まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

交流戦「中途半端に」削減

2014年08月11日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
パ・リーグも、もう少しファン重視の骨のある方々がいらっしゃるのかと思ったが・・・。

何だか記事だけ見ると、あっさりとセ・リーグに寄りきられた感じがする。全廃になるよりはましかと思ったのかもしれないが、今回の措置については、セ・リーグのごり押しよりもパ・リーグの不甲斐なさに腹が立つ。

ファンというか、世論は最低でも現状維持というのが多くの意見ではないかと思う。まあその声を汲み取らないNPBはいったい誰の方を向いて商売しているのかと言いたいが、せめてパ・リーグもファンの後押しやここ最近のビジネス成功実績を盾に、もう少し何かあってもよかったのでは。

6カード3試合で、隔年でホームとビジターを入れ替えるって・・・・そもそもの発端となった、「セ・リーグがパ・リーグにボコられる」・・・もとい、「日程が空く」「移動が大変」を克服し、かつCSを与える最大の解決策なんだろうか。あ、CSはクライマックスシリーズではなく、カスタマーズ・サティスファクション・・・顧客満足やね。

まあ決まったものは仕方ないので、年中行事の広島遠征も隔年行事か・・・。でもまあ、観に行く人はどんな条件でも贔屓チームについていくし、もとからさほど熱心でない大多数の方は、それなりに楽しむしかないのかな。「オリ姫」とか呼ばれてのぼせ上がっている、「○○選手LOVE」などと言っているファンの方々にとっては、別にどっち向いていても関係ないことでしょうがね。相手がどこであれ、愛しの○○様を見られればいいんですから。今回の措置は、そういう方々のニーズを汲み取られたんでしょうね・・・。

隔年でのホーム形式が一巡したら、これは本気で検証してくださいな。これでよかったのか悪かったのか。それでマイナスなら、また試合増やしましょうや。CS向上にはPDCA(パシフィック、どやさ。セントラル、あかん)が欠かせません。きょうび、新入社員でも習うこと・・・。


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台風襲来

2014年08月10日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

週末にやってきた台風11号。今回は高知から赤穂を通り、日本海へ抜けるというコースで、四国、瀬戸内、関西、三重あたりが暴風雨に見舞われた。関西でも朝から暴風雨のほかに土砂災害の警報が出ていたし、三重にいたっては特別警報が発令されていた。

こういう日だから当然「サイコロの旅」などできるわけもなく(元からこの日は予定に入れてなかったのだが)、外出せずに休養ということで朝からテレビやネットで台風情報を見る。鉄道の運休や道路の通行止めの字幕と路線図を確認したり、混乱する駅や空港の中継を見たり。

台風襲来ではあるが、高校野球の順延は当然として、プロ野球は楽天対オリックスのみが中止になったのは意外であった。台風の進路となった関西では、たまたま阪神と広島が大正ドームで試合していたし、普通に大勢の観客が訪れていたのを見ると、屋根つき球場の力を感じる。まあ、屋根つき球場でも観客が行けなければ中止になるのだが、大阪市交通局や阪神、環状線が動いていたのは幸いである。

これは日程の巡り合わせなのだが、仙台の3連戦が3試合とも中止になり、その間に福岡ではソフトバンクが3連勝して、何もしていないのにゲーム差が最大の4.5か・・・。えらい、遠くなってしまったものだ。まあ、野球選手が滅多に取れない夏休みを取れたと思うしかない。その分、来週の直接対決には3本柱・・・とは言わずに調子のいい投手をぶつけてほしい。やはりここで3つとも取らないと、優勝は厳しいかな・・・。

台風一過、気を取り直してがんばりましょう・・・。

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関西私鉄サイコロしりとりの旅2014夏・2-3

2014年08月09日 | 鉄道企画もの

1927年に開業した坂本ケーブル。坂本駅、延暦寺駅ともに当時の姿を残している。ケーブルカーの運行は30分に一本で、出発の5分前から改札が始まる。「ほうらい丘、もたて山でお降りの方は予め係員にお申し出ください」というアナウンスがある。このケーブルカーには2つの中間駅があり、関西私鉄では数少ない「秘境駅」にもランクされている。これらの中間駅もこの企画での訪問対象となっており、果たして訪れることはあるのかなと思う。

Dscn8403全長2025m、標高差484mを11分で結ぶのは「福」号。もう1台「縁」号というのがあり、車体にはそれぞれの文字が天台座主の揮毫により書かれている。後ろ向きに着席し、引っ張り上げられる形で出発。坂本は蒸し暑かったが、ケーブルカーの窓が開いておりじわじわと風が入ってくる。

