まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

ガエガエ☆パーティ

2010-02-12 | 南米映画
 暴行横綱、悪徳政治家、下劣司会者、クドい女性ハーフタレント。TVをつければ毎日毎日彼らの姿。うんざり&げんなり。きれいなもの、可愛いもの、優しいものを見たいのに...彼らに共通するのは、顔からもキャラからも毒のような悪の臭いがすること。金、権力、人気、のために彼らが放出してる毒ガスのようなパワーに、私の心は腐って歪みそうになります。でも、彼らのような毒こそが今の世の中を生き抜く武器なんだな~と、臭いオナラさえもう出ない我が身が悲しくなります。
 毒ガスに怯えながらも、心の滋養と癒しになるイケメンや男前を求め、TVをつけてしまう私です♪

 「太陽のかけら」
 mi novio ガエル・ガルシア・ベルナルの、主演を兼ねた初監督作品。
 政治家のバカ息子クリストバルは、メキシコ郊外にある別荘に、同じブルジョア階級の友人たちを招く。どんちゃん騒ぎにうつつを抜かしながらも、クリストバルの心は満たされず虚しさが鬱積するばかりで...

 評価も興行成績も芳しくなかったらしいけど、私は言われてるほど駄作だとは思わなかった。若い人気俳優の監督デビューにありがちな、妙に才気走った“どうよ?俺の独特な感性”が、ストーリーにも構成にも映像にもなくて、シンプルな作りだったのが好感。実際に撮ったホームビデオを、ちょこっと編集してフィクションに作り変えたって感じ。笑いと皮肉がほどよく効いてて退屈しないけど、すごい驚きとか斬新さとかショックとか、何じゃこりゃ?!な破綻といったものはなく、小さくまとまってる印象。優等生なガエルらしいといえばいえます。
 バカ騒ぎするアホな金持ちの若者たちと、従順で卑屈な使用人たちを対比させながら、メキシコの格差社会の現実を炙り出している内容?クリストバルや友人たちは、エラソーに使用人たちに命令したりコキ使ったりはせず、金持ちらしい鷹揚さと気さくさで彼らに接してるのですが、対等の人間としては全然見ていない。差別意識がナニゲない言葉や態度の端々に滲み出ている。同じ人間なのに、上と下があることが当然になってる社会って、ほんと理不尽で悲しい。
 演出にも挑戦したガエル・ガルシア・ベルナルが、主人公のバカ&ダメぼんぼんクリストバルを好演。
 
 Muy guapo!ガエル、相変わらずカッコカワイいタンクトップ&短パン姿は、ほとんど夏休み中の小学生。ちっこくてホントcuteだけど、ぶっとい腕&太もも、もっさり腋毛など、♂のフェロモン充満なオトナの男でもある。ガッチリしたチビ、いわゆるガッチビなガエルが素敵です。でも、ガエルといえばの潔いスッポンポンは、残念ながらこの作品ではナシ。全裸どころか、乳首さえ見せてません。ガエルにしては珍しいですね美男なガエルの、笑ったり泣いたりするとクチャっと崩れる顔が超可愛い英語はメロウ&ソフトなのに、母国語のスペイン語は早口で攻撃的なのも面白いです。
 仲間といても、何かつまんない、虚しい。ひそかに憂悶、イライラカリカリするガエルが笑えます。特に幼なじみの使用人アダンに対する態度。自分が目をつけてるギャルと仲良くしてるアダンにイラッ&ムカッ、難癖つけて追っ払ったりサッカーで反則技を仕掛けたり、器の小ささにクスッガエルのラップもアホ可愛いです。
 自分のルックスや演技力には謙虚っぽいガエルなので、自分で自分を演出するよりも、彼の役者としての類まれな魅力を理解し、それを最大限に活かそうとする監督に身を委ねたほうが、やっぱ輝けるのではないかと思いました(要するに役者に専念してね♪っつーこと)。

 マブダチのルナちんと再競演した「ルド and クルシ」いよいよ日本公開!早く観たい~!
コメント (2)
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