まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

仕分けされた近未来!異端娘とイケメン戦士

2014-07-04 | 北米映画 08~14
 「ダイバージェント」
 最終戦争後、人類は<無欲><高潔><博学><勇敢><平和>という5つの共同体に分かれて暮らすことを義務づけられていた。<高潔>出身の少女ベアトリスは、選別のテストでどの共同体にも属さない、危険分子として迫害される運命にある<異端者>と判断されるが…
 なかなか面白かったです。表向きは近未来アクション映画なのですが、スポ根やラブストーリーの要素が濃厚で、少女漫画が好きな人にはすごく楽しめるかも。仕分けされた世界というのも、ユニークな設定で発想力に感服です。いろいろツッコミたくなる“???”なところも多々あるのですが(仕分けテストが結構アバウトで、試験官の思惑ひとつで何とでもなりそうなところとか、仕分け世界はアメリカのシカゴだけなの?他の州は?他の国は?とか、近未来なのに武器やメカがあまり進化してないところとか、いろいろ気になった)細かいことは気にせず、楽しんだもん勝ちな映画です。

 5つに仕分けされた世界も、基本的には今の現実の社会とそんなに違わないな~と、権力闘争や陰謀に血道をあげる人々や、クーデター、独裁、拷問、いじめ、虐待etc.人間って、いつまで経っても不変な生き物なのですね。
 <勇敢>を選んだベアトリスが、ド根性でサバイバルなトレーニングに打ち克っていくスポ根と、イケメン教官フォーとの恋愛がメインなせいか、奇想天外で壮大なSFを期待するとガクっとなるかもしれません。ベアトリスとフォーは、ほとんどエースを狙えとかスチュワーデス物語なノリです。平凡そうな少女が、ツンデレな男前教官にシゴかれて、才能を見出され成長する、そんなヒロインを愛するようになる教官…いいですね~。よくあるパターンながら、永遠の萌え設定ではあります。異端者(ダイバージェント)の特殊性とか、巨悪の陰謀とかにももっと焦点を当てて、綿密に面白く描いてほしかったけど。
 強制仕分けされても、家族と二度と会えないとかシビアすぎるシステムではなく、子どもが大学に入るため実家を出る、程度のユルさだったのも、そんなに怖い近未来じゃないな~と肩透かし。それぞれの能力や資質、性格に合った共同体で生きるってのも、返っていい考えなのでは、とさえ思ってしまった。私なら?<勇敢>と<博学>はまず無理だし、<高潔>は不適切だし、アーミッシュみたいな<無欲>の生活や価値観はしんどいから、楽しそうに仲良く農業する<平和>がいいかな♪

 愛と正義のためには、武器をもち戦うことも大事!という、ちょっと戦争肯定っぽいテイストが、なきにしもあらず?集団的自衛権が問題になってる日本の国民としては、カッコよく敵を倒していくベアトリスやフォーの戦いは、勇敢なのか蛮行なのか考えさせられもします。
 ベアトリス役のシャイリーン・ウッドリー、なかなかの男前女子でした。とにかく、たくましい!可愛いけど、ぶりっこじゃないところに好感。彼女の顔、ナタリー・ポートマン+ケイト・ウィンスレット+ハリセンボンの近藤春菜、みたいな。すごいハードな生活と特訓でも、長い美しい髪形や、バッチリつけまつげの崩れがないのには笑えた。
 この映画、最大の魅力(わし個人的にですが)といえば、もちろんフォー役のテオ・ジェームズの、クールでワイルドでスウィートなイケメンぶりじゃ~!

 テオ、ぶちカッちょええ~!!イケメン慣れした目が、久々に熱いときめきで潤いました。鋭い眼光の精悍な面構え、ブロンドの短髪、セクシーな厚い唇、低いけど甘い声、屈強で引き締まった肉体美、もう若い♂の魅力であふれてて、文句のつけようがないわ。男濃度が高いけど、特濃ではなく濃さが適度なのがいいんです。

 見た目以上に、フォーのキャラがこれまた萌えるんですわ。最強なカリスマ戦士で、寡黙でミステリアス。余計なことをしたり言ったり絶対しない。好きな女に冷たくしつつ、さりげなく助けたり励ましたり。ワケアリなトラウマを抱えてたりもする。まさに少女漫画の典型的なツンデレ王子さま。

 いったん愛したら、ツンデレからデレデレになって、ベアトリスを全身全霊で守り抜くフォーの単純さも可愛かったわ~。ベアトリス、タトゥーを見たいわなんて上手にフォーを脱がせてナイス!脱がせておきながら、急ぎたくないのなんておあずけ食らっても、わかった待つよなんてガマンするフォーの優しさにも萌え~でした。
 超絶美男!ってわけでないけど、テオが異様にカッコよく見えたのは、たぶん他の男キャラがみな非イケメンだったからかも。なぜ?!故意に?!と疑問に思ってしまうほど、テオ以外イケメンがいなかった!ベアトリスの兄ちゃん役の男優は、「キャリー」リメイク版で学園の王子さま的な役やってた子ですよね?お笑いタレント顔なんだけど…アメリカではあーいう顔がイケメンに仕分けされるのかな。どうせなら、隅々までイケメンでそろえて欲しかったです。
 <博学>の最高幹部で、政権掌握を目論むジャニーン役は、英国の横綱女優ケイト・ウィンスレット。

 おケイさんがこの手の映画に出演、しかも悪役、というのも珍しい。最近、大物女優がヒールを演じるのが流行ってるみたいですが…ものわかりのいいインテリエリート女、の時のおケイさんは、素敵な大人の女性って感じでカッコよく、冷酷非情な正体をあわらにした時は、ユダヤ人を迫害虐殺するナチスドイツの高官みたいで怖かったです。同じような役だった「エリジウム」のジョディ・フォスターは、シワクチャ梅干ばあさんみたいだったけど、それに比べたらまだまだ美しいおケイさん。ますますどすこいな体格も素敵だった。<勇敢>の戦士たちなど、完全に貫禄負けしてましたし。
 「トワイライト」や「ハンガーゲーム」シリーズは、1作でリタイアした私ですが…この映画は、パート2も楽しみにしています♪

 ↑テオ・ジェームズ、1984年英国オックスフォード生まれの現在30歳。ホラードラマ「ベッドラム」の時から、イケてるな~と思ってたテオ。日本では大ブレイクはしそうにないけど、ワタシ的にはダントツにイチオシなう、な男子です
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