「ロケットマン」
少年レジーは両親に愛されずに育ったが、音楽の才能には恵まれていた。ロックに傾倒しバンド活動を経て作曲家となったレジーは、作詞家のバーニーと組みエルトン・ジョンという芸名でソロ歌手としてデビュー。「僕の歌は君の歌」が大ヒットし、アメリカでの公演も大成功を収め瞬く間にスターとなるエルトンだったが…
フレディ・マーキュリーの次はエルトン・ジョンだ!大ヒットした「ボヘミアン・ラプソディー」の2匹目のドジョウを狙ったかのような、英国レジェンド歌手の自伝映画。ガンガン使用される大ヒット曲と派手なライヴパフォーマンス再現、ピアノ、ゲイ、容姿へのコンプレックス、ジェットコースターな成功、悪い色男に惚れて食いものにされて信頼していた人たちと軋轢・断絶、クスリとアルコール、孤独と挫折、そして復活。ボヘミアンと内容も展開もほぼ同じです。でもテイストが全然違ってました。ボヘミアンは、かなり関係者に忖度してる感じの、NHKドラマ的いい人いい話な映画でしたが、ロケットマンのほうはまだご健勝のエルトンがよくOK出したな~エルトンの家族や関係者の許可よく得られたな~と驚くほどズバリ言うわよ!な告白&暴露映画でした。
エルトンご自身がこの映画のプロデューサーと知り、驚くとともに納得も。ご自分の不幸でスキャンダラスな人生を、惜しげもなくネタとして差し出して映画ビジネスでもガッポリ儲ける。音楽の才能のみならず、商才にも恵まれてるエルトンは本当にスゴい人。壮絶な半生を可哀想な話、お涙ちょうだいな感動秘話にしてなかったことに好感。フツーの男女だと絶対に耐えられない絶望や失望、心身の痛みを笑いのネタにできる自虐とメンタルの強さを尊敬。とにかくエルトン姐さん、数本は映画が作れそうなほどネタ宝庫な人生です。
その富と栄光、波乱万丈で破天荒で激しくて悲しくたくましい生きざま、同じ人間に生まれてもこれほどの差があるなんて。淡々と地味な我が人生を顧みてしまいますが、羨ましいとは思えないんですよね~。あんな人生、しんどすぎるわ。でも、音楽の才能には羨望。あんな風にピアノを弾けたり曲を作れたり、まさに神さまからのギフトです。
フレディもですが、不幸な私生活は才能の代償だったのでしょうか。明らかにカネ目当てな男たちに騙され利用されるのも、金もってるオネエが避けて通れない道。マツコデラックスやイッコーさんも、同じような目に遭ってそう。もしバーニーがゲイだったら、エルトンも幸せで穏やかな人生を歩めたかもしれませんが、その代わりに数々の名曲も生まれなかったかもしれませんね。孤独でズタボロだったからこそ、多くの人に胸に響く歌を作れて歌えたんだろうな~。
ボヘミアンとの決定的な違いは、この映画が完全にミュージカルだったことでしょうか。エルトンも他のキャラもみんな歌って踊って、感情や心情がエルトンの名曲に合わせて伝わる演出になってます。アメリカでの初ライヴシーンでエルトンも観客も宙に浮かんだり、コンサートシーンでエルトンがロケットになって飛んでったり、沈んだプールの底でエルトンがレジーと出会ったり、ファンタジックなシーン満載で目に楽しいです。私が特に好きなのは、少年から青年になったレジーが初めて現れる、遊園地での「土曜の夜は僕の生きがい」シーンです。ノリノリで心踊るウキウキ感!ここで主演のタロン・エガートンが登場するのですが…
タロン、か、可愛い!「キングスマン」シリーズの彼も好きですが、ここまで才ある役者だったとは!と、その入魂の熱演に瞠目。ボヘミアンのラミ・マレックと違って、タロンは全部自分で歌って、しかも踊ってるのが驚異。ラミよりタロンが劣っているとは思えません。タロンにもオスカーを!渾身の演技もですが、見た目もチョベリグ(死語)なタロン。
キュートなメガネ男子!デブ&ハゲおやぢ化しても、可愛さは損なわれてないんです。ムチムチガッチリしたガタイがええわ~。歌って踊りながら着替えるシーンでは全裸も披露。容姿に自信がないブサイク設定にはちょっと無理がある。レオナルド・ディカプリオとクリス・プラットを足して二で割ったようなイケメンだし。雰囲気が男らしいしオネエっぽい言動もしないので、ゲイっぽさは希薄でした。
男同士のラブシーンも頑張ってたタロン、エルトン姐さんにはまったく似てませんが、見ているうちにエルトンに見えてくるのが不思議。タロン起用は正解。非現実的なほどキレイな美男だと失笑するだけだし、エルトンそっくりなブサイクだと観る気起きないだろうし。トンデモ衣装も見事に着こなしてます。それにしてもエルトン、ステージ衣装もプライベートファッションも、唯一無二というか唯我独尊な趣味ですよね~。紅白に出て欲しい。美川憲一なんか敵じゃないセンスだし。バーニー役のジェイミー・ベルもすっかり大人になって、しかもちょっといい男にもなってました。バーニーとエルトンのブロマンスがビタースウィートでした。