Dscn8412時折動物の木彫り人形が沿線に見られ、木立の中、高度を上げていく。眼下に琵琶湖の眺めも広がる。

Dscn8406一つ目の中間駅であるほうらい丘を通過する。坂本ケーブルの建設中に発掘された石仏をこの地に集めて安置したとか。その石仏とは織田信長の比叡山焼き討ちで亡くなった人たちの霊を慰めるものというが、駅のすぐ横に洞窟があり、こういう駅で一人放り出されても、あまり居心地のよくなさそうな感じである。

Dscn8415ケーブルカーは途中で「縁」号と交換し、トンネルも抜ける。さすがにトンネルの中は冷んやりとしてよろしい。

もう一つの中間駅であるもたて山も通過。ここから歩いて10分ほどで紀貫之の墓へ行くことができる。紀貫之はもたて山から見る琵琶湖の風景を愛し、この地に葬るよう願っていたとか。やはり貴族ともなるとやることがなかなか贅沢である。

Dscn842111分の時間があっという間に過ぎ、延暦寺駅に到着。黄色に近いクリーム色の駅舎は登録有形文化財である。改札口、待合室もレトロな雰囲気が漂う。階段を上がった2階は元々貴賓室だったそうだが、現在はホールとして開放されており、比叡山や坂本の四季の風景写真が飾られていた。

Dscn8422このテラスが展望台であり、やや霞んではいたが大津の街並みから琵琶湖大橋までを見渡すことができる。ここまで来ると下界に比べて少し涼しさを感じる。

さて、ここまで来たのだから駅前散策は延暦寺である。東塔、西塔、横川と3つのエリアがあるが、それらを全て回ると一日仕事になるので、今回は最も近い東塔地区を訪れる。読みは「とうどう」である。ちょうど延暦寺発祥の地であり、本堂にあたる根本中堂があるのが東塔地区なのでちょうどよい。ケーブル駅から歩いて10分ほどで、木立の中を歩く。

延暦寺に来るのも子どもの時以来である。鉄道メインであちこち出かけている割には、メジャーな観光地(延暦寺を観光地と言えば怒られるだろうが)にはあまり行っていない。人ごみがあまり好きでなかったり、やはり私の性格的にどこかマイナーなものを好むところがあるのだろう。この企画でもいろいろな駅を回り、それぞれの駅の周囲でポイントを見つけてようとしているが、なかなか有名なところは出てこない。

Dscn8427ともかくもお参りをしよう。境内には「一隅を照らす」という言葉が目立つ。比叡山を開いた最澄の言葉である。この言葉で思い出したのは、私の中学校の担任のM先生。名前で検索していったら、府内のとある中学校の校長をされていた。広島のとある島の出身で、もちろんカープファンだし、「ワシは教師になる前は寺に入っていた(本当か嘘か)」という経歴を持つ社会科の先生だったが、卒業アルバムに「照一隅」という言葉を寄せていた。

Dscn8429その「一隅を照らす」というのは、社会の片隅を照らす、社会の片隅で頑張っている人たちに感謝や思いやりの心を持つ(光を照らす)ということだと思っていた。

ところが、根本中堂まで来て、最澄が書いた「山家学生式」の冒頭部分が刻まれた石碑を見て、本当の意味は違うものだと知らされた。「一隅」というのは自分の置かれた場所とでもいうもので、「一隅を照らす」とは、一人ひとりが自分の与えられた持ち場で、世のため人のため輝けるように全力を尽くすこと。そのことで社会全体が幸福になるということだが・・・。中学校を卒業して長い月日が経っているというのに、ずっとその間誤解していたことになる。アカン奴やなあと苦笑する。

Dscn8430まあここで改めて最澄の教え、M先生の教えに触れたということで、気持ちを新たに根本中堂にお参りする。現在の建物は江戸初期に再建されたもので、中に入ると灯りも抑えられ、荘厳な感じを漂わせる。今は夏の日中だからまだ弛緩した感じだが、冬の早朝などにこの堂宇に入ると、言われなくても背筋が伸びることだろう。

本尊は薬師如来だが、内陣の土間が低いために参拝者と同じ高さにある。仏も人もひとつという教えを表していると、堂内でお札などを扱っていた僧侶が参拝客に解説をしている。その本尊前の「不滅の法灯」は、創建以来1200年の間一度も絶えることなく灯り続けているという。まあ、延暦寺そのものが織田信長の焼き討ちを含めた戦乱で何度も消失しているのだから、科学的に同じ日がずっと灯り続けていることはあり得ない。ただそう考えるのは野暮なことで、仏の教えは絶えることなく受け継がれているという意味を表しているということでいいだろう。オリンピックの聖火も同じようなものだ。

