録画してたフジテレビの松本清張ドラマスペシャル「疑惑」を、まったりと観ました♪
新潟の港で、老舗鍛冶屋の主である白河と、その妻球磨子の乗った車が海に転落。脱出した球磨子は九死に一生を得たが、白河は死亡する。前科持ちの毒婦である球磨子は、すぐに警察とマスコミから保険金殺人の疑いをかけられる。逮捕された球磨子の弁護を引き受けた佐原は、球磨子と衝突しながらも裁判で無罪を勝ち取るべく奔走するが…
これまで何度も映像化された、清張作品の中では屈指の知名度を誇る作品。最近では、田村正和の佐原、沢口靖子の球磨子でドラマ化されましたが(こちら)、やはり何といっても最高傑作は、桃井かおりと岩下志麻の映画版ではないでしょうか。子どもの頃TVで初めて観たのですが、ほとんど化け物だった2大女優の迫力と毒々しさは魅惑のトラウマとなり、「犬神家の一族」同様に怖いけどたまに観たくなる作品となったのです。
あまりに濃ゆくてスパイシーな映画版と比べて、TV版は悪くないけど薄口でインパクトに欠ける印象が否めない。この最新版「疑惑」も、過剰な期待はせずに観たのですが…
やはり、悪くはなかったです。フツーに面白かった。よくできた2時間ドラマって感じでした。時代を平成に置き換えてたのですが、そんなに強引で不自然な変更感もなかったです。でもやっぱ、こういう情念に満ちた事件は、暗く重苦しく殺伐とした昭和のムードのほうが合ってるかも。そして、平成に直したために裁判員裁判となっていたのが、仕方がないとはいえ何か余計な感じが否めませんでした。裁判員と家族の話なんて、必要なかったし。
女優の演技と魅力が、予想通りとはいえ、映画版には遠く及んでなかったのも、ちょっとだけ残念でした。まあ、今の女優に桃井かおり&岩下志麻以上のものを求めるほうが酷で無理なんだろうけど…
球磨子役の尾野真千子は、地味になった北川景子みたいな顔?なかなか熱演してました。ガラの悪いアバズレ感もよく出てた。でも、何だろう。球磨子といえばの、こいつホントは殺ってんじゃねーの?!な、限りなく黒に近い灰色感があまりなかったような。必死に無実を訴えてる姿は、冤罪なんだろうなと思わせるものがあったし。何だか冤罪と闘うドラマっぽくなってたような。なので、主題である“疑惑”の妖しさが薄まってしまった。あと、あまり性悪にも見えなかった。ただの粗暴なヤンキー女みたいだったし。毒が足りなかったせいか、怖くなかったです。でもこれは、尾野真千子の演技と個性がダメというより、脚本のせいだと思います。
佐原役の常盤貴子、何か久々に見たけど…昔と変わらないですねえ。今でもきれい。老けない人ですね。羨ましい!演技も昔と不変。アラフォー女とは思えぬ深みや陰影のなさです。佐原は、いったい何歳の設定だったんだろ?ひょうひょうとしたキャラとして演じてたんだろうけど、ただもう軽い!不思議ちゃんっぽい言動も、ちょっと…このドラマが片平なぎさ主演の2時間サスペンスっぽくなってたのは、常盤貴子が軽すぎたからかもしれません。
あと、球磨子と佐原の衝突に、女のイヤらしさがなくて面白くなかった。何だか今にも互いに気があって仲良くなりそうな雰囲気さえあって、とほほ。
あと、脇役がフツーの2時間ドラマ以上に地味だった。それがこのドラマを薄く軽いものにしてしまった大きな敗因かもしれません。映画版と田村正和・沢口靖子のテレ朝版は、胸焼けしそうなほど濃ゆいメンツだったから面白かった。
唯一、白河役の柄本明だけはさすがの存在感でした。みじめで哀れな、でも老いらくの妄念に衝き動く姿が怖かったです。そういえば柄本氏、映画版の疑惑に記者役で出てましたね。映画版、また観たくなってきました!明日レンタル店行こっと♪って、同じこと考えてる人、多いんだろな(笑)。「柳生一族の陰謀」の時もそうだったし。
蛇足ですが…
平清盛、ついにリタイア頑張って観てたんですが、あまりのキャストのショボ化&話の退屈化に、もう耐えられなくなりました。大好きな時代なのに(涙)。さよなら清盛
