まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

GAYAGAYAさせて 梅田のドンファン②

2021-10-22 | 演劇
 藤ヶ谷くんがほっそりしてるからか、ダンスも軽やかで敏捷な感じ。印象的だったのは、酒場でフラメンコ?踊る時に観客に背を向けて、腰を左右にカクカクフリフリ。あれ、可愛くてエロかった!
 自暴自棄的に俺さまだったドン・ジュアンが、亡霊に導かれるままにヒロインのマリアと出会い、真実の愛を知って生まれ変わるのですが。何かすごい急展開で当惑。恋に落ちるの早っ!運命の恋って、そんなもんなの?まあ、それはいいとして、マリアがね~。かなり不思議ちゃんなんですよ。私の苦手なタイプ。人を殺した時の気分は?殺した時どんな顔してた?とか、ウフフラララ~♫なノリでグイグイ食いついてきて、さすがのドン・ジュアンもタジタジになりつつ、面白い娘だな、可愛いな、みたいな感じに。あーいうタイプに弱い男って多いことは知ってますが、ドン・ジュアンもだったのね。
 
 百戦錬磨の恋の狩人とは思えぬほど、すっかり骨抜きにされてマリアにZOKKON命by シブがき隊状態になってしまったドン・ジュアンが、まるで初恋に戸惑い悩む中学生みたいに切々と歌う“Aimer(エメ)”は、この舞台のハイライトのひとつでしょうか。キスマイの時のアイドルソングとは違う、ソロでの大熱唱はなかなか胸熱でした。キスマイで歌ってる藤ヶ谷くんとは別人のようでした。彼の歌が上手なのかそうでないのか私は判りませんが、恋する男の純真なときめき、熱い想いが伝わり聞く者の心に響いたことは確か。それがいちばん重要なのではないでしょうか。年末のFNS歌謡祭とかで、藤ヶ谷くんエメ歌ってくんないかな。
 
 ラブラブモードに突入したドン・ジュアンとマリアが、結ばれて幸せな朝を迎えるシーンでは、ベッドの上でまどろんでるドン・ジュアンは上半身裸!客席の女性たちのボルテージはいっそう上昇し、双眼鏡を持つ手にも力が入ります細いけど、ほどよく引き締まった浅黒い肌がセクシイでした。ファンサービスは一瞬で終わります。すぐにシャツを着るので。あんなに荒ぶる刺々しさだったのに、すっかりメロメロのLove so sweet~♫(キスマイの歌じゃなくてすまん💦)な藤ジュアンは、アイドルに戻ったかのように甘くて可愛い。そんな藤ヶ谷くんも好きですが、やっぱ悪い藤ヶ谷のほうがいい!
 
 マリアがね~。不思議ちゃんなだけでなく、かなりゲスい女なんですよ。ラファエルという婚約者いるのに。結構ラブラブだったのに。ラファエルが戦場で戦ってる間、心配するどころか存在さえ忘れて他の男とチョメチョメ(死語)ですか?!男がいることをドン・ジュアンに隠してたのも姑息でズルいと思った。騙されたドン・ジュアンと裏切られたラファエルが可哀想!マリアだけでなく、ドン・ジュアンと一回寝ただけで自称妻なエルヴィラもとんだストーカー女だし。ドン・ジュアンもクズ男だけど、女たちも決して褒められたもんじゃありませんでした。まあ、真面目な誠実な恋愛なんてつまんない。男女の三面記事的な痴情のもつれもミュージカルにすると、壮大な愛の物語になるんですね!ラファエルと兵士仲間が踊って歌うシーン、某事務所っぽかった。エルヴィラ役の女優さんは、藤岡弘の娘さんだとか。たまに歌声がアレでガクっとなることも。

 みんな激情でイカレてしまい、そのおかげでドン・ジュアンも元のギザギザハートな男に戻った!ラファエルとタイマン勝負だ!ヤンキー不良漫画なノリですが、こちらは剣で相手を殺したほうが勝ちという命を賭けた決闘。やめてー!と男二人を止めるマリアには、河合奈保子の“けんかをやめて”を歌ってほしかった。ゴチャゴチャ言ってくる周囲に『うるさい!黙って見てろ!』と恫喝する藤ジュアンにシビレた決闘シーンでは、深紅の衣装に着替えて華やかに死地へと。永遠にマリアに愛されるため、ドン・ジュアンはわざと負けて死を選んでしまいます。何で女なんかのために!こいつらみんなアホ!と呆れ果てる反面、愚か者と嗤われても狂おしい恋、愛に殉じて破滅してみたい、と憧れもする私なのでした。
 
 死んだドン・ジュアンに降り注ぐ真っ赤なバラの花びら。最初はハラハラと、最後はドバっと、の演出がゴージャスでした。藤ヶ谷くん、カーテンコールではキスマイの時のように笑顔で手を振ったり、アイドルに戻って可愛かったです。30過ぎに見えませんでした。
 いや~。夢のような時間でした。藤ヶ谷くん、アイドルの仕事しながら舞台の稽古、大変だったんだろうな~。すごい努力、そして意欲が藤ジュアンを生んだのですね。あれだけ歌って踊って演技するとか、ただもう感嘆&尊敬です。映画やドラマと違って、一発勝負の緊張感が役者さんたちにとってはたまらない魅力なんでしょうね。また舞台に挑戦して、ますます演技に磨きをかけてほしいものです藤ヶ谷くん、Muchas gracias!J’aime Don Juan!
 すっかり舞台に魅せられてしまった私。年明けには岡田将生主演の「ガラスの動物園」と、吉沢亮主演の「マーキュリー・ファー」を観に行きたいです!チケット、とれますように!