Dscn8437Dscn8438この後は境内のいくつかの堂宇を回り、大鐘もついたところでそろそろ延暦寺を後にする。西塔、横川エリアもまた訪れることがあるだろう。再び根本中堂の前に戻り、こちらで次のサイコロである(なんちゅう不謹慎な・・・)。

延暦寺の「じ」(または「し」)で始まるのは、

1.七道(南海本線)・・・堺の入口の駅。 

2.島ノ関(京阪石山坂本線)・・・浜大津の次の駅、滋賀県庁が近かったかな。

3.下新庄(阪急千里線)・・・大阪市内に戻る。

4.近鉄下田(近鉄大阪線)・・・久しぶりの奈良県。

5.尺土(近鉄南大阪線)・・・吉野特急も停車する。

6.修学院(叡山電車)・・・修学院離宮の見学は事前予約がいるはず。

展開とすれば、坂本ケーブルで折り返してそのまま坂本から南下した島ノ関か、あるいは比叡山を西に越えて八瀬遊園から叡山電車に乗る修学院がいいかな。いっそのこと奈良県まで南下するのもよいか。そこで出たのは・・・「3」。

う~ん、この中では最も地味なところかもしれない。早く次の駅を探すことになるかな。

坂本ケーブルに再び乗車する。今度は急坂を前向きに下るので結構スリルがある。「ほうらい丘駅で下車がありますので、しばらく停車します」と放送があり、線路の途中で停まる。ケーブルカーの特性上、上りと下りで均衡にならなければならないため、相手が停車している間はこちらも停車する。それにしても、ほうらい丘のようなところで下車があるものだ。

ゴトゴトと下りて行くと、ほうらい丘では一人の男性がホームを掃いていた。そのために下車したというところだろう。30分清掃して、次の便で今度はもたて山まで来るのかもしれない。

ケーブル坂本に到着。坂本駅までの連絡バスが出ているとの案内があり、江若交通の社名が書かれたバス停に向かう。するとそこは「スルッとKANSAIは使用できません」とある。あらあら。交通手段として「スルッとKANSAI3day」が使用できるもの以外は認めていないのがこの企画だけに、また駅まで歩くことにする。今度は坂本駅まで下りだから足が進む。結局バスよりも若干早く到着した。

来た道を浜大津、三条と乗り換える。次の下新庄は阪急千里線であるが、これまで何回か行った祗園四条~河原町への徒歩連絡にするか、三条から大阪市内の北浜まで特急に乗り、地下鉄堺筋線から阪急千里線に出るか。三条からやってきたのが1-2列式の3000系で、1人席に座ることができたので、結局休みがてら北浜まで向かうことにする。どうもこの企画、大阪~京都へは京阪、大阪~神戸は阪神というのが定番である。

これは想定外だったが、京阪の地下区間から地上に顔を出すと、これまで何とか持っていた天気も崩れ、結構な雨になっていた。四条大橋を傘を差して渡らなければならないところだった。

雨のまま北浜に到着。乗り換えたのはちょうど北千里行きであった。阪急経由なら河原町、淡路と2回乗り換えのところ、1回で済んだのもよかった。

Dscn8452高架工事の進む淡路駅を過ぎ、下新庄に到着。学生時代は通学路として通過していた駅だが下車するのは初めて。ただ、駅前は住宅地で特にめぼしいものはなかったように思う。

Dscn8453淡路に続き下新庄も高架工事が着工されており、2008年から工事を始めて高架駅の完成が2018年、周辺の整備も含めた工事完了は2020年の予定というから息が長い。2014年8月の駅の周りは、そんなに工事が進んでいるようには見えないのだが、そこはあと4年もあればできることなのだろう。そう言えば駅のすぐ南を新幹線が走っているのだが、その高架橋をさらにまたぐのだからかなりの高さになるだろう。新幹線を見下ろす駅というのもそうあるものではない。

雨も降ってきたし、そろそろ夕方近くのためこの夏2回目も繰り越しとする。下新庄の「う」で始まるのは・・・

1.梅屋敷(生駒ケーブル)・・・比叡山の次は生駒山か。

2.魚崎(阪神本線)・・・灘五郷の玄関駅。

3.浮孔(近鉄南大阪線)・・・こちらも、何かめぼしいものはあったか。

4.太秦広隆寺(京福嵐山線)・・・「暴れん坊将軍」のテーマ曲が耳に残る。

5.宇多野(京福北野線)・・・洛西の風情あるところ。

6.畝傍御陵前(近鉄橿原線)・・・古代のロマンを感じる。

ケーブルあり、路面電車ありとバラエティに富んでいるが、そろそろ「う」で始まる駅のネタも少なくなってきている。果たして・・・出たのは「5」。宇多野である。

また京都市内ということを考えればこれから行ってもいいのだが、まあ、天気の良い時に訪れることにしよう。

この日は大坂の鬼門、都の鬼門それぞれに建立された寺社を訪れることになった。果たして、魔物除け、厄払いになったことだろうか・・・・?

