まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

フレンチな緊急取調室!

2019-09-23 | 欧米のドラマ
 ネットフリックスのオリジナルドラマ「クリミナル」は、イギリス編、フランス編、ドイツ編、スペイン編とヨーロッパ各国で製作されたインターナショナルな企画ドラマ。好きなスターが出てるフランス編を観ました~。全3話、1話完結という超コンパクトさが私にピッタリ。
 第一話:テロに巻きこまれた女性は、実は現場におらず被害者給付金を騙し取っていたのではないか?第二話:建設中のビルで起きた転落は事故ではなく、建設会社の女性幹部による殺人ではないか?第三話:路上で殴り殺されたゲイの男性。容疑者の男は同性愛者を嫌悪する差別主義者なのか?
 事件捜査ものは和製も洋ものも食傷気味で、よほどな新しい切り口か、好きなスターが出てるかじゃないと、最近は観なくなってしまってる私。このドラマは後者だったので観ました(^^♪第二話に大女優ナタリー・バイが、第三話にはジェレミー・レニエが容疑者役で出演してます。

 ナタリーおばさまもすっかりおばあさんになりましたが、さすがフランス女優というか、ばばあ臭は全然しません。年下の男と恋愛してるバリバリの現役女役も不自然ではないところがスゴいです。見た目はシックでフェミニンだけど、内面は男よりも強く毅然とした豪胆なところが、いかにもフランス女性です。ラスト、悲しい真実を突きつけられ、泣き崩れるようなことはしないけど、苦悩から一気に老婆になってしまったかのような表情が印象的でした。

 ジェレミーもすっかりおじさんになりましたが、レオナルド・ディカプリオとかと同じで、少年っぽさも残ってる可愛いおじさん。雰囲気や体つきが男らしいところが好き。同性愛差別主義なゲス野郎かと思いきや。意外な正体が悲しかったです。世界でいちばんLGBTの人々が生きやすい国だと思われてるフランスも、実のところはまだまだ彼らにとってはイバラ状態なんですね。

 「変態村」や「レミング」のローラン・リュカが、すっかり枯れたシブい熟年になってて驚きました。登場人物は5人の取調官と容疑者だけ、ほぼ取調室だけでドラマは展開する舞台劇のような内容。劇的な展開はありませんが、容疑者との激しい攻防、取調官同士の軋轢など、緊張感があって退屈しません。それにしても、尋問が挑発的すぎ攻撃的すぎ。すごい失礼で無礼なんですよ。もし容疑者が事件に無関係だったら、後で訴えられそう。チームを指揮する若い女警部が、メンバーから嫌われすぎて可哀想だった。そんなにヤな女じゃなかったけどなあ。若い女、美人、有能なエリート、ということが男からも女からもやっかみや敵愾心を受けちゃうんでしょうね。テロや労働問題、同性愛差別など、事件に重く暗い社会問題を絡めていたのも、いかにも面白おかしく作ったフィクションっぽさのないリアリティをドラマにもたらしていました。 

 ↑ ジェレミーの新作は、イザベル・ユペールの息子役を演じた“Frankie”が楽しみ(^^♪
コメント
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