今は、ぶっとびエロ昼ドラ「幸せの時間」を、寝る前に観るのが楽しみになってます♪
新潟の港で、老舗鍛冶屋の主である白河と、その妻球磨子の乗った車が海に転落。脱出した球磨子は九死に一生を得たが、白河は死亡する。前科持ちの毒婦である球磨子は、すぐに警察とマスコミから保険金殺人の疑いをかけられる。逮捕された球磨子の弁護を引き受けた佐原は、球磨子と衝突しながらも裁判で無罪を勝ち取るべく奔走するが…
これまで何度も映像化された、清張作品の中では屈指の知名度を誇る作品。最近では、田村正和の佐原、沢口靖子の球磨子でドラマ化されましたが(こちら)、やはり何といっても最高傑作は、桃井かおりと岩下志麻の映画版ではないでしょうか。子どもの頃TVで初めて観たのですが、ほとんど化け物だった2大女優の迫力と毒々しさは魅惑のトラウマとなり、「犬神家の一族」同様に怖いけどたまに観たくなる作品となったのです。
あまりに濃ゆくてスパイシーな映画版と比べて、TV版は悪くないけど薄口でインパクトに欠ける印象が否めない。この最新版「疑惑」も、過剰な期待はせずに観たのですが…
やはり、悪くはなかったです。フツーに面白かった。よくできた2時間ドラマって感じでした。時代を平成に置き換えてたのですが、そんなに強引で不自然な変更感もなかったです。でもやっぱ、こういう情念に満ちた事件は、暗く重苦しく殺伐とした昭和のムードのほうが合ってるかも。そして、平成に直したために裁判員裁判となっていたのが、仕方がないとはいえ何か余計な感じが否めませんでした。裁判員と家族の話なんて、必要なかったし。
女優の演技と魅力が、予想通りとはいえ、映画版には遠く及んでなかったのも、ちょっとだけ残念でした。まあ、今の女優に桃井かおり&岩下志麻以上のものを求めるほうが酷で無理なんだろうけど…
球磨子役の尾野真千子は、地味になった北川景子みたいな顔?なかなか熱演してました。ガラの悪いアバズレ感もよく出てた。でも、何だろう。球磨子といえばの、こいつホントは殺ってんじゃねーの?!な、限りなく黒に近い灰色感があまりなかったような。必死に無実を訴えてる姿は、冤罪なんだろうなと思わせるものがあったし。何だか冤罪と闘うドラマっぽくなってたような。なので、主題である“疑惑”の妖しさが薄まってしまった。あと、あまり性悪にも見えなかった。ただの粗暴なヤンキー女みたいだったし。毒が足りなかったせいか、怖くなかったです。でもこれは、尾野真千子の演技と個性がダメというより、脚本のせいだと思います。
佐原役の常盤貴子、何か久々に見たけど…昔と変わらないですねえ。今でもきれい。老けない人ですね。羨ましい!演技も昔と不変。アラフォー女とは思えぬ深みや陰影のなさです。佐原は、いったい何歳の設定だったんだろ?ひょうひょうとしたキャラとして演じてたんだろうけど、ただもう軽い!不思議ちゃんっぽい言動も、ちょっと…このドラマが片平なぎさ主演の2時間サスペンスっぽくなってたのは、常盤貴子が軽すぎたからかもしれません。
あと、球磨子と佐原の衝突に、女のイヤらしさがなくて面白くなかった。何だか今にも互いに気があって仲良くなりそうな雰囲気さえあって、とほほ。
あと、脇役がフツーの2時間ドラマ以上に地味だった。それがこのドラマを薄く軽いものにしてしまった大きな敗因かもしれません。映画版と田村正和・沢口靖子のテレ朝版は、胸焼けしそうなほど濃ゆいメンツだったから面白かった。
唯一、白河役の柄本明だけはさすがの存在感でした。みじめで哀れな、でも老いらくの妄念に衝き動く姿が怖かったです。そういえば柄本氏、映画版の疑惑に記者役で出てましたね。映画版、また観たくなってきました!明日レンタル店行こっと♪って、同じこと考えてる人、多いんだろな(笑)。「柳生一族の陰謀」の時もそうだったし。
蛇足ですが…
平清盛、ついにリタイア頑張って観てたんですが、あまりのキャストのショボ化&話の退屈化に、もう耐えられなくなりました。大好きな時代なのに(涙)。さよなら清盛
今は、ぶっとびエロ昼ドラ「幸せの時間」を、寝る前に観るのが楽しみになってます♪