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関西私鉄サイコロしりとりの旅2014夏・2-2

2014年08月07日 | 鉄道企画もの

牧野を後にして同じ京阪本線の野江に向かう。周りには高層マンションと昔ながらの長屋風の建物が入り乱れている。京橋をはじめとした市内中心部への通勤には便利そうだ。

Dscn8389 また、京橋寄りのところでは城東貨物線がオーバークロスする。現在、JRのおおさか東線を新大阪まで延伸する計画があり、実現の折にはこの地点に新駅を設置して、乗り換えの利便性を図るとか。

時刻は9時を回ったところで、線路際にある公園でのサイコロ(何回も言いますが、この企画は本物のサイコロは振らず、携帯のアプリを操作してますので・・・はたから見て怪しい奴と思われないように)。

1、2、3.ケーブル延暦寺(坂本ケーブル)・・・出るか初のケーブル駅。ちなみに、ケーブルは社名と判定してしりとりの文字には含めない。

4、5、6.恵我ノ荘(近鉄南大阪線)・・・早くも帰宅モード。

もう、「え」で始まる駅もこの2つ。朝の時間なれば、延暦寺に行っておきたい。ケーブル乗車も含めてこの日のメインイベントになりそうだ。

そして出たのは・・・「3」。おっ、来ましたね。

本来なら野江から枚方方面に移動するところ、乗り放題きっぷの利点を生かして、一駅京橋まで出て、そこから特急に乗る。そのほうが座れる確率が高いと踏んだ。果たして、無事に空席を確保し、三条までゆったりと移動する。

Dscn8391 比叡山には叡山電車とバス乗り継ぎでも行けるが、あくまで目的地は坂本ケーブルの延暦寺駅である。坂本ケーブルも京都、大阪への最速の手段としてアピールしている。まずは三条から京津線で浜大津に出る。

Dscn8393 Dscn8450 浜大津からは坂本行きに乗り継ぐが、やってきたのは各私鉄の「鉄道むすめ」のイラストがあしらわれた車両である。最近、この手のキャラクターがあちこちに登場しているが、いったい誰をターゲットにしているのかと思う。個人的に二次元オタクは嫌いなのだが(こう書くとまたハレーションが起きるだろうし、「お前、人のこと言えるのか」という人もいるかもしれない)、それと鉄道を結びつけるとは、余計に一部マニアを喜ばせる一方で、余計に一般大衆に嫌悪感を与えると思う。

石山坂本線は車両にイラストをあしらうのが好きな路線のようで、すれ違う車両も何かアニメとのコラボのようである。まああまり目くじらを立てるのもどうかと思うので車窓に集中する。

坂本に到着。ケーブル坂本までは坂を上って10分ほど歩くことになる。道中で穴太積みの石垣の街並みを見ることになるし、ケーブル駅の麓には日吉神社もある。ただこれらを見物しだすと、目的地が坂本ということになってしまうので歩く途中で眺める程度にしておく。本当にサイコロの目で坂本に来た時にネタがなくなってしまう・・・。

Dscn8400 それでも時間がちょうど昼食時、京橋から2時間近くかかったこともあって山に上がる前に腹ごしらえをする。坂本駅の近くに美味いそば屋があったのを憶えており、そちらに向かう。建物も国の登録文化財になっている「鶴喜そば」。店は300年以上の歴史を持つということで、「そばは一番、電話は二番、店は角から三軒目」というのがキャッチコピーである。宮内庁御用達という歴史もある。

Dscn8399 ちょうど席が空いていて通される。カウンター代わりの2人がけの席である。ただこの後すぐに満席となったから人気のほどがうかがえる。ざるそばをいただく。そばというのもなかなか評価の難しい食べ物で、普段駅や街中のスタンドで、そばというよりは「そばの味がする小麦粉の麺」を食べている身からすれば、純粋なそばというのは案外物足りないものかもしれない。でも香りはそれなりにするし、後のそば湯もしっかりといただける。ここまで来ると本物のそばなのかなあというところである。

お腹もできてケーブルの坂本まで歩く。この坂本ケーブルに乗るのは初めてである。片道860円の区間であるが、「スルッとKANSAI3dayチケット」では乗り放題の区間に含まれる。この区間を往復するだけでも、5200円のチケット、1回あたり1700円あまりの乗車分の元が取れてしまう。チケットが安いのか、ケーブルの運賃が高いのか。

