まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

長かった四国右半分一周・・・やはり最後は鉄道で

2022年01月28日 | 旅行記G・四国

当初は中国四十九薬師めぐりから始まった2泊3日の行程。ようやく、3日目の午後の部となった。

土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線の奈半利から14時03分発の快速高知行きに乗る。JR直通運転のためか、やって来た気動車はJR四国の車両だったが、それでも海側のボックス席に身を置く。この沿線も四国八十八ヶ所めぐりで回ったところで、懐かしく感じる。今回の旅行記ではやたら以前の八十八ヶ所めぐりに関する記述が多いが、それを懐かしむ機会となったのでご容赦いただければ(その意味で高知まで回ったのはよかった)。

ごめん・なはり線もほぼ全線高架区間なので、周囲の景色もよく見える。黒潮の景色はもちろんだが、この辺りの特徴としてビニールハウスが目立つ。高知では日照時間が長いことを利用して、ビニールハウスによる野菜や花卉類の栽培が盛んである。もっとも農業全般に言えるのかもしれないが、廃業したのか雑草がビニールハウスを突き破って残念な姿になっているところもある。

唐浜に到着。ここは第27番の神峯寺への最寄り駅だが、神峯寺へは「真っ縦」というキツい坂が続いたのを覚えている。駅から1時間ほど歩いたかな。その唐浜のキャラクターは「とうのはま へんろ君」。遍路姿をモチーフとしたキャラクターで、私もお参りした後に安芸駅の土産物店でグッズを購入し、その先のお守りの一つにしたものだ。そのおかげか、その後も無事に(公共交通機関やレンタカーがメインではあったが)結願までたどり着けた。

安芸に到着。列車は高知行きの快速行きだが、球場前までは各駅に停まる。

その後はようやく快速らしく1駅または2駅とばしでの運転。雄大な黒潮を見ながら、高架を走る気動車のスピードも上がる。

後免で土佐くろしお鉄道は終わり、土讃線に入る。15時23分、高知に到着。この旅で、まさか南国土佐まで来るとは思わなかった。

駅前に建つ中岡慎太郎、坂本龍馬、武市半平太の三志士像を見ることになるとは。ここまで来るともっと先にも行きたい、せめて桂浜でも・・と思うが、残念ながらそこまでの時間はない。まあ、久しぶりに高知の地を踏めただけで大いによしとする。

これから乗り継ぐ広島行きの高速バスは高知駅前16時20分発。広島まで4時間あまりというのはいいが、今回当日予約したのは4列シートの通路側である。ちょっとどうかな・・。

その一方、「みどりの券売機」で高知16時13分発の岡山行き「南風22号」を検索すると、指定席もガラガラである。岡山から新幹線に乗り継ぐとして高速バスより料金はかかるが、ここは快適に移動するのがいいだろう。ということで、ほぼ満席だった高速バスの座席をスマホからキャンセルして、「みどりの券売機」で「南風22号」~「さくら569号」乗り継ぎの特急券・乗車券を購入する。

やはり、最後は鉄道になったな・・。(いや、別にバスを否定するものではなく、場合によっては同じルートをずっとクルマでたどることもある。要は何でもええのか・・・)

時間的に高知で一献とは行かなかったが、高架下の土産物コーナーにてさまざまなものを購入する。かつおの酒盗あり、生節あり、地酒あり、鯨あり・・・一気にバッグが重たくなった。

「南風22号」は、振り子式の2000系の後継である2700系。登場からまだそれほど年数が経っていないこともあるが、車内設備も立派である。またシートもゆったりしていて、座席ごとにコンセントも備えられている。これなら、多少お金が高くとも、高速バスの通路側に座るよりも快適に移動できる。

高知を発車。ここで飲み鉄にモードチェンジ・・・ごめん。

パターンダイヤが導入されている土佐山田を過ぎると一気に山がちな景色になる。気動車のエンジンがうなる。スイッチバックの新改や山の中の繁藤などをあっさり通過する。

そのまま土佐から阿波にかけての厳しい地形の中を爆走し、山中に入る。この景色を楽しむのもよい。

高速走行、トンネルの多さ、さらに夕方のため写真はなかなか撮れなかったが、大歩危・小歩危の車窓も肉眼では楽しめた。

遠くに池田高校の校舎を見た後で、阿波池田に到着。高知県内は高知以外乗って来る客はほとんどいなかったが、ここからそこそこの乗車があった。

佃の先で吉野川を渡ると暗くなり、かすかに残る明るさを頼りに外の景色を見る。いつしか香川県に入り、琴平、善通寺、多度津を経て宇多津に到着。

後は瀬戸大橋を渡り、本州に戻った。18時47分、岡山着。そのまま19時08分発の「さくら569号」に乗り継ぎ、高速バスより先に広島に到着。

・・・1日で宍喰から室戸岬を回り、高知を経て広島に戻るというのも贅沢な移動だった。ここまでの行程の中で、八十八ヶ所の思い出をたどる形になったこともあり、また四国をじっくり回ってみたいという気持ちが起こったように思う。四国八十八ヶ所の2巡目を行うのか、はたまた別の何かをめぐるのか・・・?

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