高野山の麓から和歌山に行くのに一度大阪に戻る・・・特急「りんかん」で天下茶屋まで出ると、ちょうど5分後に今度は特急「サザン」がやってくるというダイヤ。そうなると究極の特急乗継ということで、ホームの券売機で指定席券を買い求める。
やってきたのは「サザン」のプレミアム車両。シートもいいし、快適な空間を楽しむことができる。「サザン」には料金不要の自由席もあるのだが、ゆったりと移動できることも含めて、反射的に指定席を利用してしまう。ちょうど昼食時間帯だが、食事は到着してから、和歌山だからラーメンでも食べるとするか。前回和歌山市駅が目的地だった時は、その後大阪まで戻らなければならなかったために和歌山城の天守閣を仰ぎ見るだけで終わったし。
途中で学生時代の友人たちの忘年会の打ち合わせをメールでやったり、晴天に広がる大阪湾を見たりするうちに孝子峠を越える。
和歌山市に到着。まずは和歌山港への時間を調べる。これまで和歌山港駅は、朝の徳島行きフェリーに乗る、あるいは夕方に徳島からのフェリーで戻ってきた時に利用したことがあるが、さほど本数を意識したことはなかった。ただこの日に改めて時刻表をチェックすると、1日の運転本数は平日で8本、休日で7本しかない。これらの時間は徳島行きのフェリーに合わせたものである。たまたま、和歌山市に到着した20分後の13時05分発というのがあるからよかったが、中途半端な時間に到着したらどうしようかと思った。その時はバスで行くのだろうが。
そういうことなら食事は後回しで、まずは和歌山港まで電車で行こう。2両編成、南海の支線で見かける2扉車両の和歌山港行きに乗る。車内はガラガラだが、旅行用のキャリーバッグを持った人もおり、これらの人はこの後フェリーに乗るのだなと思う。
単線の線路をガタゴトと走る。1駅数分であるが、かつては途中にも駅があったそうである。材木を積み上げていたり、花王の大きな工場が広がるのが見えると和歌山港に到着である。
1日10本にも満たない列車がやってくる駅。それだけでもローカルムード満載である。それでも改札では女性の係員がいて、フェリー乗り継ぎの乗客への案内を行っている。私もフェリーにつながる連絡通路を歩く。
和歌山港といえば「水曜どうでしょう」の「サイコロの旅」の2回目で、時間内に札幌に戻れずエンディングとなったところである。まあ別に聖地というわけではないが、今の私、「関西私鉄」の趣旨から外れるが、この次の選択肢に「フェリーで徳島に渡る」というのを入れようかと思った。
まあ、徳島行きはまたの機会にするとして、和歌山港という南海だけでなく「スルッとKANSAI」の南の終着駅から折り返しとなる行き先を決める。サイコロは、徳島行きフェリーを見ながら・・・
1.宇治(京阪宇治線)・・・また平安風情に浸ることができるか。
2.打出(阪神本線)・・・芦屋の手前だったか。
3.畝傍御陵前(近鉄橿原線)・・・こちらは大和風情か。
4.梅田(阪急、阪神)・・・関西一のターミナルにぴしゃり。
5.魚崎(阪神本線)・・・和歌山から神戸。
6.山陽魚住(山陽電車)・・・これまた、海を渡ったほうが近いところ。
ここから宇治とか魚住ならまたハードな移動となるなと思いつつ、徳島行きフェリーを見ながらのサイコロは・・・・「2」。この日は3回連続での「2」である。
さて、和歌山港から出るには次なる和歌山港着の列車が折り返しとなる(たまたま、13時台は各駅停車が2本ある)のでそれで戻ればいいのだが、食事もまだだし、市内を経由しながらどこかでというのもある。この企画では「経路は自由だが、乗り換え以外の途中下車は認めない」というのがあるが、一度バスで出れば、和歌山市駅付近で行動を取ることができる。
ちょうどバスがやって来たので乗り込む。途中、和歌山城の下も通りながら和歌山市駅に戻る。駅の近くでラーメンでもと思ったが・・・あいにくとこれという店が見つからず、帰りも再び特急「サザン」の指定席に乗ることにして、売店で何がしかを購入して持ち込む。少しでも先の駅へ、ということで・・・・。