Dscn8402 ただこの後、「ケーブルもこの料金ならやむを得ない。そこをスルッと行けるのがチケットのありがたさやな」と感じることになる・・・・。

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関西私鉄サイコロしりとりの旅2014夏・2-1

2014年08月06日 | 鉄道企画もの

今日の大阪は朝から晴天で暑かったのだが、四国では相変わらずの大雨。普通天気は西から東へと移るものだが、こうして雨雲が居座るというのはどういうものかと思う。何もかもが極端な方向に走る最近の世相を表しているのではないだろうか。

さて、大正ドームでの「夏の陣」の観戦を結局あきらめてのサイコロしりとり。(本当はある方と行こうという話をしていたのだが、仕事のご都合で流れてしまった。一人観戦でもよかったのだが、まあええかという感じで私も取りやめた。結果はご覧の通りで気分的にはまあまあというところだが・・・)

前回は江井ヶ島の「ま」で終わり、次の始まりは京阪本線の牧野。枚方市から2駅京都方面寄りである。「ま」で始まる駅にはこれまで行くことが多く、いずれはこの牧野にも降り立つことは想定していた。ただ前の記事で「あまり気乗りがしない」というようなことを書いたのにはある理由がある。それは後で書くとして。

Dscn8379 京阪の淀屋橋から準急に乗る。この後に出る特急に乗ってもよいのだが、枚方市から先はやはり同じ準急に乗り換えることになる。ならば始発から座って行こうということで、ロングシートながらゆったりとした時間を過ごす。天気は雨模様の予報。朝のうちはまだ降っていないがムシムシとする。冷房の風を受けながら、列車に揺られて読みさしの本に目を落とすのもいいものである。

Dscn8380 牧野に到着。典型的なベッドタウンという感じの駅である。周辺の施設としては関西医科大学とか大阪歯科大学のキャンパスなどが挙げられるが、大学のキャンパスまで行ってどうするというものではない。改札の外にあった周辺地図で、歩いて5分くらいのところに牧野公園というのがあるようで、とりあえずそこに行くことにする。

Dscn8382 こちらの公園では前日に夏祭りが行われたようで、地元の人たちが櫓を撤去したり、清掃を行っていた。園内のあちらこちらにビールの紙コップやたこ焼きの皿などが散乱している。祭りの時はゴミ箱も用意されていただろうが、やはり一部の心無い人や、酔っ払いとなるとゴミをその辺に撒き散らしてしまう。宴の後、日曜朝独特の気だるさを見たように思う。ご苦労さまである。

Dscn8381 そんな公園の中央には何やら墓石のような、塚のようなスペースがある。回り込むと新しい感じの石碑があり、「伝 阿弖流為 母禮之塚」とある。アテルイとモレ。彼らは平安初期、坂上田村麻呂の蝦夷征伐の折り、蝦夷の首長と副将として戦ったが、結局降伏した。田村麻呂は2人を連れて都に凱旋したが、2人の武人としての人格に感心して朝廷に助命を嘆願する。しかし聞き入れられず、2人は河内で処刑された。処刑の場所にはいくつかの説があるようだが、有力なのがこの牧野の地であったという。石碑建立の協賛者には枚方市の関係者のほか、阿弖流為の故郷である岩手県は奥州市の名前も連なっていた。1200年以上も前の出来事であるが、大阪と岩手との意外なつながりである。

私が日本史で習った頃は、どうしても蝦夷というのが未開の部族で、それを征服する京の朝廷軍こそが正義であるというニュアンスであったのだが(後々、武家政治の幕府の最高位が「征夷大将軍」ということにも現れる)、近年のさまざまな研究では蝦夷側から見た歴史というのも語られるようになり、高橋克彦氏のような「東北史観」とも言える歴史小説もいろいろと発表されている。中でも、政治の非情な面になって坂上田村麻呂と阿弖流為、母禮の武人同士の友情というのもあっていいだろう。

ただ、処刑の場所がこの地というのはどういう理由があったのだろうか。都の人たちに見せしめとするのならそれこそ京の近くでもいいように思う。ネットで検索するに、「故郷である東北の地に似た風景が広がっているから」という説もあったのだが、果たしてどうなのだろうか。前夜に行われた夏祭りは、蝦夷の武将にも慰みになったことだろう。

Dscn8384 この塚に隣接して神社がある。「河州一の宮」ということで「片埜神社」とある。一の宮か・・・あれ?河内の一の宮は枚岡神社ではなかっただろうか。そもそもはその名の通り交野地方の鎮守の神様として信仰を集めていたのだが、これを修築したのが豊臣秀吉・秀頼親子である。ちょうど大阪から見た鬼門、北東の方面を守るという意味合いがあったそうだ。一の宮というのは、いわゆる旧国名ごとに定められた一の宮ではなく、「交野の」一の宮として昔から呼ばれていたものが残っているものだとか。

