まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

本当は恐ろしい白雪姫

2012-11-06 | 北米映画 08~14
 「スノーホワイト」
 王女のスノーホワイトは、父王を継母のラヴェンナに殺され、牢に投獄されてしまう。邪悪な魔女であるラヴェンナは魔法の鏡から、美貌と魔力を保つためには美しく成長したスノーホワイトの心臓を食べなければならないと告げられる。スノーホワイトは脱獄に成功するが…
 白雪姫をダークファンタジー風にアレンジした作品。ラヴェンナの魔術(無数のカラスに変身したり)や禍々しくも美しい衣装、スノーホワイトが迷いこむ黒い森や妖精の森などの明と暗のファンタジックさは目に楽しく、イマジネーションの豊かさに感嘆させられました。スノーホワイトがジャンヌ・ダルクみたいになって戦う設定も、ユニークかつ現代的で面白かったです。しかし…
 何かがおかしい、何かが違う、という疑念が観ている間、ずっと脳内をグルグルしてしまい、いまいちハマれなかった。たぶん…観客のほとんどが、私と同じことに引っかかってたはずです。そう、それは…ヒロインであるスノーホワイトです。
 スノーホワイト、キャラは悪くない。か弱い少女が強い女に成長する姿には、共感がもてます。しかし…魔法の鏡が言うような、この世で一番美しい女ではないだろ?!誰が見ても、ラヴェンナのほうが美しいです。白雪姫が清純無垢な絶世の美少女であることが、何よりも重要なポイントなのに。はじめの頃も可憐な美少女じゃないし、後半もカッコいい女戦士には見えなかったし。美貌とカリスマの欠如が、決定的な敗因と言えましょう。
 スノーホワイト役を、「トワイライト」シリーズで人気のクリステン・スチュワートに演じさせたのは、痛恨のミスキャスト。お姫さまじゃなく、アメリカンハイスクールの生徒にしか見えないし。彼女、美人なのですか?個性的だとは思うけど…いつも開いてる口からのぞくデカい歯が、品がなくてトホホ。シャクレ気味なのも気になって仕方がなかった。私が高齢化したせいか、最近は人気も魅力も???な女優が多すぎます…
 この映画のヒロインはスノーホワイトではなく、完全に魔女ラヴェンナです。美しさといい演技力といいクリステン・スチュワートを圧倒、女優としての格の違いをコレデモカ!と見せつけたシャーリーズ・セロンのワンウーマン映画みたいでした。

 シャー子さんの映画を観るたびに思うのですが…シャー子さんって、自分の美貌を憎んでいるのでは?美貌崩しな演技が多いし、美しさでイイトコ取りするような役は絶対演じないですよね。今回のラヴェンナも、美しい女が生きづらいのは美貌、そして男のせい!美しさも男も害毒!と主張してるような役に感じました。フェミニストな怪気炎をメラメラドロドロと燃やすシャー子、美しいせいでイヤな目にばかり遭ってるのでしょうか。せっかく超美人に生まれたんだから、もっと肩の力を抜いて楽しんで!と言いたくなります。
 ラヴェンナの素性とか復讐?とか、よく解からないところも結構あってスッキリしません。
 スノーホワイトに絡む男ふたり、猟師と幼馴染の貴族青年が男前&イケメンでした。

 猟師役のクリス・ヘムズワースは、ゴツい!屈強そうで頼もしいです。斧を振り回して闘うのは、彼の当たり役「マイティ・ソー」と同じでご愛嬌でした。それにしても、ホントに熊でも倒せそうな容貌ですよね。
 幼馴染の貴族青年役のサム・クラフリンも、なかなかイケメンでした。イケメンだけどナヨナヨしい優男じゃなかったのが良かったです。
 せっかく男前&イケメンが絡んでくるのに、トライアングルな恋愛要素が希薄で残念。結局スノーホワイトは、どっちを選んだのでしょうか。貴族が夫で猟師が愛人?
コメント
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