エルトンの恋人兼マネージャー、ジョン役のリチャード・マッデンが、濃厚な色男!こんな男が甘い言葉で近づいて来たら、エルトンじゃなくてもクラっとくるわな。もう出てきた瞬間からエルトン気を付けて!騙されないで!と観客のほうが警戒しちゃう怪しさですが、善人は本当の意味で色男になはれないんですよね~。悪くて危険な香りこそ色男の必須条件です。エルトンの骨までしゃぶる狡猾で不実な蛭野郎を好演した、TVドラマで人気のリチャード・マッデンの匂いたつ色気ときたら!わしも惚れたわ~ゲスいけど下品さがなく、スマートでダンディなところが素敵でした。
ジョンもですが、エルトンの毒親も非道いんですよね~。あの無関心さと無神経さ、立派な精神的虐待です。ジョンもご両親も存命なの?訴えられたりしないのか心配。ボヘミアン同様、誰もが耳にしたことがある有名な曲がたくさん使用されてます。あ、これもエルトンの曲だったのか!な発見も、ボヘミアンの時と同じ。私が大好きな「ダニエル」が、チョコっとだけ歌ってすぐに暗い!とプロデューサーにダメ出しされてガクっクイーンもでしたが、エルトン・ジョンの熱烈なファンというわけではなく、存在は知ってるけど詳しくは…な私みたいな映画ファンのほうが、あれこれ細かいことが気にならなくて楽しめる作品かもしれません。
↑ タロンはもう一本、ロビン・フッドを演じた「フッド:ザ・ビギニング」が近日日本公開!ぜったい観に行く!「キングスマン ゴールデン・サークル」にゲスト出演したエルトンおばさん、タロンにロックオン!タロン逃げてー!
↑ 「ゲーム・オブ・スローンズ」や「ボディガード」などTVシリーズで人気のリチャード・マッデン。い、いい男じゃの~今まで知らんかったなんて、迂闊じゃったわ。ベネディクト・カンバーバッチ共演の新作や、ゲーム・オブ・スローンズで共演したキット・ハリントンも出てるアメコミ映画もめっちゃ楽しみ!
↑ こんなイケメンが出とるゲーム・オブ・スローンズ、やっぱ観んといけんのお。長いドラマはでも苦手なんよのお~
少年レジーは両親に愛されずに育ったが、音楽の才能には恵まれていた。ロックに傾倒しバンド活動を経て作曲家となったレジーは、作詞家のバーニーと組みエルトン・ジョンという芸名でソロ歌手としてデビュー。「僕の歌は君の歌」が大ヒットし、アメリカでの公演も大成功を収め瞬く間にスターとなるエルトンだったが…
フレディ・マーキュリーの次はエルトン・ジョンだ!大ヒットした「ボヘミアン・ラプソディー」の2匹目のドジョウを狙ったかのような、英国レジェンド歌手の自伝映画。ガンガン使用される大ヒット曲と派手なライヴパフォーマンス再現、ピアノ、ゲイ、容姿へのコンプレックス、ジェットコースターな成功、悪い色男に惚れて食いものにされて信頼していた人たちと軋轢・断絶、クスリとアルコール、孤独と挫折、そして復活。ボヘミアンと内容も展開もほぼ同じです。でもテイストが全然違ってました。ボヘミアンは、かなり関係者に忖度してる感じの、NHKドラマ的いい人いい話な映画でしたが、ロケットマンのほうはまだご健勝のエルトンがよくOK出したな~エルトンの家族や関係者の許可よく得られたな~と驚くほどズバリ言うわよ!な告白&暴露映画でした。
エルトンご自身がこの映画のプロデューサーと知り、驚くとともに納得も。ご自分の不幸でスキャンダラスな人生を、惜しげもなくネタとして差し出して映画ビジネスでもガッポリ儲ける。音楽の才能のみならず、商才にも恵まれてるエルトンは本当にスゴい人。壮絶な半生を可哀想な話、お涙ちょうだいな感動秘話にしてなかったことに好感。フツーの男女だと絶対に耐えられない絶望や失望、心身の痛みを笑いのネタにできる自虐とメンタルの強さを尊敬。とにかくエルトン姐さん、数本は映画が作れそうなほどネタ宝庫な人生です。
その富と栄光、波乱万丈で破天荒で激しくて悲しくたくましい生きざま、同じ人間に生まれてもこれほどの差があるなんて。淡々と地味な我が人生を顧みてしまいますが、羨ましいとは思えないんですよね~。あんな人生、しんどすぎるわ。でも、音楽の才能には羨望。あんな風にピアノを弾けたり曲を作れたり、まさに神さまからのギフトです。
