勢の人が記念撮影をしている。混雑防止と安全確保のため、昼間の時間帯は石段での撮影を禁止するという看板もある。

この仁王門や西門、三重塔など、朱塗りの建物が目立つ。平成の大修理ということで順次解体修理が施され、古い寺院だが新しさを保っている。

そうした鮮やかさの中でどっしりと構えるのが本堂である。現在、平成の大修理の総仕上げとして、本堂の檜皮屋根の葺き替え工事が行われている。足場が組まれて本堂がシートで覆われている。本堂の中も暗く感じる。

ただ拝観そのものは可能で、靴を脱いで外陣に上がる。厨子の前に立つ十一面千手観音をはじめとして、その脇に控える二十八部衆の像も薄明りの中で見ることができる。ここでお勤めとする。大勢の人が行き交うが、外陣にまで上がる人は少ない。まあ、工事中で通行できるエリアも限られているから通り抜ける形になってしまうのだろう。

工事中と言うことで舞台のエリアも狭められているように感じる。

本堂を抜けたところに納経所があり、こちらで西国の朱印をいただく。休日ならば行列ができるところだが待ち時間もなくスムーズに運ぶ。

こちらも昨年修理を終えた奥の院に出る。こちら側から本堂を見ると足場やシートで囲まれた様子がよくわかる。本堂の屋根の葺き替え工事は2021年までかかるそうで、その頃には平成から別の年号に変わっているわけだが、50年に一度のこと、また新しい姿を見ることができるというのはいいことだろう。

清水寺の奥の院は「今年の漢字」を清水寺の貫主が筆で書いて披露する場で、今年の漢字の投票用紙も置かれていた。投票はしないが、「今年の漢字」は何になるのだろうか。過去には「金」のように複数回選ばれた漢字もあるのだが、私がもし投じるならやはり「災」かな。大阪北部地震、西日本豪雨、台風21号、北海道胆振地震、近鉄南大阪線鉄橋崩落・・さまざまな災害が発生した。後はモラルを表す「倫」はどうだろうか。スポーツ界でのパワハラ、暴力問題、山口メンバーもあったし、元アイドルの飲酒運転、貴乃花問題など、さまざまにモラルを問われる出来事もあったように思う。まあ、いずれにしてもあまりイメージのよくない視点ではあるが、果たしてどうなるだろうか。

境内を回り、音羽の滝で水をいただく。3本の滝が垂れていて大勢の人が並んでいる。順番に空いたところの滝に長柄杓を持って向かうわけだが、これは初めて知ったのだが、3本の滝にはそれぞれ違うご利益があるのだという。滝の外側から向かって左、本堂寄りの滝は学問上達、中央が恋愛成就、右が延命長寿だという。前に来た時も意識しなかったし、今回も意識せず、たまたま空いた一番奥(左)の水をいただいた。とすると、学問上達か。恋愛成就は縁遠い話、延命長寿も怪しいということで、学問上達は私としては現実的でぴったりだろう。そのうえで不動明王にも手を合わせる。

11月19日時点では清水寺の紅葉は見頃初めという感じで、やはり曇り空だったのは残念だったが、秋の風情に触れることができて来てよかった。

清水通を下る。先ほどよりも人の列が増えている。この後はこのまま西国第17番の六波羅蜜寺に向かう・・・。
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