Dscn8385 このため、社殿も昔ながらのものというよりは桃山時代の様式を取り入れており、現在に受け継がれているとして重要文化財に指定されている。

片埜神社という由緒ある神社もなかなか風情があるが、私には阿弖流為のほうが意外な発見ということで一つためになった。やはりいろいろな駅に訪れてみるものである。

で、通常ならばここで次の駅のサイコロ・・・となるのだが、今回はそれは省略。それが当初気乗りがしなかった理由である。この次は、同じ京阪本線の野江である。「の」で始まる駅がそもそも「野田(阪神本線)」と「野江」しかなく、野田は以前に出ていたため、自動的に野江に行くことになるのだ。野田阪神や野江内代があるやないかと言う方もいらっしゃるかもしれないが、この企画では市営地下鉄は訪問駅から除外しているため対象外である。さらにその次の「え」も、選択肢がかなり限られている。だから先のルートがある程度読めてしまうのだ。

Dscn8387 先ほど通って来た駅だし、そのまま淡々と戻ることにする。よかったのはやって来た準急が転換クロスシート車で、ゆったりしたシートに腰かけてまずは守口市まで出る。そこで各駅停車に乗り換えて大阪市内に戻り、駅間距離の極端に短い区間を走る。中でも最も短い土居、滝井の両駅も今回の企画で訪れた。ここで、野江に降り立つ・・・。

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何だか、このままズルズルと行ってしまうのか・・・?

2014年08月03日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

8月最初の週末は「Bs夏の陣」。従来の慣習でつい「大坂夏の陣」と呼んでしまうのだが、今年は神戸でもこの企画をやったことだし、限定ユニフォームも今までの赤色系とは異なり、水色というか、薄いブルーというのか、そういう色になったことでイメージを変えようというところか。

・・・7月の時も疲労があったので試合前にユニフォームだけもらってドームを後にしたり、8月のロッテ戦も仕事~病院での検査~そして3戦目は「サイコロの旅」ということで一戦も観戦しなかった。そんな私が言うことではないが、このイベント6試合の戦績は1勝5敗でしたっけか・・・??

別にイベントのせいというわけではないが、「大坂夏の陣」は、史実では大阪方が敗けているのである。初年度から「歴史は繰り返す」を地で行っており、このシリーズで勝ったのはどのくらいか。ファン諸兄もいろんなところで書いているが、別に無理にこの企画を続けなくてもよいのではと思う。過去にやった企画も、評判が悪ければ1年や2年でやめているのだし。

先の西武戦は松葉、吉田一、東明と、これからの先発陣を支える投手たちがそれなりに頑張ったが、表3本柱で臨んだロッテ戦が西、金子、ディクソンと今一つだったのは・・・。特にディクソンは私が個人的に「彼が勝ち越すか、負け越すかで優勝の行方が決まる」と過去にも書いただけに気になるのだが、中盤に突然崩れてしまったようである。いや、試合を観ずに「敵前逃亡」(ブログの上位常連に出ている、バファローズ原理主義の皆さんはそう思うのだろう)した者が何もいう資格はありませんが。

「貴様のような奴がおるからアカンのや」。背景はそういうことでしょう。毎試合現地観戦しているからと言って何が偉いのか知りませんが、こういうところは旧日本陸軍と同じですな。誰とは言わんが、そこのあなた。

これでソフトバンクとは2.5ゲーム差。今月中旬に直接対決があるが、その時はどうなっているのか。そこで一気に追いつくか、終戦となるか。本来なら大正ドームに3試合ともかけつけるべきでしょうが、その時期は私にとって貴重な鉄道紀行の場で、行きたいのはヤマヤマだが(と言っている時点で応援の資格なし、と言われるんでしょうな・・・哄笑)。

やはり、小細工なしで「さらに、ひとつになろう」で押すのが一番ではないのかな?

