


神の島から人類を救うために人間界にやってきたダイアナは、第一次世界大戦を終結に導いた後は人間として社会に溶け込み、1984年のワシントンDCでは考古学者として美術館で勤務しながら人類を見守っていた。そんな中、どんな願いもひとつだけかなえる邪悪な石を手に入れたマックスは、世界を大混乱に陥れる。石の力で現代に蘇ったスティーヴとともに、ダイアナはマックスを阻止しようとするが…
「ワンダーウーマン」から3年、待望のシリーズ第2作目。コロナのせいでハリウッド大作が軒並み公開延期になる中、この新作は無事に陽の目を見ることができ祝着至極。前作がかなりの快作だったので、おのずとパート2への期待も高まりましたが、パート1のほうがよかった!なんて落胆は全然なく、前作同様とっても面白かったです。とにかくワンダーウーマン/ダイアナが魅力的。すごい美女、そしてカッコいいヒロイン!

パート1では、初めての人間界でカルチャーショック、乙女なリアクションが可愛かったダイアナも、あれから70年近く人間界に溶け込んで生きてきたからか、すっかり世慣れた大人の女、熟女の貫禄さえ備えていていました。それにしても、不老不死で生きるって大変そう、そして寂しそう。時期が来たら生活環境を変えて一から始めなきゃいけないし、親しくなった人間はみんな老いて死んじゃうし。84年では美貌のキャリアウーマンとして、男女から憧れと賞賛の目で見られてるけど独りぼっちなダイアナが切なかったです。でも、孤独な姿も美女だと絵になるんですよね~。カフェでポツンとぼっち飯な姿のカッコよさときたら!

今回も超人パワーを駆使して戦うダイアナの、華麗でダイナミックな勇姿に惚れ惚れ。美女が大暴れする姿って、ほんと愉快痛快ですね。でも前作と比べると、ワンダーウーマンに変身しないままのシーンが多かったような。平和な80年代では、暴走車から歩行者を救うとか、強盗一味を捕まえるとか、わりとショボい仕事ばかりで笑えた。普段着からいつの間にかワンダーウーマンのコスチュームになってることが多いのだけど、どんな風に着替えてるのか気になった。ラスト近く、黄金の鎧と翼姿で降臨するのだけど、すごい戦いにくそうだったのも気になった。
男性優位な社会で、理不尽で不公平な扱いを受けながらも強く戦い優しく生きる女性、というフェミニズムもワンダーウーマンが支持されるテーマ。ダイアナは超絶強いだけでなく、すごく優しいんですよね~。人類への献身、無償の愛もだけど、冴えないダメ女バーバラへの優しさも素敵だった。美人のブスへの上から目線な哀れみ、とは全然違う慈愛が美しくて。

願えば叶う自分勝手な欲望の嵐によって大パニックに陥る世界が、混乱と不安に右往左往し冷静さと思いやりを失いがちなコロナ禍の現在の私たちとカブりました。狂乱の世界に向けたダイアナの涙のメッセージはきっと、他人や社会を責めたり自分さえよければいいと考えてる人々の胸を衝くことでしょう。あっさりすぎるご都合主義な解決の仕方に、ちょっと肩透かしでしたが。ラストクレジットが流れてきても、席を立たたず最後まで観ることをおすすめします。伝説のアマゾネス役でサラっと登場する女優、その起用が何とも小粋です。
ワンダーウーマン役のガル・ガドットは、ほんまもんの美女。きれい可愛いレベルな女優ばかりな中、そのエキゾティックな美貌は特異な感じさえします。感情のないロボット美人ではなく、熱さと優しさがあるところが素敵です。かなり熟女っぽくなってましたが。不老不死でも100年に10歳は年をとる、みたいな設定なのかしらん?80年代の衣装も、彼女が着ると古い感じはせずむしろファッショナブルに見える。いま着てもきっとイケるはず(ガルが着れば、ですが)。
まさかの黄泉がえりを遂げたスティーヴ役のクリス・パインは、すっかり顔も体もおっさんになったな~。80年代のダサいファッションショーが笑えた。バーバラ役の人気コメディエンヌ、クリステン・ウィグもダメ女演技は絶妙でしたが、パワーを得て美しくセクシーに変貌…してない!のがトホホでした。チーター?みたいな化け物に変身しちゃったのが笑えた。欲望かなえますパニックを起こすマックス役を、ペドロ・パスカルがハイテンションに熱演。たまに細川俊之に似て見えた。このシリーズ、悪役と脇役のキャスティングがちょっと弱いんですよね~。同じアメコミのマーベル映画は、超大物で固めてるのに。次回作は悪役、脇役に大物起用を期待したいです。