 ドン・ジュアン、再々演よろしく藤ヶ谷くん!
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GAYAGAYAさせて 梅田のドンファン①

2021-10-15 | 演劇
 先日、有給をとってコソっと大阪に行ってきました!熾烈なチケット争奪戦に参戦し、何と!運よくGETだぜ!藤ヶ谷太輔主演の舞台「ドン・ジュアン」観劇してきました~
 久々の大阪は相変わらず人!人!人!で、コロナ禍を思うと梅田に着いた瞬間に引き返したくなりましたが、ワクチンもちゃんと接種したし、いつまでもビクビクしてもいられない、わしも経済活性に協力せねば、と自分を正当化して喧騒の街へと飛び込んだのでした。それにしても。何度来ても、梅田界隈はいまだにラビリンス。ホワイティうめだに今回もスムーズにたどり着けず。キョロキョロしながら歩く姿は、田舎者丸出し。ホワイティうめだにあるパン屋さん、クックハウスのパンが大好きで、いつも大量に食べて買って帰ります。

 暮れなずむ頃に、上演される梅田芸術劇場へと向かいます。茶屋町あたりもとにかく人!人!人!で、コロナ禍とは信じがたい光景。日本は元気を取り戻したと信じて安心してもいいのでしょうか。そんなことをつらつら考えてるうちに、梅芸に到着しました。
 劇場の前は、すでにウキウキな女性たちでいっぱいで、某事務所アイドルのコンサート前のような様相。ここにいる女性のほとんどが、藤ヶ谷くんのファンなんだろうな~と思うと、わしのようなぼっち来場のおっさんには明らかに場違いな居心地の悪さも覚えてしまいました。
 開場し、いざ劇場の中へ。梅芸はとっても華やかで立派な劇場。まるで高級ホテルみたいでした。わしは3階のど真ん中の席でした。満席の客席はほぼ女性。休憩時間のトイレが大変なことになりそう。18時過ぎ、ついに開演!ドキドキワクワク(^^♪

 「ドン・ジュアン」は、スペインのアンダルシアを舞台に、女たちを虜にし放蕩の限りを尽くして破滅する色男を描いたミュージカルです。オリジナルよりも、世間を騒がせた紀州のドンファンのほうが日本では有名でしょうか稀代の女たらしを、藤ヶ谷くんが歌って踊って演じるのです。でも、藤ヶ谷くんはなかなか舞台の上には現れません。ドン・ジュアンの父上役の鶴見辰吾さん、歌もお上手なんですね。金八先生とか大映ドラマ時代の彼を知ってる人たちにとっては、感慨深い鶴見氏のベテランぶりではないでしょうか。始まって10分ぐらい経って、やっと主役の藤ヶ谷くんが登場!

 岩のセットが割れ、そこからまばゆいライトをバックに、ドラマティックな音楽とともに藤ヶ谷太輔asドン・ジュアン降臨!周囲の女性たちはいっせいに色めきたち、双眼鏡をかまえて藤ヶ谷くんをガン見!しまった!双眼鏡もってくるの忘れた3階からだと顔がよく見えない
 黒ずくめのタイトな衣装の藤ジュアンは、悪魔の王子風。それにしても藤ヶ谷くん、細っ!腰なんかわしより細いのでは。女優さんたちと身長が同じぐらいの小柄さや、細いけど短く見える足など、うーん、あまり舞台映えしないのかな?と始めは思ってしまったりしたのですが、登場してやはり10分ぐらいしてやっと発した第一声『おいっ!』に、甘い電流がビビビと背中を走った!ドスのきいた野太くも甘く響く声、まさに♂!バラエティや歌番組のアイドルな藤ヶ谷くんも好きですが、やっぱ彼は役者なんですよ。こんなに生き生きしてる藤ヶ谷くん、初めて見ました。藤ヶ谷くんはいい人の役よりも、悪い男の役のほうが似合う。ブラック&ダークな魅力を放っていた「ミラー・ツインズ」や「華麗なる一族」の彼が好きです。非道なまでに放埓で、どこか自暴自棄な藤ジュアンがほとばしらせる退廃の匂い、暗い情熱と屈折した色気ときたら!

 ちょっとヤンキーみたいな、やから系なドン・ジュアンがイケてました。ナイフみたいに尖っては触るものみな傷つけた~♪by チェッカーズ みたいな刺々しさが、藤ヶ谷くんの悪そうな顔つきにぴったり。キャラや口調が、ミラーツインズの勇吾とちょっとカブりました。やたらと寄ってたかってくる男女を、邪険に突き飛ばしたり振りほどいたりする藤ジュアンのイケズさが素敵わしも藤ジュアンの足にしがみついて足蹴にされたい!(寛一お宮になってしまいますが)とにかく藤ヶ谷くんの持つ屈折した色気は、俳優業をメインにしてる同じ某事務所の先輩たちにはない魅力。人気はあっても結局は某事務所の域を出ない先輩たちのようになるには、あまりにももったいない。退廃や色気といった稀有な魅力を、藤ヶ谷くんには今後も大事にしてほしい、なんて思いがステージの上の藤ジュアンを見ながらいっそう強くなりました。
 『おまえたちが俺を呼べば呼ぶほど、俺は熱く燃えあがる!』『気安く触るな!何様だ!』俺さまなドン・ジュアンがヒロインのマリアと出会い、尊くも呪われた愛に身を投じていく第2幕は…
 to be continued
コメント (4)
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