今季はこれまでになかった「Bs Spirits」の一体感というのが大きな後押しにもなっているわけだし・・・。

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関西私鉄サイコロしりとりの旅2014夏・1-3

2014年08月02日 | 鉄道企画もの

京都府の南部~和歌山~そして明石と、関西をまたにかけて移動するこの企画。「スルッとKANSAI3dayチケット」の価格は5200円であるが、この分だと1日の移動だけで元を取ってしまうのではないかというくらいである。それだけこのチケットはお得だし、対象エリアの広さをも感じる。和歌山大学前から山陽電車の江井ヶ島に向かうが、今回阪神梅田経由で行った場合、通常運賃は2110円もする。

阪神梅田まで出たのは、山陽電車への直通特急に始発から乗るためである。先日、近鉄・阪神・山陽横断ツアーなるものに参加したのだが、その時は阪神のロングシート車両。車内をうろついたり写真を撮ったりするのには適していたが、やはり転換クロスシートの特急車両が山陽電車らしいなと思った。「軍師官兵衛」ラッピング車両は無理としても、明石までいくのだからそういうのに乗ってみたい。

Dscn8366 と思って梅田のホームで待ち構えていると、やってきたのは・・・阪神のロングシート。急ぐわけではないので1本見送ってもいいのだが、座れるのに1本見送ることもないかなと思い、そちらに乗車。阪神区間、神戸の地下区間、そして須磨の海に明石海峡大橋と、シート越しに車窓を見る。

Dscn8367 Dscn8368 明石で各駅停車に乗車して江井ヶ島に到着。対面式ホーム2面に平屋の駅舎がある。これまで山陽電車のいくつかの駅に降りているが、いわゆる無人駅というのが多い。自動改札もあるしICカードなどで対応できるからさほど支障はないのだろうが。まあ、私が通勤で利用する阪神の某駅も朝と夜は駅員がいない(大阪市内の駅なのに・・・)から、そんなものかもしれない。

Dscn8369 例によって駅近辺のどこかに行くことにする。いつも次の駅に向かう途中でウィキペディアで駅の検索を行うのだが、江井ヶ島について特に目を引く記述はなかった。ただ駅前に「ふるさとの道あんない」というイラスト看板がある。「江井島港」というのがある。どのくらい距離があるのかイラスト図なのでわかりにくいが、海でも見えるかとそちらに向かうことにする。その時は気づかなかったが、日本史で習うところの「明石原人」というのは、この辺りで発掘されたことによる。

古い民家も並ぶ静かな一角を歩く。7~8分もすると前方に水平線が見えた。案外近い。

Dscn8372 するとどうだろう、小ぶりではあるが海水浴場が広がっている。もっとも、海の家や監視員もいる入場料を取るような公的海水浴場ではなく、利用する人が自己責任で勝手に泳いで楽しんでいるところである。子ども会だろうか、スイカ割りを楽しむ子どもたちもいる。男の子が見事にスイカを真っ二つに割り、歓声が上がる。

Dscn8373 江井ヶ島の由来が書かれた石碑があったのでそれを読む。それによれば、かつてこの一帯は「嶋」と呼ばれており、奈良時代の行基によって港が開かれたという。行基が海上安全の祈祷をしていると、畳2枚ほどのある大きなエイが入ってきた。人々はエイを追い払おうとするが逃げない。そこで行基がエイに酒を飲ませてやると、エイは満足して沖に去った。そこから、「エイが向かってくる嶋」ということで、「江井ヶ島」となったとか。江井というのは当て字だろう。

また石碑では別の説として、この辺りは昔から「西灘の寺水」と呼ばれる良い水が出ることから、「ええ水が出る井戸のある嶋」ということで「江井ヶ島」となったとしている。うーん、行基伝説に水の伝説。行基は確かに摂津から播磨にかけての港の整備に力を尽くしたから、それにあやかるのはありかな。ただ、「ええ水」を地名にするということのはちょっと無理があるだろう。これは後付で、「江井ヶ島の水はええで」というPR用ではないか。

こちらの水がええのは確かなようである。今回は気づかなかったが、このブログでもたびたび登場する「実年齢+3歳」という酒歴を持つ鈍な支障さんによれば、江井ヶ島には「江井ヶ嶋酒造」という酒蔵があり、「神鷹」という清酒や「福寿天泉」という麦焼酎などを扱っているとか。知っていたら、エイヒレを肴に神鷹のワンカップ(を出しているのか知らないが)・・・もありかな?

Dscn8377 その海岸を見下ろすのが住吉神社。海の神らしいところである。社殿から鳥居越しに海を見るのもいい眺めである。もっとも、お賽銭は社殿の扉の脇に小窓があり、「ここから入れてください」というもので・・・。今後の交通安全を祈願する。

サイコロの目が出た時は「何と中途半端な」と思ったが、訪れてみると歴史あり、地元の人たちが楽しんでいる海水浴場、きれいな海を見ることもできた。普段は特急で通過してしまうところだが、自分の見聞が一つ増える面白さがある。

で、次のサイコロだが、江井ヶ島の「ま」となるといよいよ選択肢が少なくなってきた。

1、2、3.松ノ馬場(京阪石山坂本線)・・・京都~和歌山~明石ときて今度は大津!

