「Heretic」
モルモン教の若い女性宣教師シスター・パクストンとシスター・バーンズは、戸別訪問先の家に招き入れられる。家の主リード氏は、知的なユーモアに富んだ初老の紳士で、会話も和やかに弾む。しかし、宗教に関して執拗な質問をぶつけ始めるリード氏に、シスター二人は異様なものを感じ…
ヒュー・グラント主演の最新作は、何とホラー映画!グラント氏の意表を突く怪演は高く評価され、今年のゴールデングローブ賞の主演男優賞にもノミネート(惜しくも受賞はならず)。日本では春に公開されるようです。いち早く観ることができました(^^♪
かつての英国美青年、ロマコメ帝王も、すっかりおじさん、いや、おじいさんに。老いてますます元気に、そして軽やかに、クセの強い役や悪役も嬉々として演じてる最近のグラント氏ですが、怖い役や狂った役は初めて?さらなる新境地に挑んだ彼のヤバい演技、なかなか強烈でした。若い女性を監禁して精神的にいたぶるサイコパスおじさんなグラント氏、ロマコメ時代の彼が好きな人が見たらかなりショックかもしれません。まばたきしない開ききった目、とうとうと楽しそうに自説をまくしたててる時の悦に入った表情、まさに狂人です。恫喝とか暴力はいっさいなし、ソフトで軽快な話術で、若い女性ふたりを恐怖と絶望のどん底に引きずり込むところが異色。いったい何が目的なのか、なかなか判明しないところが不気味です。
怖いヤバい役だけど、グラント氏の持ち味である軽妙でシニカルなユーモアは、存分に発揮されています。シスター二人が警戒せず家に上がってしまうのも理解できるほど、楽しくてチャーミングなグラントおじさまasリード氏。ホラーなシチュエーションなのに、クスっと笑ってしまう言動も多くて、かなりコミカルでもあるところが独特で斬新。GG賞ではコメディ部門の主演男優賞候補になったのも納得。イギリス紳士らしい上品さと知的さも、狂気や恐怖に巧くブレンドされていて、まさにシン・グラント!今後はこの路線でイケるのでは?という手ごたえ、きっとご本人にもあったはず。さらなる進化を遂げたグラント氏です。
中盤までは、シスター二人とリード氏の宗教に関する対話や問答が続き、それが空気を不穏で緊迫したものにしていくのですが、宗教に無知なので話の内容はチンプンカンプン。キリスト教に造詣が深い方なら興味深いかもしれませんが、そうでないと意味不明な会話劇みたいで困惑するかもしれません。シスター二人が身の危険を感じて帰ろうとする頃から、謎めく戦慄のデスゲームが動き始めます。リード氏の家、まるで忍者館!時間が来ると自動的にロックされる玄関、秘密の部屋や迷路のような地下室、恐怖の仕掛けやからくりなど、奇抜すぎて笑えます。後半になると、けっこうグロいエグいブラッディーなホラー展開になるので、そういうのが苦手な方は注意。あのラストは、リード氏の説が妄執ではなく正しかった証拠?神の奇跡か悪魔のいたずらか、それとも?解釈を観客に委ねる奇怪な結末も衝撃的です。
モルモン教の若い女性宣教師シスター・パクストンとシスター・バーンズは、戸別訪問先の家に招き入れられる。家の主リード氏は、知的なユーモアに富んだ初老の紳士で、会話も和やかに弾む。しかし、宗教に関して執拗な質問をぶつけ始めるリード氏に、シスター二人は異様なものを感じ…
ヒュー・グラント主演の最新作は、何とホラー映画!グラント氏の意表を突く怪演は高く評価され、今年のゴールデングローブ賞の主演男優賞にもノミネート(惜しくも受賞はならず)。日本では春に公開されるようです。いち早く観ることができました(^^♪
かつての英国美青年、ロマコメ帝王も、すっかりおじさん、いや、おじいさんに。老いてますます元気に、そして軽やかに、クセの強い役や悪役も嬉々として演じてる最近のグラント氏ですが、怖い役や狂った役は初めて?さらなる新境地に挑んだ彼のヤバい演技、なかなか強烈でした。若い女性を監禁して精神的にいたぶるサイコパスおじさんなグラント氏、ロマコメ時代の彼が好きな人が見たらかなりショックかもしれません。まばたきしない開ききった目、とうとうと楽しそうに自説をまくしたててる時の悦に入った表情、まさに狂人です。恫喝とか暴力はいっさいなし、ソフトで軽快な話術で、若い女性ふたりを恐怖と絶望のどん底に引きずり込むところが異色。いったい何が目的なのか、なかなか判明しないところが不気味です。
怖いヤバい役だけど、グラント氏の持ち味である軽妙でシニカルなユーモアは、存分に発揮されています。シスター二人が警戒せず家に上がってしまうのも理解できるほど、楽しくてチャーミングなグラントおじさまasリード氏。ホラーなシチュエーションなのに、クスっと笑ってしまう言動も多くて、かなりコミカルでもあるところが独特で斬新。GG賞ではコメディ部門の主演男優賞候補になったのも納得。イギリス紳士らしい上品さと知的さも、狂気や恐怖に巧くブレンドされていて、まさにシン・グラント!今後はこの路線でイケるのでは?という手ごたえ、きっとご本人にもあったはず。さらなる進化を遂げたグラント氏です。
中盤までは、シスター二人とリード氏の宗教に関する対話や問答が続き、それが空気を不穏で緊迫したものにしていくのですが、宗教に無知なので話の内容はチンプンカンプン。キリスト教に造詣が深い方なら興味深いかもしれませんが、そうでないと意味不明な会話劇みたいで困惑するかもしれません。シスター二人が身の危険を感じて帰ろうとする頃から、謎めく戦慄のデスゲームが動き始めます。リード氏の家、まるで忍者館!時間が来ると自動的にロックされる玄関、秘密の部屋や迷路のような地下室、恐怖の仕掛けやからくりなど、奇抜すぎて笑えます。後半になると、けっこうグロいエグいブラッディーなホラー展開になるので、そういうのが苦手な方は注意。あのラストは、リード氏の説が妄執ではなく正しかった証拠?神の奇跡か悪魔のいたずらか、それとも?解釈を観客に委ねる奇怪な結末も衝撃的です。