フレディもですが、不幸な私生活は才能の代償だったのでしょうか。明らかにカネ目当てな男たちに騙され利用されるのも、金もってるオネエが避けて通れない道。マツコデラックスやイッコーさんも、同じような目に遭ってそう。もしバーニーがゲイだったら、エルトンも幸せで穏やかな人生を歩めたかもしれませんが、その代わりに数々の名曲も生まれなかったかもしれませんね。孤独でズタボロだったからこそ、多くの人に胸に響く歌を作れて歌えたんだろうな~。
ボヘミアンとの決定的な違いは、この映画が完全にミュージカルだったことでしょうか。エルトンも他のキャラもみんな歌って踊って、感情や心情がエルトンの名曲に合わせて伝わる演出になってます。アメリカでの初ライヴシーンでエルトンも観客も宙に浮かんだり、コンサートシーンでエルトンがロケットになって飛んでったり、沈んだプールの底でエルトンがレジーと出会ったり、ファンタジックなシーン満載で目に楽しいです。私が特に好きなのは、少年から青年になったレジーが初めて現れる、遊園地での「土曜の夜は僕の生きがい」シーンです。ノリノリで心踊るウキウキ感!ここで主演のタロン・エガートンが登場するのですが…
タロン、か、可愛い!「キングスマン」シリーズの彼も好きですが、ここまで才ある役者だったとは!と、その入魂の熱演に瞠目。ボヘミアンのラミ・マレックと違って、タロンは全部自分で歌って、しかも踊ってるのが驚異。ラミよりタロンが劣っているとは思えません。タロンにもオスカーを!渾身の演技もですが、見た目もチョベリグ(死語)なタロン。
キュートなメガネ男子!デブ&ハゲおやぢ化しても、可愛さは損なわれてないんです。ムチムチガッチリしたガタイがええわ~。歌って踊りながら着替えるシーンでは全裸も披露。容姿に自信がないブサイク設定にはちょっと無理がある。レオナルド・ディカプリオとクリス・プラットを足して二で割ったようなイケメンだし。雰囲気が男らしいしオネエっぽい言動もしないので、ゲイっぽさは希薄でした。
男同士のラブシーンも頑張ってたタロン、エルトン姐さんにはまったく似てませんが、見ているうちにエルトンに見えてくるのが不思議。タロン起用は正解。非現実的なほどキレイな美男だと失笑するだけだし、エルトンそっくりなブサイクだと観る気起きないだろうし。トンデモ衣装も見事に着こなしてます。それにしてもエルトン、ステージ衣装もプライベートファッションも、唯一無二というか唯我独尊な趣味ですよね~。紅白に出て欲しい。美川憲一なんか敵じゃないセンスだし。バーニー役のジェイミー・ベルもすっかり大人になって、しかもちょっといい男にもなってました。バーニーとエルトンのブロマンスがビタースウィートでした。
エルトンの恋人兼マネージャー、ジョン役のリチャード・マッデンが、濃厚な色男!こんな男が甘い言葉で近づいて来たら、エルトンじゃなくてもクラっとくるわな。もう出てきた瞬間からエルトン気を付けて!騙されないで!と観客のほうが警戒しちゃう怪しさですが、善人は本当の意味で色男になはれないんですよね~。悪くて危険な香りこそ色男の必須条件です。エルトンの骨までしゃぶる狡猾で不実な蛭野郎を好演した、TVドラマで人気のリチャード・マッデンの匂いたつ色気ときたら!わしも惚れたわ~ゲスいけど下品さがなく、スマートでダンディなところが素敵でした。
ジョンもですが、エルトンの毒親も非道いんですよね~。あの無関心さと無神経さ、立派な精神的虐待です。ジョンもご両親も存命なの?訴えられたりしないのか心配。ボヘミアン同様、誰もが耳にしたことがある有名な曲がたくさん使用されてます。あ、これもエルトンの曲だったのか!な発見も、ボヘミアンの時と同じ。私が大好きな「ダニエル」が、チョコっとだけ歌ってすぐに暗い!とプロデューサーにダメ出しされてガクっクイーンもでしたが、エルトン・ジョンの熱烈なファンというわけではなく、存在は知ってるけど詳しくは…な私みたいな映画ファンのほうが、あれこれ細かいことが気にならなくて楽しめる作品かもしれません。
↑ タロンはもう一本、ロビン・フッドを演じた「フッド:ザ・ビギニング」が近日日本公開!ぜったい観に行く!「キングスマン ゴールデン・サークル」にゲスト出演したエルトンおばさん、タロンにロックオン!タロン逃げてー!
↑ 「ゲーム・オブ・スローンズ」や「ボディガード」などTVシリーズで人気のリチャード・マッデン。い、いい男じゃの~今まで知らんかったなんて、迂闊じゃったわ。ベネディクト・カンバーバッチ共演の新作や、ゲーム・オブ・スローンズで共演したキット・ハリントンも出てるアメコミ映画もめっちゃ楽しみ!
↑ こんなイケメンが出とるゲーム・オブ・スローンズ、やっぱ観んといけんのお。長いドラマはでも苦手なんよのお~