4、5、6.牧野(京阪本線)・・・こちらも普段は通過駅。

ゲームとすればここで松ノ馬場が出た方が面白いのだが、時間も夕方近くなり、さすがに移動で疲れたので、この日は3駅しか訪れていないが繰り越しにする。さて、江井ヶ島の海岸でのサイコロは・・・またしても「4」。次は牧野から再開である。実はあまりよろしくない展開なのだが、その理由は次回のお出かけにて・・・・。

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関西私鉄サイコロしりとりの旅2014夏・1-2

2014年08月02日 | 鉄道企画もの

「カード1枚、夏三日」のスルッとKANSAI3dayチケットで回る関西私鉄のサイコロしりとりの旅。この前は「わ」で始まるということで、ゴールの期待もあったのだが、そこで出たのは「和歌山大学前」・・・。「わ」で始まる和歌山市、和歌山港はこれまで訪れており、まさかとは思ったがそこに和歌山大学前が続く・・・。

近鉄京都線の山田川からはどう行くか。まずは各駅停車で大和西大寺に出て、神戸三宮行きの快速急行に乗り継ぐ。大和西大寺、あるいは周辺の駅から難波、あるいはもっと遠出して三宮に行く人は結構いるのだろうが、まさか和歌山・・・しかも中心駅より手前に行くという人は何人いるのだろうか。

大和西大寺で立ち客も出る満席となったので、ここからは移動と割り切って持参の文庫本など読む。時折チラリと顔を上げて、大阪の高層ビル群を眺める。

Dscn8355 大阪難波に到着。ここから地下コンコースを歩き、南海のなんば駅に到着する。ほぼ和歌山市までということで特急サザンの座席指定に座ってもいいのだが、あいにく出発したばかり。次の区間急行和歌山市行に乗車する。車内放送で「本日この列車は和歌山市まで運転します」と入る。「本日」というところが気になる。

この企画でもう何回、南海のこの区間にも乗ったことか。和歌山大学前までの時間を携帯で確認すると、泉佐野から各駅に停まることもあり1時間10分とある。海水浴に行くらしい子どもたちや高校生くらいのグループも目立つ。途中ウトウトするうちに箱作の海が見えてきた。その箱作でぞろぞろと下車がある。

Dscn8356 孝子峠を越えて、台地を切り開いたところで和歌山大学前に到着。ふじと台のニュータウン開発に合わせて2012年に開業した駅。

Dscn8362 南海本線では新今宮以来46年ぶりの新駅とある。それだけ長い間新しい駅ができなかったのは意外な感じで、それだけ早くから沿線開発が進んでいた(うがった見方をすれば硬直していた)ということか。国道26号線に面した、堂々としたレンガ造りの建物である。

Dscn8357 そして反対側に回ると、「これが駅舎か?」と思わせるくらいのおしゃれな感じ。駅舎自体が複合施設になっており、これからテナントを募集するスペースもある。

Dscn8359 先ほど「本日は区間急行は和歌山市まで運転します」という案内に触れたが、そうなったのはこちらの建物のため。今年3月に、この駅に直結する形でイオンモール和歌山が開業。利便性を図るために、昼間時間帯のみさき公園行の区間急行を土休日に限り和歌山市まで延長運転するというものである。「ふじと台」もまだまだこれから開発されるところだが、こうしたところに欠かせないのがイオンモールである。ここにいれば一日飽きることなく過ごせるだろう。

和歌山大学はそんなニュータウンを見たその向こうにある。キャンパスらしい建物がうっすらと見える。実は8月に入り、今後は仕事の関係でまたこの駅に降り立つことになるのだが、その時は思わなかったことである。(また和歌山まで来るのかよ)

せっかくなのでレストラン街にあるビュッフェ式の店で昼食として、次のサイコロとする。和歌山大学前の「え」も残り少なくなっており、

1、2.ケーブル延暦寺(比叡山坂本ケーブル)・・・和歌山から延暦寺!まさに「ひえ~」。

3、4.江井ヶ島(山陽電車)・・・これも和歌山から明石。大きく移動。

5、6.恵我ノ荘(近鉄南大阪線)・・・藤井寺の2つ手前。これが出たら本日は終了。

恵我ノ荘なら「帰宅途中の立ち寄り」ということでいいのだが、後の2つはここから何時間かかるのだろうか。ただ延暦寺となると、この企画で初めてケーブルに乗ることになるし、また世界遺産の延暦寺にも参詣できる。案外、長距離移動と観光を楽しむにはいいかもしれない。

Dscn8360 そこで出たのは・・・またしても「4」。江井ヶ島である。何とまあ、中途半端なサイコロ運だこと。ぼちぼち、行きますか・・・。

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