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1988年、ピノチェト独裁軍事政権下の南米チリ。政権の信任継続を問う国民投票が行われることになり、広告マンのレネは反対派からキャンペーン用のCM製作を依頼される。レネたちの創ったCMは国民の心を掴むが、彼らはそれを脅威と見なす当局の圧力や妨害にさらされて…
折しも日本では、とうとう衆議院解散が決定したばかり。タイムリーな映画です。
それにしても。映画は様々なことを教えてくれますよね。特に諸外国の歴史や政治について学ぶことが多い。この映画では、南米チリについて勉強することができました。
チリ。日本にとっては地球の反対側にある、遠い遠い国。チリについて私が知っていることといえば、うう~ん、イースター島?って、アルゼンチンだったっけ?畢竟、まったくもって無知だということです
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チリの独裁政権も、かなり非道いありさまだったようですが、国民は弾圧されつつも抵抗したり、わりと言論は自由だったみたいだし、生活も悲惨な飢餓って感じではなく、ちょっと安心しました。非道な独裁政権、独裁者、国民の塗炭の苦しみといえば、私たち日本人は某国の恐ろしい現状を見慣れてますから、チリはまだましに思えます。チリの独裁者ピノチェトも、一見好々爺でそんなに悪人には見えませんし。北の将軍さま父子なんて、ほんと見るからに醜悪ですもんね。
ピノチェト政権賛成派と反対派が、国民投票を前にキャンペーン合戦を繰り広げるのですが。圧倒的に不利な状況下で、圧力や脅迫に屈せず、アイデアと情熱で大逆転を勝ち取るNO派のCM創りの過程が、時に淡々とドキュメンタリータッチに、時にサスペンスチックに描かれています。当局からのNO派へのイヤガラセや脅しが、結構セコくて観てる側はあんまし怖くなかったのが、ちょっと物足りませんでしたが。あれが北の将軍さまの国なら、問答無用に行方不明、強制収容所送り、処刑ですよ。
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過熱するCM合戦、あーいえばこーいう両陣営のバトルが楽しかったです。政治的なテーマが、なかなかユニークなエンターテイメントに仕立てられています。それはそうと。アメリカの大統領選もそうですが、CMの威力や影響力ってホントすごいですよね~。押し付けられる一方的な情報に踊らされ惑わされて、何が正しくて何が間違ってるのか判らなくなってしまいがちな現代社会ですが。他人の見解や価値観を受け入れる柔軟性は失わず、それでいて自分の揺るぎない信念や信条は確保しておきたいと、あらためて思いました。今度の衆議院選挙にも、ちゃんと投票に行かなきゃね。
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当時(80年代)使われたカメラで撮影されたとか。当時の実際の映像の中に、フィクションが入り込んでるシーンが巧みで、あたかも80年代製作の作品っぽく作られているところも独特で面白かったです。
この映画を観に行ったのは、言うまでもなくガエル・ガルシア・ベルナル
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ガエルっち、相変わらずカッコカワイいですね~。彼もはやアラフォーですが、青年っぽい若々しさは失っていません。息子(子役が可愛かった)が弟、元妻がママにしか見えなかったし。どんな役でも、どことなく上品でオサレな感じがするのもガエルの魅力。別に高価そうなブランドものを着てるわけではないのに、ガエルが着るとオサレに見える。劇中着てたセーターが可愛かった。
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ガエルといえば、ガッチビ。ガッチリしてて、ちっちゃいところがツボなんですよね。スケボーしたり、模型機関車で遊んでるシーンの彼、うしろ姿はほとんど子ども。笑顔も無垢な少年。でも、その端麗な色っぽい美男子ぶりときたら。周囲の他の男たちとは、明らかに顔面偏差値が違いますもん。淡く澄んだグリーンアイズが美しい。肌質がもう何か艶っぽいんですよね~。フェロモンだだ漏れ。なので、ガエルといえばの全裸エロシーンが皆無だったのが惜しまれます。インテリで硬派な男としても知られるガエルなので、骨太な社会派映画出演に積極的なのもうなずけますが、かつてはラテンのノーパン貴公子と讃えられた色っぽい演技で、またファンを魅了してほしいものです。
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ガエルの新作“Rosewater”も、骨太な社会派映画みたいです。イラクで拘束され拷問を受けるジャーナリストを熱演してるとか。近い将来ガエルの、メキシコ男優初のオスカー受賞を期待してます♪